事実上のクビ…イチロー現役引退の裏にマリナーズとの暗闘
それでもマリナーズにとって、イチローは今回の日本開幕の目玉。結果にかかわらずマリナーズのユニホームを着せ、試合で起用することは商売上の大きなメリットがあった。しかし、日本開幕が終われば、チームに置いておく必要性はまったくない。若返りが急務なマリナーズにとっては、むしろ邪魔なだけだった。
イチローは野球殿堂入りが確実視されているスーパースター。クスリを使ってまで本塁打を量産する風潮に辟易していた米国のファンを、類いまれなバットコントロールとスピードで魅了した。マリナーズにとっても功労者だけに、不要だからと肩をたたいたり、むげにクビを切るわけにいかなかった。イチローが自分から辞めると言い出すのを待っていたのは明らかだし、オープン戦で結果が出ないことを自覚させ、引退せざるを得ない状況に追い込んだのも事実だ。
今回の開幕戦を中継したテレビ局は、前日の開幕戦から執拗にイチローをヒーロー扱い。この日の2戦目の試合中、通信社から引退を示唆する一報が流れると、ことさらお涙頂戴のトーンを強調した。けさのスポーツ紙も軒並みイチローの引退を美化して大騒ぎだが、その裏側ではイチローと球団との間で暗闘が繰り広げられていたのだ。

















