キャラ紹介。
どのキャラもセカイ、また時系列によって多少外見は異なる。また、特殊能力や強さも固定ではない。のであくまでも平均的なラインを記す。
画像は軍服にしてあるが、別に軍服キャラではない。コスプレみたいなもの。でも実際に軍服がデフォのセカイもある。
能力説明もそれぞれの最強状態でいくと全知全能の一言で片付いてしまい、どういった能力であるとかの解説ができないため、最強状態に至る前はどんな能力を得意としているかを書く。
六人は全員同格。仲間内で争うとして、一対二なら勝ち目などなくなるし逃げることすら至難。一対五なら……(伏線)
ウロボロス
性別:男
年齢:不定
身長:158cm
ルーツ:
紫髪の少年は諦めている。己を知覚した瞬間から諦観した。不可能を感じないことに絶望を感じた。
己がやろうとしてできないことはきっとないのだろう。その気になればいずれ宇宙すらも消し去れるだろう。人の器の限界? 物理的障害? 知らぬ存ぜぬ、本気でそう思い実行すればきっとそうなってしまうのだ。
それは何て傲慢で酷い思い上がりなのだろう。けれど少年はその夢想を真実であると確信していたゆえに諦観した。
何でもできてしまうのなら、そこに価値はない。呼吸をするのも万象を消滅させるのも、できてしまえば等しく無価値だ。皮肉にも、己の全能性が己の価値を貶めるなど嗤い話にもなりはしない。
己の心臓の鼓動さえ、己自身が止めようと思わなければ止まらない。いいや止まったところで死なぬだろう。
何だそれは。己を含め総てが茶番だ。この大根役者の心の臓腑一つ握り潰せる者がいないなら、そんな世界ならば。
ゆえに、ああ、遍く滅び去り悉く止まれば良いと私は思うよ。
そう、思っていたのだが――
性格など:
策謀大好き引き籠もり気質の傍観者。
五人の少女を信仰の域に達するほどに想っており、端から正気などありはしない。
信仰と一口に言っても宗教における神を崇める感覚とは異なり、かの少女達は神である己を殺すことができる唯一同位の神格と考えている節が有り、そこはかとなく傲慢である。
無論少女らの持つ力に酔っているだけではなく、美貌、本質、性格、その他一口に纏めるなら総てに酔い狂っている。
そうでありながら花や宝石を扱うかのように愛でるかと言えばそんなことはなく、割とぞんざいな扱いをしていたりと、常人の信仰の感性とは異なる。
対象により差異はあれど、基本は悪友的関係と言えば分かりやすい。
また少女ら以外の存在に関しては塵芥ほどにしか思っていない。
良くて我々が楽しめそうな玩具だ利用してやろうぐらいに思うのが精々であり、良くも悪くも少女らに依存し切っている。
人間の想いや足掻きを素晴らしいと称賛することはあっても、素晴らしいのだろうということを理解できるだけであって、共感という意味での理解は欠片も持っていない。
良い見世物だ。もっと足掻いて魅せろ虫螻共、我らを愉しませるためだけに世に生を受けた落伍者よ、今宵ようやく生まれてきた意義を果たせるというもの、感涙に咽べよ運命に弄ばれし哀れな虜囚……という具合だな。
策謀好きだけあって口が達者で煽りが上手く、言い回しがいちいち鬱陶しく殺意を懐くと評判。そして悪態や皮肉も対象の本質を突くために、反論の余地がなくそれがより一層憎悪される要因となる。
少女らに酷く傾倒したことで、時間が止まれば良い、少女らと過ごすこの時を永劫無窮に繰り返したいというループ能力者にしては前向きな渇望を持っている。
人生を作品であると喩え、至高の作品であれば何度も見たくなるのが道理だろうと語る。
自分達六人を主演とし、あらゆるifまで噛み締めよう。それを無限に繰り返そう。
ゆえに今という刹那は永遠となる。なぜならこの一瞬は無限に繰り返されるのだから。そしてその刹那は言うまでもなくどれもが至高。
少女らと出会い過ごし、少女らの手で己の人生に幕を引かれたい。同時に少女らの人生も己の手で幕を引きたい。
行き着く先は愛ゆえの殺し合い。唯一の死だからこそ少女らに捧げたく、奪いたい。
如何なセカイでもこの理は例外なく機能し、物語は必ず殺し合いによって幕を閉じる。
それこそが、この少年のみならず少女ら含めた全員に共通する渇望である。
旧世界では、幽世《システム》を新世界に塗り替え少女らを取り戻すため無数のセカイを無数にループし、総計無量大数を優に超える数の回帰を繰り返し暗躍、黒幕やラスボス、裏ボスを務めたが新世界以後その縛りからは脱却し、性格や口調も若干砕けた。
かつては“旧世界”の存在を除けば最強であったため、被害者というポジションがそもそもありえなかったが、新世界においては同格の存在が五人もおり、また基本消極的な性格から少女らによる様々な問題を喰らう被害者的ポジションに。
当然熨斗をつけて反撃も行うが後手の守勢が基本であるためまずは被害に合う。また、同格ゆえに結託されると勝ち目がなくなるのも大きい。おかげで逃げ足だけが鍛えられつつある。
けれど逃げ足能わず時間操作も能わず少女達の蛮行を止められなかった結果、強制的に子供を作らされる。そして新キャラ作成へ……
旧世界での業からトラブルメイカーと思われがちだが、どちらかと言えば他者が提案するも頓挫してしまった計画を補正して実現に移すトラブルリメイカー。
私生活は怠惰なものであり、食う寝る遊ぶを基本スタイルとしており、身の回りの世話は下僕の少女に任せている。
肉や菓子が大好物で、野菜など諸々が大嫌い。嫌いな食べ物が挙げたら限がないほど異常に多く偏食が激しい。まぁこういった嗜好は筆者と同じと思ってもらえれば。
ファッションは黒系でロングコートやジャケット、ゴスかったりパンクなのを好む。女装ばかりしているイメージがあるかもしれないが、別にそんなことはない。基本的にこの辺りの趣味も筆者と同じ。とは言え自分は全然お洒落していないがね。もしイケメンなら頑張っていた。
陰気な表情とは裏腹に口はよく回るが、自身の感情を表現することはあまりない。ありがとうなどのストレートな言葉を口にすることも苦手としており、実に良いものであったなどと婉曲的に表現する。
また、他者を挑発する時は普段の性質とは裏腹に褒め言葉をよく発する。大抵その言葉は決して嘘ではないのだが、演技の気が強いので言われた側も見事にイラつく。
心から褒め言葉を発する時は大抵言い淀んだり、バツの悪そうな表情をしたりする。また言った後で否定することも。
ところが、本人達がいないところでは少女達を自慢気に持て囃す。クサい言葉や言い回しも存分に使うしそれを自覚した上で恥もしない。要するに本人達がいないところでは素直過ぎる。
ただしテンションがハイになっている時は本人らを前にして何ら恥じることなく声を大にして謳い上げる(最終決戦時など) そうなったら大概近い内に宇宙が終わる。
大きな特徴の一つとして常人ではまともに彼を認識できない。
彼が完璧に設計された人形のように美しい“のだろう”ということは理解る。
同時に、恐ろしく不気味で酷く人間味がない“のだろう”ということも理解る。
彼はどう見ても少女にしか見えず、死を彷彿とさせる紫色の髪に、フラスコに沈殿した血液のような紅い瞳、陶器と言うより死体に近い純白の肌をしている“のだろう”ということも理解る。
しかし真正面から見据えても何故か推定することしかできない。まるで磨り硝子の向こう側に存在しているかのように朧々として掴めない。
一度意識を逸らしてしまえばもう彼がどんな髪型でどんな髪色でどんな顔でどんな背丈でどんな声をしていたのか……あらゆる総てを忘却してしまう。
確か“こう”……だった気がする。しかし本当にそうだろうか、そもそも、アレは彼だったか彼女だったか、いったいどんな姿をしていた?
容姿一つを取ってもとんでもない衝撃を受けたことは憶えている。だがそれだけだ、美しかったと感じたか、醜かったと感じたか、いいやそもそも人の形をしていたのか、分からない何も分からない思い出せない。
そしてもう一度ソレを見る。ああ……そうだ、そうだった……こんな存在だった“気がする”。
確かそうだったはずだ。ああこんなモノ忘れられるはずがないじゃないか。髪の色は紫で瞳は赤、白い肌の少女……こうやって言葉で憶えれば忘れるはずがない。忘れても思い出せる。はずだ。
そして結局……本当に髪の色は紫だったか? 自分はそう記憶して、それが真実だ忘れるなと自分に言いつけたが、怪しいものだ。本当は黒髪だったんじゃないか? いや白髪かもしれない。アレが少女の姿というのも疑わしい。そもそも人の姿をしていたか?
