右の相四つだが、白鵬の技術が栃ノ心のパワーを上回った。白鵬は腰をひねって怪力、栃ノ心の上手をいとも簡単に切る。そのまま寄り切って12連勝。「途中で上手を切りましたからね。タイミング、うまさが上回ったんじゃないですか」と自画自賛して振り返った。
11日目に貴景勝を下したことで、まだ白鵬の時代が続くことを印象づけた。「(時代が変わるのは)まあ、少なからずきのうじゃなかったね。いずれ、そうならなきゃいけない時期が来るだろうね。のちに、あの一番があったから今があるんだと語り継がれる、あの壁があったからこそ、と言われるようになればいいね」と若手に時代を託すのはまだ先だと言わんばかりだった。 (岸本隆)