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【サッカー】

52歳25日カズ先発! 最年長出場記録更新、家族見守る中54分間

2019年3月24日 紙面から

横浜FC-岐阜 前半、ヘディングでゴールを狙う横浜FC・三浦(左)=ニッパツ球技場で

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◇J2第5節 横浜FC2-0岐阜

 横浜FCのFW三浦知良(52)が岐阜戦に先発で今季初出場し、自身の持つJ最年長出場記録を52歳25日に更新した。先発するのは2017年4月15日の町田戦以来。得点はなく、後半9分に交代。17年3月12日の群馬戦で記録した50歳14日の最年長得点記録の更新はならなかった。親交が深いイチロー外野手(45)が引退を決めた一方で、日本サッカー界のレジェンドは、その歩みを止めない。

 プロ生活34年目の52歳で初の先発出場となった。三浦は今季のJ1、J2、J3を通じた最年長選手。昨季は9試合に出場した。ここリーグ2試合のベンチ入りを回避して、この日に備えた。りさ子夫人や長男良太さんが見守る前で54分間プレーした。

 前半41分には、右サイドからのクロスに飛び込んだ。衰え知らずの嗅覚で、相手の急所を見抜いてゴール前でフリーとなった。だが、ボールはわずかに高く、頭で合わせることはできなかった。試合後、冗談交じりに「いいボールを上げてほしいね。オレがボールに当てるんじゃなくて、オレの頭に当てるぐらいの気持ちでね」と、この場面を振り返った。

 後半9分に退く際には大きな拍手に包まれた。だが、魂はピッチに残したままだった。交代で入ったイバが3分後にPKで得点を挙げると、ベンチの前で両手をたたいて祝福。試合終了の笛が鳴ると、子どものような笑顔で勝利を喜んだ。

 20年来の友人でもあるイチロー外野手がバットを置いた、その2日後に先発でピッチを駆け抜けた。日本サッカー界のキングは「面白いね」と言い、こう続けた。

 「みんなが52歳で試合に出ることをうらやましく思っている。うれしいけど、一日で満足しない。もっと良くなることを考えて練習したい」

 そうさらりと口にすると、「(イチローが)シアトルに着いて練習したんですかね? それだけ気になっています」と言って、報道陣を笑わせることも忘れなかった。 (馬場康平)

 

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