このように、常人にはまともに認識できずまた記憶にも残らない。これは写真や映像に残したところで同じである。
ただし、認識されようとすれば相手に認識や記憶させることも可能。尤もこいつがそんな気遣いをしようとする相手が常人であるかというのは甚だ疑問ではあるが。
また世界観次第では素の状態でもあそこまで酷いことはない。戦闘の次元が低かったり、そもそもバトルモノの世界観でなかったりすると、完全に認識できるとまではいかないものの、おおよそこんな容姿をしていたような“気がする”ぐらいは記憶できる。
かつての世界では無貌を冠し無数の名と姿を使い暗躍していたこともあり、新世界でもその名残として何かにつけ変装をすることが多い。今風に言うとコスプレレベルの変装度合い。ある意味お洒落、ある意味。
バトルモノセカイだと原理は世界観に依存するが分身体を作ることが多いタイプ。
能力:
時間操作全般、とりわけ時間停止と時間遡行が得意。
セカイによって能力は異なるが、基本は停止と回帰をベースに構成されていると考えて良い。
停止時間もセカイによってまちまちだが6秒~無限が基準と思えば。
回帰能力はやり直しだけでなく、肉体欠損の完全復元など厄介な要素を持っていることが多い。
まさにウロボロス、永劫繰り返す円環、神話で謳う蛇の如き不死性を象徴している。
そしてあらゆるセカイにおいて例外なく備えている能力が時空回帰。
内容は六人が殺し合い、全滅した際に自動的に総てを始まりにリセットする。
基本的に任意で発動することができず、また自覚があるとも限らない。
とは言っても特有の全能感により根拠はないが己が祈っているのだから絶対に回帰すると確信はしている。だから安心して存分に殺し合う。
能力の発動に少年の生死は一切問われない。
彼らはそれぞれ力が拮抗しているゆえ、システムに最も深く繋がっていようが少年が最後まで生き残る保証は一切ない。己が死ねば法も消滅するなど欠陥品。ゆえに少年の状態は問われない。
言うまでもなくこの能力……と言うより法則は永劫繰り返したいという少年の渇望を起点としている。
少年の死の瞬間に発動しないのは、残った者らの物語を完遂する必用があるため。ゆえにトリガーは全滅。
この力はその時セカイに存在している世界法則を完全に無視するため、回帰の法則はセカイより上位……すなわち幽世由来のモノと言うべきだろう。
つまり、あるセカイに絶対神がいるとしてキリスト教的な死後の世界がある世界法則を成していたとする。
しかし彼らは気紛れでその絶対神を殺さぬまま、身内同士で殺し合い全滅したとする。
この時、最後に残る法則は絶対神のそれであり、死亡した彼らは世界法則によって裁かれる流れであるが、回帰の法則はこれを上塗りする。
つまり彼らの全滅は全宇宙含めた世界の終焉を意味すると共に始まりを意味する。彼らこそが宇宙の終点であり始点。
永劫尾を咬む蛇の理。
あと、アカシックレコード級の未来予知・改竄能力者がいたとしてもこの理の発動は予知・改竄不可能。
彼らが全滅した後を予知すれば、もし理が発動しなかったらのIFが予知される。改竄はそもそも不可能。謎の力(本人達の精神力・気合・根性or幽世パワー)によって弾かれる。
要するに全能神格が予知完了っ、なんかやばげな奴らも全滅したししばらく世界は安泰だあと思っても、そんなん知るかと問答無用で巻き戻す。そして神様は巻き戻しの発動を無意識レベルでさえ知覚できない。
アニメを見ていたら、予兆なくどんなシーンであれぶつ切りで、次のコマから即OP始まっている感じ。そんな一瞬意味の分からないぐらいの理不尽さ。
能力の強度で言えばぶっち切りの最強であり、もう何者にもどうしようもない。
サタナエル
性別:女
年齢:不定
身長:153cm
ルーツ:
金髪の少女は諦めている。人は歯車で自然は潤滑油、世界は装置。一番初めの記憶から、総てのモノはそのようにしか見えなかった。
人《はぐるま》は持て囃す。至高の才、至高の美、ゆえに至高の王になるに違いないと。要するに己は至高の歯車らしい。
覗いた鏡に映った歯車に、そのような価値があるとは到底思えなかったが。
斯く人と云う部品は無価値だ。
あるとき、卓越する剣術の使い手に技を披露された。国内でも随一のものらしい。
それを見た己は、次の瞬間に再現……それに留まらず改良を加えて彼の剣技を物にした。
所詮は少女の身、ただ再現するのでは物理的な問題として不可能事はある。ならば拙い身でも扱いきれるよう落とし込めば良い。
湧き上がる拍手喝采。それと共に研鑽を否定され逆上した剣士は己に斬りかかる。
周囲の護衛が慌て止めにかかるが、それより前に己は剣士を斬り伏せた。さしたる理由はなく、反射的に。所詮は歯車ゆえ勝手に身体が動くよう自動で噛み合ったのだろう。
仮に己がそうしなくとも剣士は捕えられ、公開拷問、処刑、晒し首だ。そう考えればこうして死ねたのは救いなのやもしれぬ。どうせ遅かれ早かれ死ぬのだ。
そう、遅かれ早かれ人に限らず万象は死ぬ。生まれた時より死に向かってひた走るのみ。
無価値だと呟く。
然り。己にも価値はありはしない。所詮は使い勝手の良い歯車に過ぎず、死から見れば天から奈落へ転げ落ちている機械部品だ。
そしてそれ以上に有象無象の存在価値はより一層分からない。
かつての剣士だけではない。ああした者など己は幾人も見てきたし数えてすらいない。数え切るのに人の子一人の一生では足りぬのだから道理だろう。
それほどまでにあらゆる存在が己に届かない。素晴らしい才能、決死の努力、それらが合わさってなおどうしても届かない。
ただ生きて死ぬだけの小娘に届かない。決してそれらが個として劣っているとは思わない。ただただ哀れなほどに届かない。
彼らの歯車としての機能を己は取って食うことができる。それらの存在価値を一層貶められる。
だからこそくだらんと吐き捨てた。
そのような己の思念すら、欠片も価値はないのだ。総てはただ生きてただ死ぬ。如何な無能であろうが全能であろうが等しく塵だ。
総てを見下した少女は、差別なく自らをも見下し、どうせ何事も無く救われぬ世界ならいっそ疾く死ね滅べよそれが救いだろうと、熱の篭らぬ鉄の心に……けれど万能の歯車には決して発生し得ない砂利を抱え、天上から回り落ち続ける。
くるくる、狂々と、何より哀れな全能者と邂逅し己が性を自覚するその時まで。
そんなことも、あっただろう――
性格など:
傲岸不遜。
『各々例外なく私に劣る存在ならば、すなわちすべからく私にとって等価でしかない。そこに一片の差異もありはしない』
以上の通り寛容であり、総てを憐れんでいる。
この私が認める素晴らしい能力や思想を持った人間がいる――しかしそのどれもが等しく己以下でしかないことが酷く不憫だ。
どうしようもなく救いようのない下衆がいる――酷く劣等であるがゆえにそのような生き方しかできぬとは実に憐情を誘う。
私に従う者がいる――下等であるがゆえに隷属しかできぬことが哀れで仕方ない。
私に抗う者がいる――どれだけの大望を抱こうともそのどれもが私に届きすらしないのがどうしようもなく涙ぐましい。
かくこの世の総てを憐れんでいるのが彼女の本質の一つ。
だからこそ、支配する。有無を言わさず否も応もなく。神聖だろうが邪悪だろうが何もかも己以下の憐れな芥共でしかない。だからと言って放逐する理由もない。支配し率いてやることこそ本懐。
あるのは《私》か《それ以外》かの二種類。……なお、かの五人に関しては《私》扱いである。己を慈しみ己を壊す。
哀れゆえに救ってやろうとは口にしているが、そこに相手の意志は一切関係ない。
死にたいと嘆き苦しんでいる者がいれば殺してやる。
では生きたいと嘆き苦しむ者がいたならば……生きたいと苦しむことそれ自体が哀れだから殺してやる。
そういった思考パターンを持っている。
殺さず支配というパターンが多いものの、極端な場合になれば涼し気な顔で殺すし、死後の概念が存在するセカイならば殺した上で支配というのが主流になる。
また本人に善意も悪意も一切ありはしない。
本人こそ善意だと言いはするものの、『これこそが救いだろう』という機械的な考え方がメインになっている。ゆえにその作業も実に機械的。
『哀れなのだろう』と理解はできても、自分のこととして、共感として理解ができない。なぜなら弱者の気持ちが分からないから。
転じてそれが総てを平等に塵扱いするという公平に繋がっている。
しかし例外がいる。
そう、彼ら五人こそが彼女が唯一勝てないかもしれないと思った相手であり、心動かされる唯一の存在だ。
彼らと出会うことで機械の心臓に焔が灯った。
彼らの狂った在り方を同格として心底から哀れに想い、初めて自分の意志で殺してやりたい、いや殺させてくれと切に願う。
同時に彼らと永遠に生きたいと願い、己の首を捧げて良いのは彼らだけだと悟る。
なお、元はカリスマ性溢れる機械仕掛けの完璧超人みたいな存在だったが、他の五人と関わることで価値観がおかしくなり若干キャラが変わった模様。端的に人らしくなった。
様々な事柄に楽しみを見出そうとするなど、彼らの前では歳相応の姿を見せることもある。
灰の少女の研究に興味を示しており、おかしなものを作るようにと提案することが多々ある。
トラブルメイカーとしての性質が強い。
六人中最も目立つ存在なため、悪の親玉扱いされやすい。本人は諸悪の根源は他にいると不本意な様子だが、しかしそう見られてしまうのならばそれも己の責任の一端であると嫌々ながら認めている。
新世界においても彼女の魅力《カリスマ》に取り憑かれるものは後を絶たず、少女であるにも関わらずアイドルや女王ではなくもはや魔王や覇王の類の風格を醸し出している。
実際、他所での振る舞いはそう取られてもおかしくないほど威圧的であり隙がない。本人はそのように演じているわけでもなく、極々自然体である。
メンツの中の唯一の男よりも男らしく肉食系。
待つのではなく挑むことこそ本懐。惚れた者には己を高め上げることで惚れさせようとする。愛されるよりも愛したい。壁に相手を追いやり手をつく姿が似合いそう(己は壁ドンという表現を認めていない)
常識に疎い……と言うより自分の基準が常識と考えている節があり、加減知らずに無茶苦茶をやらかし気味。
一応ほとんどのセカイで由緒正しき名門のお嬢様。そのような柄ではないと本人も自認する。
好きな食べ物は肉類。特に牛肉。菓子も嗜む。野菜や魚は嫌いで、その他諸々上げきれないほどに嫌いな食べ物は多いが我慢して食べることはできる。
真剣に作られた料理であるならば自分が嫌いな食べ物且つ出来が大変粗末なものであろうが、澄まし顔で完食してのける器量もある。イケメン。
自分に素直であり、デレる時はストレートに堂々とデレる。
ただし感情が未成熟であり、精神年齢は高くとも心は幼い。これは豆腐メンタルという意味ではなく、喜怒哀楽から『哀』だけが欠落しているような不完全性を意味する。
またそうした大まかな括りを除けば幾つかの感情がシステムとして存在していない。
彼女は新たな感情を知り自覚することで更なる覚醒に近付く。
資質としては全方位特化型。勘違いしてはならないのは器用貧乏型では断じてないということ。
パラメータを10段階で評価するならば総て10という壊れよう。
一般に万能(器用貧乏)型とは総てが7辺りであり、特化型は他のパラメータを犠牲にする代わりに9だの10だのを得る。
そう考えれば彼女の持つ資質(特殊能力が無い素の状態)の理不尽さが理解できるであろう。
