事実上のクビ…イチロー現役引退の裏にマリナーズとの暗闘
「(引退の)決断を知ったのは10日前。昨年から話はしていたし、既定路線だ」とはディポトGMだが、本人の中で「既定路線」だったわけではない。18打席連続無安打がなければ、日本に来る直前に安打を量産していれば、契約を覆せたが、それができなかったからユニホームを脱がざるを得なかったということだ。「最低50歳までと本当に思っていたけど、かなわなかった」というコメントが本人の無念さを物語っている。
イチローの思いとは裏腹に、マリナーズは若返りが急務だった。昨シーズン終了後、主力を片っ端から放出するファイアセールを敢行。エースと抑えと主砲をトレードやFAで出す見返りに、数々の若手有望株をゲット。「我々は若手が成長するであろう2020年に照準を合わせている」と、ディポトGMは来年以降が勝負であることを隠そうとしなかった。
■マリナーズにとっての功労者だけに