ほとんどのことはかなうように思う。何もしなくともなにか変わっていく。
実のところ僕らの奮闘にはあんまり力はないんじゃないか。
そんなことを思って間に眠くなってきた。やれやれもう少しここにいたいんだけれどやっぱり次が待ってるのね。わかったいくよ。おやすみ
実のところ僕らの奮闘にはあんまり力はないんじゃないか。
そんなことを思って間に眠くなってきた。やれやれもう少しここにいたいんだけれどやっぱり次が待ってるのね。わかったいくよ。おやすみ
今日午前四時過ぎ辺りにニュータウンはやってきた。あの頃1989の風と匂いと、景色を携えて。どれだけの人がそれを感じたろう。ただニュータウンは小さなベットで眠る君の枕元にもプレゼントをおいたはずだよ、あの頃の僕たちがそうだったようにね
注文ならもう決まっていた。昨日と違うもの。「無駄な悪あがきね」、二メートルばかり離れた横並びの席の女がいった。「疲れたんだ、魚はしばらくみたくない」僕はいった。「明日にはまた食べるのよ、それでなくても明後日には食べるわ」。そのとおりかもしれない。僕にはもうそれほど多くの選択肢はないのだ。外は予定通りに雨が降り出すだろう、そういわんばかりに雲が夕闇に乗じてまぎれこんできた。店内はくすみながらも健闘する白熱灯の灯りと、時間を引き延ばすような古い環境音楽によっていちおう清潔に保たれていた。
その旅は長かったのか短かったのかわからない。今いえることは僕はまたこの街や彼らや自分について何かを語り始めたということだけだ。これは確かな現実だ。「こんなことに何の意味があるんだい?」そんな風に誰かが言う。実にそのとおりだ。僕はまた繰り返そうとしている、ニュータウンはもう新しくない、彼らはあらゆる生物と同じように老化をやめない、もちろん僕だって。けれど目を覚まし気がつくと僕はその扉に手をかけている、MPらしきものはいつのまにかたっぷり満たされている、扉はいつも開かれる、昔から決まってたかのようにすごく自然に