よく万能型と一点特化型、どちらが優れているかと議論の対象になる事柄であるが、突き詰めれば総てに特化している者が最も優れていることなど言うまでもない。
ゆえに彼女こそが突き詰めた万能型。
……と、ここまで持ち上げておいてアレではあるが他の五人と比較した場合、連中は基本的に全方位高水準なのに加えて特化型の気が強く、一部パラメータは10の壁を悠々ぶち破っていくレベルゆえに例の六人のみを指標にすれば器用貧乏感は否めない。
しかしその前提を覆すのが後述する特殊能力。そこを含めて彼女の資質であると言うべきだろう。
能力:
存在の完全支配。
発動条件は色々あるが、基本は対象に怪我をさせる系が多い。更に上位になれば金の少女の存在を知覚した・されただけでアウトとかいうえげつないものになってくる。
支配された対象は完全に少女に隷属することとなる。が、彼女はそうして悦を覚えるタイプではないので、支配の烙印を押してあとは自由意志で動かさせることが多い。
己に従うも反逆するも自由。なぜなら全員に一斉に反旗を翻されようとも少女に負けはないのだから。
勿論やろうと思えば支配下にある者はいつでも操り人形にできる。
また、支配された者は能力や素養がかつてより強化される。一応支配の前提にあるのは駒と使役することであるから理に適っている。
さらに少女への忠誠、謀反問わず強い意志があるなら彼女はそれを歓迎するので目的が何にせよ、部下は強くなることができる。
金の少女本体への強化も勿論ある。まず支配下に置いた者の経験、技量や知識を総て自分のものとできる。また、部下が増える毎に基礎スペックが微妙に強化される。ポケモンの努力値的な。
特殊能力などは自分のレベルにまで高めて行使可能。手から拳サイズの炎を出すだけの能力が、都市を火の海に変える出力を持つ炎を出せるスペックになったり。
また習得できる能力の数にも一切の制限がなく、組み合わせての行使なども可能。
セカイによっては部下を直接召喚する能力もあり、少女が生きている限り部下は死んでも無限に、かつ即座に復活できる。召喚できる部下の数にも限りはなく、一億同時召喚も可能。
アンラ・マンユ
性別:女
年齢:不定
身長:141cm
ルーツ:
銀髪の少女は諦めている。壊れ壊れて壊れている。
少女に関わった者は心も身体も何もかも壊れたガラクタと化した。
何も壊そうとしたわけではない。ただ存在するだけで周囲が壊れただけのこと。宇宙の黒点、ブラックホールのように、存在するだけで総てを呑み込み壊す異物。
壊すつもりがなくても壊れ、壊そうとしてもやはり壊れる。
世界は大きなおもちゃ箱と言うのなら、少女にとって世界は遊び切るにあまりに脆かった。
ああなぜどうして壊れるの。どうしてそんなに柔らかいの。どうしてそんなにつまらないの。
この大地《ホシ》はまだ壊せない。この宇宙《ソラ》もまだ壊せない。
素敵ね。だから今だけ大好きだよ。どうせいつかは壊せるのだろうけど。だから屑星ね。
やがて少女は『壊れないでほしいから壊したい』と渇望を抱く。
壊れてしまうものに価値なんてないから。
だから壊れないものに価値がある。だったら壊し続けるしかない。だって残ったそれが本物でしょう?
壊《アイ》してる愛《コワ》してるアイさせてよコワせないなら大好きだよ。
そんなもの、この宇宙にすらないんだろうけどね。
全部嫌いだ。嫌いきらいキライ。
じゃあもういいや全部ぶっ壊れてしまいなよ勝手に壊れちゃうより壊される方がまだ幸せでしょ?
嬉々壊々と少女は総てを破壊する。神話の世界の破壊神にだって負けるはずがない。だってワタシは現実の世界の破壊神《キチガイ》なのだから。
なぁんてことも、あったよねぇ――
性格など:
六人の中で一番純粋。
一番歳下なため、他の四人の少女を姉のように、また男を兄として慕っている。
キチガイとよく言われるが、それは渇望が破壊という形態のため目に見えて危険だと分かりやすいゆえにそう称される。実際病み度は他の五人と大差ないしむしろこの少女の方が健全とも言える。
好奇心旺盛で、色々なことを知りたがるし試したがる。何かをしようと提案する役割を多く担うのが彼女。
姿も一番幼く小学生にしか見えず、口調もメンバーの中では幼気だが、性格そのものはイメージするほど幼児的ではない。頭の良い子供という感じか。
悪戯などで他人にちょっかいをかけるのが好き。
一方、漫画や小説、学術書問わず読書も好きな一面もある。
ボードゲームもコンピュータゲームも好き。
分野問わず運動も好きなためそこそこ多趣味と言える。
あの兄にしてこの妹ありと言うべきか、戦闘シーンでの口撃は魅せてくれるものがあるが、その方向性は兄とは異なっており、彼女特有の口の回し方を披露してくれる。
渇望の根源はそもそも彼女が強大過ぎ、それに人間を始め世界の方が耐え切れなかったことが起因している。
破壊に悦を覚えることも何ら不自然はない。何故なら当時、彼女は幼子だった。幼児特有の残虐性は誰もが幼少期に持ち得るものだ。
倫理観が未成熟なために無邪気に虫や動物を虐待し、華を切り裂き快楽を得る。
通常、そうした経緯で精神が成熟するにつれこれはいけないと破壊行動を謹んでいくわけである。
しかし彼女はそうならず、むしろ疑問を覚えた。なぜ壊れるのか。それは純粋な問いかけ。
だがそれに答える者はいない。問いを抱えたまま成長を重ね、一つの解に辿り着く。それが壊れないものこそが本物だという真理。
そこに至ったゆえに彼女は次にこう思う。
だったら壊し続けなければならない――と。
自分程度に壊されるモノに価値はないという論。暴論に見えて実に正論だ。
彼女は某かを愛したいゆえに、全力で壊す。壊れず残ったものは、きっと真実だから。
そして願う。どうか私を壊して欲しいと。互いに全力で壊し合って、なお互いに壊れないなら、きっと心の底から愛し合えるはずだから。
そうして出会ったのがかの五人の少年少女。彼女の望みはここに結実する。
彼らの前では何の変哲もない気狂いとして共に遊び笑うことができるから。
好奇心旺盛でとにかく何かを楽しむことが大好き。
例に漏れずトラブルメイカー。何かをしようと提案することはこの少女が最も多いが、その豊かな感性から繰り出される案は彼らさえも困惑させることが多い。いや、彼らだからこそと言うべきか。
そして彼女こそグループ内の停滞を破壊する第一人者であり、良くも悪くも欠かすことのできない起爆剤。
幼いイメージに反して頭はよくキレる。尤も、このメンツの中では見劣りしてしまうため彼らと比較するのは無粋というものだろう。
演技が好きであると同時に得意分野の一つとしている。その演技力は迫真そのもので、あらゆる役を演じて魅せる。
少女の慕う兄を脚本家とすれば少女はまさしく舞台女優。
六人組といる時は基本的に素のままだが、外に出て第三者と関わると見る度見る度キャラが異なっている。
素のキャラ、熱血、純粋無垢、クール、ニート、電波、聖人、姉、妹、ゲス、サド、マゾ、ツンデレ、ヤンデレ……はたまた主人公から悲劇のヒロイン、ラスボスその他諸々枚挙に暇がない。
傍から見ればどれが本当でどこまで嘘か判別つかない。演技力は無論のことだが、一見キャラ違いな演技の中にも一握の本音を潜ませることで見事に演出している。
また一瞬で余韻も残さずキャラを切り替えることができる。まさに変幻自在。
彼女の特技はバトルでこそ活きる。敵を欺き有利に事を進めるという意味ではない。勝つためならそんな小細工、彼女には必要ない。
勝つだけでは、殺すだけでは、当たり前過ぎて面白くない。玩具は楽しんで壊さなければ。それに尽きる。
ゆえにこれは単に楽しめるかどうかの問題、演じる彼女が楽しみ、それを受けた者も楽しみ、それらを見た者もまた楽しめる。それを彼女は素敵だと思い、演技は決して手を抜かず欠かさない。むしろそれこそ常態であり素。
演じている間はきっと彼女本人でさえ芝居に気付いていない。
兄と同じく肉菓子大好きの野菜嫌い。しかし野菜以外なら兄より食べられるものは多く、彼と比較すればマシだがそれでも結構な偏食家の域にある。辛いものと酸っぱいものは苦手。
能力:
問答無用の破壊。
装甲の強度に一切関係なく触れただけでその部位周辺が消滅、あるいは破砕する。直撃すれば人間サイズ程度なら余裕で消し飛ぶ。
銃弾が飛んできても彼女に触れた時点で消滅するため無効。これが砲弾だろうがミサイル弾だろうが火薬なども含めて即消滅なので当たらない。事前に爆発させれば熱攻撃はいけるが。
化学兵器や細菌兵器も当然無効。
基本はそれらだが、更に位階が上がればエネルギーや概念までも破壊し始める。
さらには次元を破壊して、破壊した穴を任意の場所に繋ぐなどのトリッキーな芸当も可能に。
ただまっすぐにパンチを繰り出しただけで、それが直接相手の脳に繋がったりね。
身体全身を移動させることもできるのでテレポート持ちとも言える。相手の体内にテレポートすれば一撃。掠っても周辺部位が吹き飛ぶ。
極めつけは回復不可属性が付与されることがある。
自然治癒、人工治癒、問わず。
つまり概念から破壊するということ。左腕を破壊した。ゆえに左腕の概念は破壊される。よって回復はおろか義手など、左腕の代替となるものも纏めて再生不可。
創造の能力を以て粒子を纏い腕に見立てることすら許されない。まるで付け根から先が異次元に通じているかのようにタイムラグなく、破壊はおろか創造の痕跡すらなく、なかったことになる。
これはたとえば時間遡行を利用したもはや復元とさえ言えぬような反則級の回復技を使用したところで覆せない。
十秒前に腕を破壊された。ゆえに身体を十一秒前の状態に戻す――彼女の理はそれを許さない。
十一秒戻そうが一年戻そうが、あるいは本当に過去に戻ろうが……まるで初めから存在していなかったかのように永遠にその部位は失われる。
ゆえに絶対の破壊。
覆すにはそれこそ世界をリセットする規模の問答無用の時間遡行で対抗するしかない。
しかしそうなってしまえばまさに卓袱台返し。発動すればそれぞれが邂逅する以前、いいや宇宙が誕生する、いやいや更に更に過去からやり直すゆえに戦闘の延長上ではなく完全決着後にこそそれは行われる。
つまり結果論を述べるならば喰らえば終わり。この法からは例の五人ですら逃れられない。
それが先に進み能力の最終段階では、知覚の必要すらなく目標を破壊可能。
『敵がいたら全部死ね』と思っただけで総て爆発四散する。……まぁ奴らを相手にすればこんなふざけた能力は通用しないが。
デミウルゴス
性別:女
年齢:不定
身長:156cm
ルーツ:
灰髪の少女は諦めている。全てを知ろうとして絶望を知った。
少女はただ人らしく未知を求めた。未知を既知に未知を既知に未知を既知に果てに全知へ届くと盲信して。
少女の渇望は端から破綻していた。
万事には限界というものがある。限界を突破するという表現があるが、ここで用いられる限界を常識的限界と定義すればここで用いる限界とは究極的限界だ。
全知へ一歩邁進し、全能の位階に片手を掛ける。そして否応もなく悟らざるを得ない。
人には……たとえ人の身を外れようとも限界というものが存在する。
初めは知れば知るほどできることは無数に増え、更にそこから新たな知への道が派生した。
それがどうだ。虱潰しに突き詰めていけば、できないことを知るばかりだ。
何ら高尚なことではない。どころか愚鈍の極みだ。
いや、ああ、そもそも……未知を既知に塗り替えたい?
