自己紹介 Mirai kidsコーチ 佃かおりです。
私は、この3月まで小学校の教員をしていました。学級担任と特別支援学級の通級指導の担任を経験しました。
2年前に、教員を続けながらプレシャスマミーのミディ講座を受け、自分の良さややりたいことなどに向き合っていく中で,
私は「どんな教育をしたいのか。」ということを改めて考えるようになりました。
大学のゼミを通して知った、レイチェル・カーソン著の「センス・オブ・ワンダー」に感動し
日常にあるものに、当たり前の生活の中に、
はっ
と目を見張る何かを見出だしていける豊かな感性を大事にする教育がしたい。
日常の中にある感動や喜びを自分で見出していけるような豊かな感性をもっていたら、幸せを見出して生きていける人が育つのではないか。
そう思って、教師を目指したはず。
でも実際は
私自身が自分で大切にしたいことを大切にするよりも先に、管理職や先輩教師、保護者からの自分に対する評価を気にしていました。自分に自信がないので、自分で考えて指導するよりも「良いか悪いかわからないけど、みんなこうやっているな。」と、先輩たちを真似してなんとかしのいでいるような毎日でした。先輩たちから何かを指摘されたり、保護者からクレームが来たりすることを一番恐れていたと思います。子どものための指導ではなく、自分を守るための指導を随分長い間していました。
大切にしたいことがあるのに
周りの目を気にして、周りに合わせて、大切なことを大切にできないでいる自分に気づくこともできず、ただ悶々としていました。
ミディ講座を受ける中で
「本当にやりたいことは何なのか?」
と改めて考えてみると、私はやっぱり
「感性豊かな人を育てたい。」
という原点に戻りました。
豊かな感性を育てるためには、
様々な経験を通して視野を広げること
自分の感じたことや疑問に思ったことをじっくり考えたり、
だれかにじっくりに聞いてもらったりする十分な時間が必要です。
どこか日常とは違う特別なところでの珍しい経験ではなく
日常の中にある物を教材として、新しい発見をしたり、びっくりしたり、不思議に思ったりする経験を重ねることによって
「当たり前の中にある驚きや感動」
に気づいていける感性を磨くことができるのではないかと思うのです。
私は、そんな感性を育むような教育をしたいのだと改めて思ったそんな時。当時「東大脳育成プログラム」が始まる、という話が上がり私も名乗りをあげたのです。私がやりたかったことがやれそうな場所が見つかった!そう思いました。
ゼロからのスタートでしたので、どんな活動をするのか手探りでした。でも、私自身が、コーチ自身が感動するもの、心が動いたものをヒントに活動内容を考えるようにしました。
「こんなことしたら、子どもたち喜んでくれるかな。」
「これって不思議!おもしろいな!」
と、私たちコーチ自身が感動し、楽しみ、勉強しながらプログラムを考えています。
今の子どもたちは忙しいです。暇な時間もテレビやゲーム、おもちゃなど充実した娯楽に囲まれているため、自分で考えたり感じたりする時間が少なくなっていると思います。なので、できるだけ身近な生活のものを教材にしながら新しい視点をもたせ、考えたり感じたりできるような活動をしています。
公園の葉っぱを調べた時は
いろんな形があるね
よく見たら毛が生えているね
茎を切ったら白い液体が出てきたよ
においがするね
つるつるする葉とざらざらする葉があるね
と、葉っぱのひみつを調べよう!という視点を与え、活動する(感じる、気づく)時間を十分にとることで、
様々なことに気づいたり考えたりすることができました。
虫のひげ(触覚)について考えたは
触覚には、目、耳、鼻、口、の役割や、仲間や雌の分別などをする様々な働きがあるということに気づかせ、自分だったらどんな触覚がほしいかを考えました。
子どもたちは
危険な目にあっている人がどこにいるかわかる触覚があるといいな。だって、すぐに助けにいけるもん。
優しい人がどこにいるか分かる触覚があるといいな。優しい人が好きだから。
大好きな人がどこにいるか分かる触覚があるといいな。その子のそばに、すぐいけるもん。
と、子どもたちの発想で様々な意見を出すことができました。
子どもたちは、素晴らしい感性をもっています。その持ち合わせた感性を、様々な活動を通して磨いていくのです。
こういった活動は、子どもたちが普段考えていることや感じていること、大切に思っていることが表出されます。それをきっかけに、子どもの良さに改めて気づいたり、SOSに気づくきっかけになることもあります。
子どもたちがわくわくしながら、新しく視野を広げ、自分の感じ方や考え方を大切にする。
そういった活動を通して、感性が豊かになり、自分の考え方を構築していけるのではないかと思います。
Mirai kidsでは、自分の考えをもつ子どもを育てるために、その土壌となる感性を豊かにする活動をこれからも考えていきます。