在日比人は27万1289人 外国人数は最多の273万に
法務省によると、2018年末時点での日本在留比人は国別4位の27万1289人
法務省は24日までに、2018年末時点での日本在留外国人数は前年比6・6%増の273万1093人となり、過去最多を更新したと発表した。増加は6年連続。うちフィリピン人は国別在留者数で中国、韓国、ベトナムに次ぐ4位の27万1289人で前年末比4・1%増えた。
在日比人は2008年末は19万3426人だったが、過去10年間、増え続けている。今年は4月から在留資格に「特定技能」を加えた改正入管法が施行されることから、介護職など比人労働者が増えると見込まれており、在日比人の数はさらに加速しそうだ。
比人の中長期在留者を在留資格別でみると、「永住者」が12万9707人で最も多い。外国人永住者数としては中国人の26万963人に次いで比人が2番目となっている。比人永住者の多くは日本人の配偶者で、日本人との間に子を持つなどして既に長く日本で暮らしている人たちとみられる。
2番目に多い在留資格は「定住者」で5万2008人。この在留資格は定住した難民などにも与えられるが、比人「定住者」の場合は離婚後も日本に暮らす日本人の元配偶者が多い。
次いで「技能能実習」が3万321人、まだ永住資格を得ていない「日本人の配偶者等」が2万6322人、看護師、介護福祉士候補者ら「特定活動」が8574人、「技術・人文知識・国際業務」が7083人などとなっている。
在日外国人数を国別でみると、中国人が76万4720人と全体の3割近くを占めトップ。2位が韓国の44万9634人、3位がベトナムの33万835人、比に次ぐ5位がブラジルの20万1865人だった。このうち増加率ではベトナムの26・1%が最も大きかった。
一方、今年1月1日現在の不法残留外国人数は前年同日比11・5%増の7万4167人で5年連続の増加となった。不法残留者の国別では韓国が前年比0・9%減の1万2766人でトップ。次いで64・7%と大幅増のベトナムが1万1131人。ベトナムは実習生が失踪して不法残留者となる例が目立っている。
以下の国別は中国1万119人(7・8%増)、タイ7480人(10・5%増)、フィリピン5417人、(9・8%増)の順。(石山永一郎)