そうでしょう当然よと断じ自嘲する。
それで? 首尾よく全知を掴み全能の座に至ったとして、それで己はどうするのだ?
そうなってなお、未知が欲しい未知をくれと嘆き足掻くのか。ええ知っているでしょう? そんな未知《モノ》はありはしないと、私は全て知っているのだから。
だから、初めから破綻していたのだ。
ただ生きることを目的に生きている者の方が救いがあるというもの。要するに死ぬまで生きれば良い。
だがこの渇望は何なのか。全て知ったところで欲は留まるはずがない。全知の座へ至る以前よりそんなことは既知だというのに。
まさに絵に描いたような愚昧。一つの神話さえできてしまいそうだ。
死よりも残酷な滅びへの道筋。ああ、そうね、この宇宙さえ紐解いたなら、いっそ宇宙の果てまで丸ごと“紐解いて”バラしてしまうのも悪くないんじゃないかな。
どうせ最後は知《死》らなければならないのだから。
だなんて、そんなことはもう知っているんだけどね――
性格など:
知りたがりの本の虫。白衣スキー。パイプ煙草大好き喫煙者。唯一の眼鏡っ娘。
引き籠もって本ばかり読んでいるイメージがあるかもしれないが、現代社会においてはインターネットもきちんと駆使する。
機械音痴どころかむしろかなり強い。ロボットも作れるし、コンピュータ操作においてはいわゆるスーパーハカーレベル。
あらゆる学問に精通している。
世界観次第では至高の魔術師にして最高の科学者。
効率を最重要視するため魔術がどうこう科学がどうこう囚われない。魔法も紐解けば科学が持論。
人間に対してはあくまで一生物としての興味しかなく、引き籠もり人間との接触を閉ざしていた彼女だったが、とりわけ変な五人と邂逅を果たすことで価値観が変わる。
結果的に彼らのことを何より知りたいと願うようになり、彼らにのみは心を開き、同格一己の人間として付き合う。
引き籠もり気質は相変わらずだが、理性を重視するタイプなので意外にも苦労人ポジションになることが多い。
……と見せかけて何かにつけ人体実験をしたがるのでやはり人に迷惑をかける。
あまりに危険性が高いものはそこらの人間を拾って使うが、万人に通用する薬物を基準とするならばやはり身近な奴らを被験体にするのがベストなので、頑張って薬を盛ろうとする。
どいつもこいつも薬剤耐性が常人と比べて異常に強く、とりわけ男は一番強いので指標扱いされ、基準値を大幅に超えた濃度が高いものを盛ることで補う。が、逃げられるという意味で、成功することはほとんどない。
技術者でもあるため、変なアイテムの発明にも余念がない。
世界観次第では性転換マシーンや年齢退行マシーン、心入れ替わりマシーンとかそういうトチ狂ったものも作れる。よくある傍迷惑でありながら物語にスパイスを加える便利科学者系。
極度な知りたがりという性質上ストーカー気質があり、何かにつけ他人を監視しようとする。とは言え堂々と付け回す類ではなく、超小型ドローンを飛ばしたり超小型盗聴器を仕込んだり。
技術レベルの高い世界観なら脳内にチップを埋め込み、五感の情報から思考や心理状態まで総てリアルタイムで把握しスーパーコンピュータに常に記録し続けようとする。しようとするだけで嫌がられて成功には至らないが。
とにかくあの手この手で気になる相手のことは調べ尽くそうとするし、何度失敗しようがショックを受けることなくいつもの澄まし顔のまま決して諦めない。
弱味を握ってやろうと企んでいるのではなく、ただただ相手のことを知りたいだけというのがポイント。
積極的な面ばかりを記してきたが基本はかなりの面倒臭がり。
持てる知識と技術を結集して楽をすることに比重を置いている。発明品もより生活を楽にするためといった目的のものが多い。
元から貧弱な身体が更に弱くなりそうだが、その辺りはこれまた自前の薬剤や発明品で何とかしている。
このメンツでは唯一の肉嫌い。鶏肉なら何とかいける。唐揚げだけは好き。基本は甘いものと軽めのものが好き。好きな飲み物は栄養ドリンク。これは単純に味を気に入っている。
またカップ麺やレトルト食品、レーション、冷凍食品などの手軽な保存食を好む傾向あり。
着ていて楽な服装+白衣を好む。自分自身のお洒落には興味ないが、他の者を着せ替え人形にするのは好きな模様。
能力:
物理法則を無視した任意の物質創造。
宇宙に実在する物質は勿論、たとえば触れたら死ぬ物質、特殊能力を無効化する物質、女体化する物質など荒唐無稽なものも可能。
ただし、世界観に依るところが大きく無茶苦茶はできないこともある。
創造できるモノのサイズも同様に世界観に依る。下は一般住宅の一部屋程度、上は宇宙よりも大きいと考えれば良し。
ガンダムみたいなロボットや、バイオハザードに出そうなクリーチャーも創造できる。俗に触手創造担当。
創造されたモノは完全制御されており、たとえば触れたら死ぬ物質に自分が触れても死ぬことはないし、仲間には無効などの制御も可能。
クリーチャーが反旗を翻すこともないし、邪魔になれば即座に消滅させられる。勿論、頭の中でイメージしただけで自在に命令できるし、行動をプログラムしてばら撒くこともできる。
仲間内で汎用性が桁外れの能力。
ルシファー
性別:女
年齢:不定
身長:146cm
ルーツ:
黒髪の少女は諦めている。少女にとって世界とは都合の良いものだった。
この世に在って少女の望まぬことは起こらなかった。文字通り如何なる行動を取ろうとも世界は決して少女に牙を剥かなかった。
断崖から深淵へ飛び降りるのは自殺行為ではなく自殺だが、少女に死が訪れることもなければ、そもそも少女に自殺の意志もなかった。
助かるから何をやっても大丈夫。総てはそこに集約される。
優しい世界――誰もが望む理想郷に違いない。
けれど少女はそれを許容できなかった。
生きることにやりがいを感じない……そのような真っ当な理由ではない。
ただ、腹が立ったのだ。
貴様は誰を支配しているつもりか。世界《いれもの》如きが調子に乗って見下すな庇護を与えてやるとでも言いたいのか許さない恕さない聴さない宥さない赦さない。
少女の憤りは優しい世界へと向けられる。
ではもしも幾つかの不都合、優しくないことが少女に発生したらどうだろう。それこそが彼女の望みであるのか。
何も変わらない。少女は憤る。世界風情がこの私の意に従わないなどあってはならない私の思い通りに動くこともできないのかこの塵が。
単純な話だ。如何になろうと少女は総てを嫌悪している。大した理由など何もないのだ。何がどうなろうと少女は斯く総てに怨恨を懐くゆえに。
現に、この優しい世界は無意識の内に少女が世界を従えた結果に他ならないにも関わらず、少女は狂おしく渇望を懐き憎悪する。その因果を自覚したところで変わらない。
従いなさい。恩寵など必要ないのよ。ただただ私に平伏し意のままに操られろ。それが遍く総ての役割であろうが。
この私がそう思ってそうならないのは、あとは世界《きさま》だけなのだから。
膨張し続ける少女の憤怒はやがて宇宙の膨張にすら追いつき、呑み込み滅ぼすだろう。
少女の前に、“世界”以上の宿敵が現れない限りは。
そんなの纏めてどうでもいい、“アンタら”全員腹立たしいのよ――
性格など:
基本的に自分以外総て嫌い。
でも美味しいものは好き。かなりの甘党でいつも何らかの菓子を持ち歩いて食べている。
同時に極度の辛党でもあり、ラーメンや丼が真っ赤に染まることが多々ある。
やっぱりお肉大好きで野菜嫌い。が、食べられるものはあの男よりは多い。
ステーキはブルーレア派。
好感度判定が例の五人に対してだけ特殊。
彼女の誰かに対する好感度が上がれば上がった分だけそいつにヘイト値が溜まっていく。
つまり好き=嫌いという風に比例している。大好きな分だけ大嫌い。
つまりこういう理屈だな。この私にこんなに想わせるアンタが憎くて憎くて堪らない。一生共にいたいほど愛しているから今すぐにでも殺したい。
誰もが最終的に殺し合いたがっているとは前述したが、この少女は特に顕著で、日常から殺意が前面に押し出されている。
そのため隙あらば人の首を絞めようとする。一緒に生きたいという想いも同じぐらい強いため、流石に殺しはしないが、半殺しにすることで欲求不満を解消しようとする。
けれどこんなものでアイツが死ぬはずがないという信頼もあるため、殺意だけは掛け値無しに本物。この私が全力で殺そうとして殺せないことが愛おしく厭わしい。ここでも愛憎入り交じる。
よって、やられる側も腹立たしいことに期待通り黙ってやられてくれないので結局欲求を満たせない。
そのため、主に紫髪の少年をおちょくるなどして何とか喧嘩から半殺し合い(動物で言う甘噛やじゃれ合い)に持って行こうとするが、向こうはそんなところを可愛いと思っているので基本的に言葉巧みに躱される。たまに上手くいきそうになっても周囲に止められる。
他人を苦しめたり絶望させたり、またはそのような様子を見るのが大好きという悪趣味な性格がある。拷問も得意。
観覧者気質があるので、その点でも紫男と意気投合する。
素で運が滅茶苦茶良過ぎてヤバい。地上最強の運勢。
個人的には銀髪と並んで二大可愛いキャラ。
一人が良い関わるんじゃないカスどもと言うから放っておいたら目障りなのよ鬱陶しいと言いながら絡んでくる。触られるのは嫌いなのよ触れないでゴミクズと言いながら、自分からはべたべたとくっついてくる。
かなり気紛れで、全く同じ対応をしても反応は異なる。特に機嫌が良ければ触り返してもスルーする。むしろやめるともういいのかしらと挑発してくる。
ま、基本はイラっとしたりムッとするパターンがほとんどだが。むしろ喧嘩したがっている節もあるため、そういう反応を見せても心の中では何だかんだ喜んでいる。
言うまでもなくかなり我儘だがこの少女なら許せる。むしろ許さないことで喧嘩をするのが良い。
