【野球】星陵主将・山瀬、攻守で奥川サポート 小学校時代からの女房役が援護2019年3月22日 紙面から
第91回センバツ高校野球大会(23日から12日間・甲子園)に出場する星稜(石川)が21日、兵庫県西宮市の津門中央公園球場で約2時間練習した。開幕日の初戦・履正社(大阪)戦を前に、調子を上げているのが主将の山瀬慎之助捕手(3年)。今秋ドラフト1位候補の150キロ右腕、奥川恭伸投手(3年)と小学時代からバッテリーを組む女房役が、攻守両面で援護する。 頼れる主将が快音を響かせた。割り当ての2時間の練習を、みっちり打撃に充てた星稜。履正社の145キロ左腕・清水を想定したシート打撃で、山瀬は左投手から中堅左へ飛び込む柵越えの当たりを放った。「状態はいい。手応えはある」。思わず笑みがこぼれた。 打撃は本番を前に上り調子だ。解禁後の練習試合では3本塁打を放ち、打率も「4~5割は打っていると思う」。昨春のセンバツでは、3試合で10打数6安打、打率6割をマーク。初戦の8番から、敗れた準々決勝・三重高戦では5番に打順を上げるほどの好調ぶりだった。昨秋は右手甲を痛めた影響で打率2割と苦しんだが、「春男」らしく状態は上がってきた。 履正社は小深田、井上の3、4番が中心の強力打線を誇る。山瀬は「これだけ打つチームとは、現チームでは対戦していない。3、4番に長打だけは打たれないようにしたい」と警戒を強めた。それでも、映像で分析し、「自分の中ではイメージはできている。奥川の状態もいいので」とキッパリ。配球、攻め方はすでに整理できている。 名前の「慎之助」は、巨人・阿部慎之助から取った、生まれながらの捕手。遠投120メートルの強肩は、林和成監督(43)が「これまで指導した中でも、(対戦相手などで)見てきた中でも一番」と認めるほど。打って、守って奥川をサポートし、難敵を乗り越える。 (麻生和男) 星稜の奥川は、ランニングと打撃で軽めに調整した。 フリー打撃では、練習会場を訪れた2年先輩の清水(亜大)が投げる山なりの投球を、何度も柵越え。「緩い球なので…」と謙遜したが、バットでも能力の高さを見せつけた。
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