能力:
事象改変能力。
小規模な舞台では運勢操作とか。
自分の運勢を最高にして、相手の運勢を最低にする。
運を最低にされた対象は銃が悉く暴発したり、急に心臓麻痺になったり、脳梗塞が起こったり、足元で不発地雷が炸裂したり、オスプレイが墜落してきたり、転んだ先に突き立ってある釘が心臓にグサリしたり、そういうのが絶え間なく襲ってくる。
更に上位のセカイならば事象・因果・運命改変を行う。
たとえば核兵器が頭上で炸裂したのになぜか効かないという理屈なき不合理を実現したり、どの衛星もなぜか観測できなかった巨大隕石が地球上に突如出現したり、やりたい放題。
カドゥケウス
性別:女
年齢:不定
身長:157cm
ルーツ:
紫髪の少女は諦めている。少女の認識した世界は纏まりなく色彩豊かで実に汚らわしい混沌だった。
少女が求めた色は黒と白。即ち真贋に他ならない。
世に真実はそう多く存在しない。真実と銘打たれても大抵どこかに誤魔化し、不明瞭、偽りが存在するものだ。
少女はそれを寛恕できなかった。しかし悲しい哉、彼女は理性的な存在だ。そうであるからこそ世界を嫌忌したのだが、それは同時に世界はそういうものだと認めてしまうことにもなる。
確たるものの方が少ないと云う真実。それもまた少女が求めた一つの真実となる。よって理性的な少女は否定しつつ認容しなければならない。
この少女が他の超越的存在《イタンジ》と異なっていたのはこの点。他の者は我欲のままに世界を一色に規定したが、少女は否定と肯定の表裏一体を内に孕んだという事実。
皮肉なことにたった一つを望んだはずの少女は、歪んでいると断じた世界と同じように混沌の思念を抱え込んだ。
ゆえに少女は一層強く否定した。
たった一つの真実も用意できない世界ならば、己が唯一の真実となれば良い。世界、諸々の意志、一切合切知ったことか。己こそが審判者、元々黒だった白だった灰だった? だからどうした私が黒と言えば黒なのだ。
一つの答えを得た少女であったが、どう在っても理性の鎖が己を縛る。理より生まれ出た渇望がゆえにそうさせる。変えられないものは変えられない。
世界が書き換わっていないのがその証。できることの精々が少女の独断を以て不明瞭を明瞭にすること。
二律背反を前に、それでも少女は足掻く。敵は遍く世界総て。太刀打ちは不可能。諦観を胸に抱きながら叛し続ける。
そして少女は更なる覚醒を果たす。
あぁ、そもそも、総て私のモノであろうが。
一見道理の通らぬ理解の範疇を超えた解。自覚した渇望は簒奪の理。
今の自分でどうしようもないのなら、力を取り戻せば事足りる。
奪う? いいや違う。そもそも貴様らの持っているモノは私のモノなのだ。私が使ってやるためにその力を持って生まれたのだ。ならば持ち主に返上するのが道理だろう。
この世に神が存在するなどと信じてはいないが、神に相当する概念は間違いなく存在する。
胸躍る。ではいざその座に帰還しましょう。
神の座など私が貸し与えてやっていただけに過ぎないのですよ。
私がそうなれば、少しは世も丸くなるでしょうよ。目的を成した後、滅びの一色にでも染めてやりましょう。
ここに完成する少女の原型。
然れども少女はあくまで『人を超越した人の身』でしかなかった。
数の暴力ではなく質の暴力に打ちのめされた経験など一度としてなく、端的に同格以上の存在を知らぬ身。
天賦の才を持ちながら絶望に蝕まれた少女、彼女が後の同格であり、現時点での上位存在に完膚無きまでに打倒されると共に希望を植え付けられるその時まで世界を否定し奪い尽くすのは言うまでもない。
と、恥ずかしいこともありましたねぇ――
性格など:
結構なゲスの変態。
黒の少女と同じで人の絶望や苦痛が大好物、他者を辱めるのが大好き。黒の少女と違うのは自ら積極的に出張っていく。
紫の少年を主と定め、慕っている。気持ち悪いぐらいに絶対服従。主に辱められるのも大好き。しかしやってくれないので妄想で補っている。
初っ端駄目なところばかり強調されたが、頭脳明晰運動万能家事完璧と実際は異常なまでに優秀。素でいずれもがその道の大天才の水準。
その完全無欠の能力を陵辱や主の為にのみ注力する。
超有能なド変態であり、その才能は黒塗りの高級車を無免許運転など、違法行為でも日常から遺憾なく発揮される。
実は特殊能力なしの素の戦闘能力では六人中最強。膂力良し、体力良し、器用良し、柔軟性良し、反応速度良し、頭脳良し、知識良し、メンタル良しと隙がない。
あらゆる武具の扱いにも長けていると同時に、その本来の用途のみに囚われない発想力も備えている。
が、所詮は優れた女子程度の筋力しかないので重量やモノによっては大きさの点でも流石に物理的に扱いきれない武具はある。
主と同じく口がよく回り、煽りという点においては主さえ上回る。強烈なまでに人に嫌われるのが特技の一つでもある。それを自覚した上で誇っている。
主を脚本家とすればこの下僕は演出家であり、その手腕は悪辣なまでに的確。この二人が揃って実現できぬ悲劇はないとまで他者に言わしめる。
そんな主の存在に酷く傾倒しており、その表現手法として変態行為まで厭わない。
ソフトなものでは主のファッションセンスの疎さにつけ込んで誤った知識……しかし本人はそれこそ真と確信し、色々と吹き込み主に様々な格好をさせようとする(女装メイン)
また盗撮を無意識の内に行えるまでになった。主の屋敷を掃除した際にカメラや盗聴器を仕掛けるのはもはや正規手順。そして当の主も掃除を一切しないため気付くはずもない。
仮に見つかったところで、人にバレないカメラ設置の練習をしていたと涼しい顔で堂々と言い放つ。そして主は自分に盗撮されるような魅力はないと断じているため、疑うことなく信じて許す。
また、主の使用した衣類、枕や抱枕は定期的に交換と称し回収し、堪能している。
また交換品として持ってきた物には己の匂いを擦り込んでいる。主の方は、物品に持ってきた者の匂いがあっても不自然ではないし個人的には好みであるから構わないと少女の邪念に気付かず受け入れている。
ここまでなら普通の変態であろうが、彼女は更に常軌を逸する。
たとえば主の風呂上がり……歩けば常人と変わることなく床に足跡が刻まれる。
その足跡に、興奮する。
いつ拝見しても何と可愛らしい足跡であることでしょう! 危ない反射的に頬ずりしてしまいそうでしたがいけません、この瑞々しい刹那の輝きが瞬時に消滅してしまいます。まずは観察疾く観察良く観察。あぁあ愛らしいぃ……! 何て繊細無垢。ただそれだけで美しい御御足を一寸の誤りなく想像できるというもの。しかしこのまま霧消させるのは惜しい! 無論のこと我が脳髄に焼き付いて永劫なくならぬことに違いはなけれどもそれでも形に残したい想像の産物思い出過去の遺物にせしめたくないッ! 口惜しいがせめて撮影だけでも……!(パシャーパシャー) 画像に収めることしかできない己が無能が実に実にもどかしい何度繰り返しても悔しくて仕方ない時間が止められるなら永遠に留め置くというもの。嗚呼時よ止まれ其は美しい……ッ! 私、主様の渇望心より理解しましたこれなのですねぇ時を止めてしまいたい瞬間、刹那だから美しくされど永遠にしたいという二律背反っ……! ああ、あぁ消えてしまうッ! それならいっそ私がッ! 以下略。
という具合に。こういうのが日常と化している。
指紋など今更言うに及ばず。影でさえ充分。
変態と呼称することすら痴がましいキチガイの域に達している。
主にのみ変態性を発揮しているかのように思われがちだが、他の少女らにも変態的欲求はある。流石に主に対するような変質的なものではないが。
簡単に言えば虐め潰して表情を血と涙混じりにグシャグシャに歪めてやりたいとかそういう系。
能力:
万象を否定する能力と、略奪する能力。
小規模な世界観では基本的に略奪能力が採用されている。
否定の能力は単純に、私は攻撃を喰らってないだとか、おまえに特殊能力はないだとか、おまえは生きていないだとか、とにかく否定すれば発動してその通りになる。
略奪は、対象からあらゆるものを奪う。
発動条件は世界観により微妙に変わるが、基本、存在を知覚した対象、または一定範囲内の人間総てに自動発動。さらに一度発動すれば解除するまで距離を無視して永続発動。相手が宇宙に逃げても持続する。
凡人相手なら数秒で総てを、能力者などの特異な存在でも並の相手なら十秒もあれば事足りる。
ただし対象が同格ならば奪い取る力は非常に弱くなる。自動奪取のみの使用なら完全奪取まで十五分はかかると見て良い。が、直接触れたら略奪速度を一気に高めることができるプラス触れた部位、その周辺は問答無用で持って行ける。
あらゆるものは文字通りあらゆるもので、異能力、基礎能力は無論のこと心、感情や記憶、視力聴力等の五感、血液や内臓含めた身体の部位、本人すら気付いていない才能、血統、その他諸々好きなだけ奪い取れる。そしてその数に人数も含め制限はない。
抜群に汎用性に優れており、必要部位を奪い取っていれば指紋認証や網膜認証のみならず、血液、DNA識別すらクリアできるようになる。
奪うということは自分の上限値を書き換えられるということで、スペックの多くは大勢の人間から奪い取ってきた努力や才能の上限値で構成されている。
が、そもそもこの少女は他者から奪わなくとも多岐に渡る分野で一流以上の才能を有している。俗に、万能の天才と言われるソレだ。ゆえに彼女はほとんどのケースにおいて他者の才能ではなく努力を奪い取っていると言える。結果だけを掠め取る。実に合理的だ。
別に奪い取ったからといって必ず上書きしなければならない道理はなく、奪うだけ奪ってそのままポイも可能。攻撃力が現在15であるのに、5を奪えば5に塗り替わるなど本末転倒だろう?
あとはそう、持っているだけで自分にマイナスの効果を及ぼす能力もあるかもしれぬしね。まさに好き放題。
あとこれも重要。厳密には概念を奪っているため、たとえばこの少女の左腕が千切れたとしても誰かの左腕を奪えば、そいつの左腕が生えるのではなく、自分の左腕が復活する。
臓器や血液などの奪取も当然可能、骨折すればその部位の骨を奪い取れば回復できる。体力を疲労しても体力を奪い取れば回復。
《マグ・メル》キャラクターシート
パス:666
―シナリオ・アンティフォナ『http://www.geocities.jp/anomalie_es/antiphona.html』における各能力名―
蛇
Duo-Virus:TEMPUS/ALHIM_TzBAVTh
(第二種異能因子:虚ロニ揺蕩ウ時空超越セシ蛇神ノ理)
《ウロボロス&バロール》
獅子
Duo-Virus:GLORIA/IHVH_ALVH_VDOTh
(第二種異能因子:万象平伏ス闇色ノ破滅光)
《ブラム=ストーカー&エンジェル・ハィロゥ》
鯱
Tria-Virus:IGNIS/ALHIM_GBVR
(第三種異能因子:焦熱地獄顕現ス終末ノ666《ケモノ》)
《キュマイラ&サラマンダー&ハヌマーン》
梟
Tria-Virus:SUBSTANTIA/YH
(第三種異能因子:万物司ル造物主《デウス》仕掛ケノ機械神《マキナ》)
《モルフェウス&ソラリス&ブラックドッグ》
狐
Unum-Virus:FATUM/AL
(第一種異能因子:運命《サダメ》弄ビシ無道ノ嗤笑者)
《オルクス》
狗
Duo-Virus:BLASPHEMIA/IHVH_ALHIM
(第二種異能因子:冒涜賛美ス楽園ヨリ放逐サレシ悪逆ノ徒)
《エグザイル&ウロボロス》
どうだ、超痛いだろう。平仮名をあえて片仮名に変換するとか痛い痛い。考えている時はノリノリだったが後で冷静になればなるほどやっちまった感が出る。
でも王道を征く厨二ネーミングって感じで新鮮で良くない? 近年逆に見かけない気がする。
この痛々しさを忘れていると感じていた。ゆえに恥ずかしいものを書いたことに何ら恥じることなく胸を張れる。
しっかしこじつけ感が凄まじいな。実際こじつけなんだけど。特に英字/以降、なぜこうなったか理解できたらかなり凄い。
ある程度オカルト(魔術)に精通していれば何を示しているかはすぐに理解できるが、なぜそれを当て嵌めたのかと、なまじ知識がある分更に困惑を招く。
実際ベストな“配置”とは言えないわけだ。特にロジックなく“っぽい”やつで当て嵌めようとすると被りが出てくるというシンプルな問題もあるのだけどね。
告知した通り解読できたらステーキを奢る。近い内に食べに行こう。最近無性にステーキ食べたくて堪らないんだがステーキ店ともなれば一人で行くのもな、と。ちと行くのが面倒臭いところだし。
でも全く高くない至って庶民的なところだからホテルクラスのは期待しないでくれたまえよいや本当。
いやまぁこれは愚痴になるのだが結構値が張るところはコース()とかいう肉喰いに来たのに余計なものを無駄に、しかも食べたい順番に食べられないとかいう訳の分からん制度採っているとことかあるんだよね。
ついでに意識高い系入っているからか調味料かなり控えめで物足りない上に、量も少ない、素材の味()たる肉の味もそんなに良くなかったりする。ああ金持ちが好きそうな感じ、みたいな。焼肉でも霜降りより上だの特上だのの方が旨かったりするだろう、分からない?
だから変にお洒落()な店は避けたい。国際ホテルの最上階クラスになると一気に化けるんだけどね。美味過ぎて食べ過ぎて腹壊すレベル。まぁこれも気をつけないとコース()式になるから注意。
一回目は初めから終わりまで肉だけウマー(´∀`)な感じだったけど、二回目行った時はなんか成人したから大人向けに気を使ってくれたっぽいが超絶余計なお世話のコース()が来ちゃって、ほとんど食べられません……(ぼそっ)と肩身の狭い思いをした。
結局肉と食べられそうなのを幾つか貪って、貪り過ぎて腹壊した。何百グラム食べたんだっけ……
コース料理が大人だと言うのなら僕は一生子供で良い。
いや何が言いたいかと言うと高ければ美味いし満足できるわけじゃないってことだ。君ら高級店に変な幻想抱いちゃ駄目だよ。あんなの高級店に行くという優越感が値段の八割ぐらい占めているから。
そんなこんなで話逸れたけどふっつうのステーキ食べたかったら暗号解読頑張ってネ。構造としては超単純だよ。浅く広くでもオカルト知識があれば感づけると思う。と言うか全員とは言わんがキャラ自体がヒントだな、これ大ヒント、これマジ。
とりあえず英字の部分を解読してもらおうかな。日本語の部分は若干ダブルクロステイストにしているだけで本質的にはいつも通りだし。
一発で正解しなくても良いぞ。間違っていても、ここまでは正解とか教えるから。
あ、しかし解読できても仲間内で共有とかやめてクレメンス(真顔)
別に怒ったりとかはしないけど運がからっきしのどん底な所為で財布の中身が、ね、分かるかね? これ大ヒント、これマジ。ステーキは結構高いというのも追加ヒント。あれ、ちょっと前に書いたことと矛盾している? ちりつもだよ。と言うか一人一食2000~3000円ぐらいってちょっと高いよな?
先着一名とかの措置にしないのは厳格な問いかけでもなく、ステーキ喰いたければやってみてぐらいの軽いやつだからね。あと謎かけにしては悪質だし。こじつけだから。
真面目にやって分かったらステーキに値するほどの酷さ。だから理解できた者は皆讃えてやりたいという思いあってのもの。
期限は特に設けない……いや、んまぁ年内ぐらい且つ正答者が出て三日で終わりぐらいで良いか。
早くステーキ食べたいンゴ。早くしてほしいンゴ。特にレアが食べたいンゴねぇ……
これより下は奴らの子供。
それぞれ二つの血の通う正統な嫡嗣。
子ができる過程は紆余曲折あった。唯一の男が被害者。
並び順はおよそ作った順だから、親の並びと照らし合わせると誰が親か分かるとかそういうのはないよ。まぁ普通に予想できるだろうけど。
キャラ作ったばかりだから明確な設定なし。
厨二論の方でも載せていたけど、こっちは大幅……と言うほどでもないが加筆済み。こっちの方を改めて読んだ方が良い。
根黒ねくろ(仮名)
性別:男
年齢:14歳
身長:153cm
特徴とか:
一人称が小生で、間延びした感じの口調が特徴的な変人科学者キャラ。
元はネクロニカのラスボス想定して作成。
知的欲求を重んじ倫理観がそもそも歪。
正誤善悪の価値観の代わりに面白いか面白くないかの価値観を基準としている。
実験過程においても、失敗して自分の半身が吹き飛ぼうが面白かったらそれで良し、痛みのシステムもよくよく考えれば面白い、身体は復元すれば良いと考える。
他者に対しても同様……むしろ人体実験ならば他人を使った方が早いため、平気な顔で誰であろうと実験に使う。
先に述べたように倫理観が半ば崩壊しているため、あれには悪いことをした、可哀想だから替わりを探そう、悪人を使おうだとかそういう基準も一切ない。
内面を慮るという機能も存在しないため、共感や同情といった感性も皆無。
対象が無感無表情だろうが声を上げて怒ろうが涙を流して命を乞おうが一切何も感じない。あるいは、喚く者に対してこの個体はうるさいなあぐらいの感想だろう。
場合によっては他人に積極的に介入し、世間話のように話しかけることもあるがそれも会話のようでどこか独り言じみている。
少年にとっては、己も含め全世界総て仮想実験装置でしかないのかもしれない。
現実を現実と認識できず、真実が何かを知りたくて、その想いすら分からなく、何をしても満足できず、何もかもが面白く、何もかもが空虚で、一切合切破綻しながら慟哭している。
そしてそんな自分にさえ気付けない。気付いたところでそんな自分は現実ではない。何を言っているのかも分からないだろうし、分かったところで現実ではないのだろう。
己は培養液に浮かぶ脳味噌に過ぎないと確信し、そんなことはありえないと断言する。
創造した五人の少年の中では最も人として壊れていると言える。
だが同時に最も化かすのが楽しそうなキャラクターでもある。
相も変わらず方向性を特化したキャラクターである意味完成形とも言えるが、これをもう一歩成長させるのが醍醐味。
こういう幼稚な馬鹿を覚醒させるのがアツい。どういう方向に化けるかは考えていないし見当もつかないが、多分何やかんややっているうちにいつも通り良い感じになることだろう。
無縁塚蠱毒(仮名)
性別:男
年齢:14歳
身長:153cm
特徴とか:
無気力根暗ヒキニート。
コミュ障も鬱病も患っている。寒がり。髪の毛二色。
一人称は僕で、句読点の代わりに三点リーダがつくような陰鬱な口調。
とにかく引き籠もることが至上命題。
攻撃性はあまりなく、嫌なことがあってもはいはい死ね死ね疾く滅べ塵屑共……あぁ鬱々……とぼやくに留め、基本邪魔者を叩き潰したり殺そうとはしない。
潰す、あるいは殺すために自ら動いて関わること、ひいては後処理の面倒臭さがそれ以上にストレスを高めるためだ。
すべからく面倒臭いという価値基準に据えられており、他者の殺傷を始めそうしたことへの倫理観からの躊躇いや嫌悪は欠片もない。殺す方が楽ならば殺す。飛び回る蝿や蚊を殺すのと感覚は変わらない。無論そこに快楽や悦楽はなく後には倦怠感が残るのみ。
人殺しはかくも面倒臭い作業である。ゆえにやりたくない。
趣味や野望も一切ない。ネットスラングを比較的よく使うが、インターネットが趣味というわけでもなく、暇潰しのために一時間ほど弄って飽きるを毎日繰り返す。
死にたいとよくぼやくが、本当の意味で死にたいとは一切思っておらず、むしろ生きる意志は強い。楽になりたいという意味合いで死にたいを使っている。
人生消化試合がモットー。己も人もただ生きてただ死ぬ。所詮それだけしかできない矮小な存在だろう。そしてそれしかしたくない。
各分野に並外れた才能を持ってはいるものの、発揮するどころか自覚もしておらず、自覚したところで封印してしまいたいとさえ思うので正真宝の持ち腐れ。
孤独な平穏を好むが、それをいくらか邪魔する者がいたとしても排撃する気力すらない。
もう対処するのも面倒臭いから自分の殻により一層籠もることでシャットアウトを試みる。何かをするより何もしないことで、消極的に事態の終息を図る。
しかし本当にどうしようもなく平穏が乱される、もしくは命が危険に脅かされる時……あるいは0地点に留まり続ける均衡も綻びを見せるのであろうか。
こいつも化けさせると面白そう。こいつは上の奴と違ってある程度方向性が見えている、それも2パターンほど。
こういう中途半端なキャラは本来あまり好きではないのだが、新たな道が拓ける気がしないでもない。
不夜城暁(仮名)
性別:男
年齢:14歳
身長:152cm
特徴とか:
馬鹿で阿呆な魔王系。
夢は世界征服。
真剣に世界征服を考えているが、優先順位がコロコロ変わる。
たとえば自分が思う魅力的な人材(一目惚れ)を見つけたら、そいつの存在が世界征服と同価値、いや僅かに上回る。そして手に入れるまで絶対に諦めない。
世界征服を二の次に、まずはそれらを征服する。たったの人間一人も征服できない奴に世界が征服できようか、否! できようはずがない! 的な。
惚れっぽい上に、男女問わず真剣にナンパする、口説く。最終的に同意を得られなかった場合、力尽くで攫う。
どれもバカっぽいツラしているが一応設定上はかなりのイケメン。背は低いが。
お持ち帰りしたら世界征服モードに移行。手に入れたモノの優先順位は世界征服の下へ。手に入れたら冷めるとか落ち着いて考えるとクズだな。
一人称は我輩。○○である。○○のだ。などのバカみたいな口調。尊大。
ぶっちゃけこの馬鹿に世界征服は荷が重い。いや、能力自体は全方位に優秀(頭の出来も含め)なのだが……やっぱり根本的に馬鹿だからな。
クソ長いアホ毛はアイデンティティとして伸ばしている。我輩が天上に一番であることの証明とかアホみたいなことをほざいている。
見た目に反してかなりの強度を誇っているが、それでも頑張って引き千切るとブチ切れて覚醒する。こんなのでガチ覚醒とかこいつ精神状態おかしいよ……
馬鹿。
以前書いた文章を使い回した。ある意味完成されたキャラだったようだ。まぁ馬鹿だから考えやすい。
上二人と違って化けさせるというのは難しそう。素直過ぎるなこいつは。親らと似ているとも言える。
まっすぐ馬鹿を貫いてくれ。
霧咲血霧(仮名)
性別:男
年齢:14歳
身長:149cm
特徴とか:
結構弾けた容姿をしているが、振る舞いは割とクール。人との関わりは好かん。
一人称は自分。良し。要らん。興味ない。など短い言葉を淡々と発する系。読点が多く句点が少ない。
ただし感情自体はかなり豊か。極端な無表情型でもない。頭の中で面白いこと考えてニヤニヤするのを抑えようとするタイプ。誰もいないところだと口元だけやたらとニヤついていることが多い。
急に口元を抑えていつになく真剣な表情をしている時は大抵必死に笑いを堪えている。他人の前では表情を出したくない派。
シリアスな場面でも普通にやらかす。葬式で吹き出したり笑っちゃうタイプ。他の感情もたまぁに表情に出るが、態度には出ない。
眼帯は趣味。眼鏡は伊達。フェイスペイントは……何だろう。ヘッドホンはガチ、音楽好き。一人の時は無表情で首振ってノっている。
自己完結した結論を唐突に短く言い放つため、傍から見れば電波少年。本人の中では理屈立っている。
また文章使い回し。
正直クッソ使い難いキャラ。創った者としても何考えているのかよく分からん。
こいつの渇望って何に類するのだ……? 楽しいことが好き……?
普通に頭お花畑なタイプか。自分が創るにしては普通なキャラ過ぎて困惑する。ある種の奇跡でもある。
うーむ……渇望次第で活きてくるからこれはこれで良いか。いつもの如くある日突然脳内でキャラ設定出来上がっているからヘーキヘーキ。
と言うか今ちょっと浮かんだ。やっぱりこいつもキチガイですわ。
白々色白夜(仮名)
性別:男
年齢:14歳
身長:156cm
特徴とか:
光属性ウザいがテーマ。
今までマイキャラは見るからに闇属性みたいなのが多かったから光属性にしてみた。しかしツラは闇属性の呪縛から逃れられなかった。
一人称は私(わたくし)、クッソウッザい慇懃無礼な敬語使い。ナルシスト。プライド高い。
ああ、私の純白の眩さに盲てしまわれたご様子ですねえ、下賎な民ならば当然のことなのでご安心くださいませ。けれども私の罪深いまでの聖性! それを引き立てる純白の衣! これでは誰も輝くことができません! 我が美は神までも貶めてしまうとは!
とかほざいているキチガイ。
これだけ白いと汚しやすいし、ウザい分潰し甲斐があるというものだ。
ナルシストという性質上、自分と同格以上の存在に弱い。親の存在が完全に鬼門だし、他の四人のガキ共ですら天敵だ。誰よりウザいという一点で誰とも相性が悪いし、もうこれはこのキャラ虐め抜いて自尊心ぶち壊し辱めてしまえという天啓かもしれんね。
しかしこれはこれで旨味も出てくる。本来強キャラであるのに、更なる格上にボコられてボコられて、覚醒しても更にボコられるという点はうちの作品の主人公にありがちなタイプだ。
コメディリリーフに見せかけて主人公気質アリか?
ボコられ続けることで自分は超越者でも神性でも何でもないただの塵屑なのだと気付いて欲しい。気付いたところでどうなるかこそ覚醒の醍醐味。
子の上二人は使い勝手が良さそうでありながら、キャラが意図せぬ方にどんどん広げられそうなところがあり、どういう奴にするか決め兼ねていた。
子の名前も仮名とは言え適当だなぁ。一人十秒以内のほぼ直感で考えた。超お気に入りキャラ以外はすぐに思いつく。お気に入りは大事にし過ぎて決められない。
遺伝子の影響があるとは言え、11人中7人紫髪キャラか……しかも子は誰との組み合わせか分かり易い。こんなはずではなかったのだが……血の力は怖い。
世界観
現在は新世界設定を採用中。
旧世界は無色透明の理の世界。
旧世界ちゃんというアホの子な神様が存在していた。原初のシステムだから人格とかそういうのはないがね。
ソレの目的は現行“宇宙”=幽世の維持。
本来の宇宙とは意味が異なり、あらゆる“セカイ”を包んだモノという意味。
樹で例えるなら枝葉が小説だの漫画だのの一つの作品であり、幹本体がそれらの上位世界、つまり神の理の領域。
図解すると、
(“↑”ほど強い。“↓”の者は“↑”には原則決して勝てない。勝つには同次元まで上がる必要がある)
絶対全能次元(旧世界ちゃんの次元。最強)←通称幽世。原初にして究極の次元。原則手出し不可。
↓↓↓
(上位全能次元)自然発生した当初のメルはこの位階。旧世界ちゃんの癌細胞。旧世界ちゃんの秩序に対する混沌。
↓
全能次元(イカれたスペックの能力者・人外共の存在するセカイ、多元宇宙干渉・改変・創造級。またはそれに相当する法則があるセカイ)←比較的大規模、世界改変前のメル暗躍時代を描いた作品はここ。
↓
一般次元(普通の能力モノ以下の次元)←多くのセカイはここ。宇宙法則に干渉できないレベル。メル暗躍時代の大多数のセカイもここ(作品として書いてはいないが)
絶対全能次元は下位存在には言語としてさえ出力できない領域。
無限次元が無限方向に無限時間広がって無限個存在しているものが無限にありそれが無限にあるみたいな支離滅裂なことになり、理解さえ不可能。
厳密には次元ですらない何かであり、虚無と無限を同時に存在させる概念。それが幽世《システム》。
その下位である全能次元なり一般次元なりが一つの作品の領域。
世界法則とか書き換えたり、全可能性多元並行宇宙消滅させたりとかしても、あくまで枝葉の色が変わったり、消えたりするだけで絶対全能次元には干渉不可能。とんでもない所業ではあるが全能次元の範疇であり限界。
自分より上位の神をも殺せる能力者がいたとしても、あくまでその作品の中で最強無敵なだけであって、他のセカイではどうか分からんし、それより上は言うまでもない。
旧世界は無色透明の理と書いたが、これはもう無限のセカイを包む更にでっかいセカイ(適当)があるだけだよというだけ。
旧世界ちゃんは原則個々のセカイに一切干渉しない。極論全セカイの総てが消滅したところで、絶対全能次元が今の理のままあればそれで良いということ。
善も悪も何もない白痴の秩序だ。
本来ただ存在するだけでそれ以外価値のない旧世界ちゃんだったが、それがなぜ出張ったかと言うと、絶対全能次元の世界法則を書き換えられる危険があったため。
誰に。メル公とその仲間たちにだ。
メルは旧世界ちゃんからイレギュラー的に生まれてしまった癌細胞のような特異存在で、元は混沌の塊だったがセカイに拡散して彷徨う内にカタチが整ってくる。その先々で癌細胞だった五人の少女らと親交を深めることで準癌細胞に、覚醒を促すことで更に重篤な癌細胞に完全変異させ、そしてそれが新たな癌細胞を増殖させ、無意識に旧世界を侵食しいずれ消し去るからそれを止めるために旧世界ちゃんが全員抹消しようとしたら、根源癌細胞メルがウィルス撒き散らかして退避、旧世界ちゃんの身体の深部に潜り込み、臥薪嘗胆の後決戦。
具体的に書けば他の五人消されて全多元並行世界で生涯初めてブチ切れたメルクリウス《ウロボロス》、まず少女達を復活させようと考えるが支配者たるシステムに消されているゆえに、完全再現は不可。極限まで似ている他人にしか復元させられないので、その案は唾棄。
取り戻すには自分自身がシステムと化し、真の全知全能となるしかない。復讐ついでに世界殺して成り代わると決意。
そのために旧世界ちゃんに知覚されないよう各セカイにウロボロス因子を植え付け、陰から蝕み己の支配領域を広げようとした。
旧世界の支配領域を狭めることで弱体化させ、自分を強化という算段だ。そのために数多のセカイで裏から登場人物を操作しつつ、けれど表立って登場できない上に彼の全能性を発揮すれば旧世界ちゃんに発見され、今度こそ死すら知覚できないまま消滅を迎えてしまう。なので比較的地味で凡庸な手しか打てない。時間スキップなどの裏技も使えない。時間遡行……それも細かい指定ができないのが精一杯。
ゆえになかなかうまくいかないので万のセカイの万年単位を万回繰り返すみたいな無窮の回帰劇を繰り広げる。実際それよりも遥かに多いけどね。
その間、真の意味での本体はじっと引き篭もっている状態。五億年ボタンとかいうレベルじゃない。何だかんだでやり切って、限界勝率1%に高めたので最終決戦。これを旧世界ちゃん目線から見れば、『ヤバい癌細胞消したと思ったら一番厄介なのに逃げられたと思ったら体調不良になったと思ったら癌細胞が現れて殺された』みたいなスピード展開。旧世界ちゃんにとっては無量大数に無量大数を掛け合わせた数を超える時の長さも一瞬と変わりない。
でも準全能のメルが何だかんだ小細工打ったのは良いけど、究極存在が相手ならそもそも勝ち目なぞあるわけないと思うだろう。
しかしある。その勝ち目は以下のロジック。
単純に、旧世界ちゃんはアホの子だった。
旧世界ちゃんがアホの子じゃなければとっくに物語は終わっていた……否、始まっていないが正解だね。全知全能のアホの子って何だよ(哲学)
ファイナルファンタジーで例えるとだな、旧世界ちゃんの使うデスはどんな敵でもどんな数でも確実に取り逃すことなく葬れる。パーフェクトデスとしよう。
勿論ファイアだのブリザドだのの魔法も使えるし、それらの最下級魔法の威力も今のはファイガではない、ファイアだどころではなく数兆数京の宇宙を瞬時に消し飛ばせる威力なわけだ。
でも最強威力ではない。最強はとりあえずデスだ。最初からデスを使えば一発なわけだ。数値に関係なく格が自分以下の存在は例外なく即死させるという結果のみを齎すこいつが一番強い。
でも彼女はアホの子だからまずファイアから使う。ファイアが効かなければファイラ、それでも駄目ならファイガ、フレア、アルテマと段々強くしていく。
別に慢心しているとか油断しているとかじゃなく機械的に処理しているただのアホの子。いやまぁ本人はそれで相手を殺せると思って放っているわけだから見ようによっては慢心だろうが、そんな感情がそもそもないのが肝。数字を数える時は1から順番に数えたいタイプなのだよ。だから魔法も1から段々強くしていきたい的な。本気で最弱魔法使う感じ。全力ファイア。だから慢心ではない。アホの子。
防御面も似たようなものだな。彼女に一度パンチを喰らわせれば二度とパンチは通用しないがキックは通用する。まぁそこまで単純な話でもないが、二発目は規模に関わらず絶対に通用しない代わりに一発目は通る余地がある。無論並の存在では不可能だし、そこを乗り越えても欠片もダメージが与えられないだろうが。与えられても即完全修復。
なまじ初っ端から火力を上げ過ぎるとそこまでの火力は二度と通用しない。最初から最強攻撃仕掛けるのも慎重にならなければならない。
メルが手順を踏みまくっていたのはこの所為。攻撃の威力を論じる次元ではなかったからね。そもそも全身全霊乾坤一擲最強攻撃を初撃から叩き込めても、攻撃因果を消滅させてのダイナミック修復で詰むし。
まぁこれらもアホの子特有の仕様。最初から完全無欠全方位絶対防御でも展開しておけばどんな攻撃、能力、小細工でも相手が僅かでも格下なら完全無効化して無敵なのにそれをしない。
その辺りのアホの子な点を見抜かれていたために反逆を許し、剰え殺されてしまったのだ。
だってねぇ、最初に彼らを抹消する段階でデスを使っておけば良いのにファイア使っちゃったせいで逃げられたのだから。見付けなきゃ(使命感)となった時もまずは最弱サーチから使うせいで、欺かれ潜み続けられ、暗躍される。
メルクリウスは自分が死ななかったという一点からシステムの全能性に致命的な欠陥があることを即座に見抜き、そして初っ端から最強の手法を取ってこないと分かれば、己もシステムの片割れ……やりようはあると絶望を希望が上回り、頑張る。
……な、アホの子だろう? 舐めプではなく本人はそれでガチなつもりだから。まぁ意識とかないけども。
で、新世界は以下の通り。
絶対全能次元(メルシステム化)
↓↓↓
上位全能次元(実質的に全セカイを管轄する全能六人。このセカイも最終的に六人で殺し合い消滅し、また始まりに還る。本人達はそういう存在だと気付いておらず、他のセカイ同様に単純に自分達が最強だと思っているだけ)←世界改変後に正式に誕生。
↓↓↓
全能次元
↑ 六人の神様達が数多のセカイで無意識に転生を繰り返すので必然的に行き来しやすくなった ↓
一般次元
メルがシステムと化した結果、ついに世界法則に色がつく。
初めに根源メルは自分にとって都合の良い理を世界法則としたので概念とも呼べる存在(=システム)になり、個としては消滅した。
そのシステムは全可能性多元平行宇宙は始まりと消滅を繰り返す法。しかし一つのセカイで一つの結末を永劫繰り返すただの閉じた円環ではなく、複数のIFから更に派生した複数のIFの可能性を何度でも繰り返す歪な円環。
根底の渇望は、決して老い朽ちることはなく、最高の状態で満足するまで生を貪る。最期は己の愛した者と共に殺し殺され、至高の死を貪りたい。死を迎えれば何度でも同じことを繰り返したい、なぜなら至高の生と死なのだから至福でしかないゆえに。
だが、ただ同じことを繰り返すだけの人生など予定調和でしかない(矛盾) 彼女達とならどうなろうと至福であろうと決まっているゆえに、どうせなら全パターンを試したい。
ゲームで喩えるとルートA→B→C→D→……→トゥルー→A→B→……を延々と繰り返すと云うこと。
それだけに収まらず、無限無数のセカイに自分と彼女らの端末を送り込む。つまり世界観すらもIFと成す。別の作品で、別の世界法則で、生まれ互いに出会ったら……というやつだな。
つまり『無限世界の無限パターンを無限回繰り返す』のが最終的な解。ゆえに歪な円環。ただの円ではなく複雑に絡み合う。なぜなら作品《セカイ》間の移動という芸当さえ彼らはやろうと思えば可能なのだから。
さらに、メルはきちんと旧世界の過ちを学んでいるので、自分のような癌細胞、イレギュラーの発生を一切許容していない。
世界法則として完全に塗り固めている。つまり、反逆者の発生は……そう、彼ら六人を除いてありえない。こう書けばなんと荒唐無稽なのだろうかね。ジョークというやつだ。
絶対にありえないが、完全な仮定として新世界のシステムに仇なせる可能性を持つ存在が生まれたとしても、旧世界ちゃんのように最弱攻撃から使うなんてことはせずに、最初から全力を以て消しにかかる。
しかし唯一例外彼女らに対してはそれができない。自分と彼女らのために世界法則を成したのだから、少女達を消してしまえば本末転倒。
では一部の記憶や反逆意志をかき消すことで解決を図るかと言えばそうでもない。
そうした行為は少女らの意志を捻じ曲げ魂を穢す侮辱でしかなく、絶対に認めない。
たとえ全能者であろうと、したくないと思えば何もできないのだ。
完全無欠であるはずのシステムの唯一の欠点。それは有色であるがゆえの弱み。
―私は彼女らを愛している―
であるがゆえにおとなしく殺されるわけにもいかない。愛する者らと愛しい刹那を無限永久に繰り返すために殺されるわけにはいかない。
永劫の法則を絶対のものとすることこそ無限の回帰を繰り返した先の答え。
良い。迸る愛を感じる。やはりアレらは愛し合っているようだ。これはまたいずれ。
……まぁこんな感じ。
ちな、旧世界ちゃん↓
メルの女版2Pカラーみたいな感じ。まぁ前髪が同じだけだが。女体化イメージではない。アレは本人の意志で女体化しても外見何も変わらん。デミちゃんにトンデモ薬とか使われた場合は知らんが。
新世界編で出して虐め倒しても良いと思ったが、転生させるとしてもクソ強い天才天然ボケだから虐めるに虐められないから出したくない。
新世界に合わせて能力考えたら六人と至極相性が悪いと言うかこいつはこいつでかなりタチが悪い。
その上で旧神だけあって本人のスペックがクッソ高いから厄介。
悪気なしの天然でメルに嫌がらせするから女五人がそこにつけ込んで便乗して虐めしそうだし、奴のためにも出したくない。虐めたいのに虐められてしまう。
女って怖いな。