DeNAの今永は毎回のように走者を許しながらも5イニング2失点で踏ん張った。打線は楠本が3戦連続で複数安打、佐野が9回に同点本塁打と若手が活躍。日本ハムは王柏融がオープン戦1号を含む3安打と調子を上げてきた。
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DeNAの今永昇太投手(25)が初の開幕投手に決まった。29日の中日との開幕戦(横浜)で先発する。21日のオープン戦・日本ハム戦(横浜)後、横浜市内で行われた出陣式で三浦投手コーチが発表した。
「開幕を任せるから頼む。開幕だけじゃなく1年間通してな」。実際に開幕投手を告げられた時の映像が流れると、3000人を超えるファンが息をのんだ。
3月16日。自身の休日にもかかわらず、特別な取材が入ってると横浜市内の中華料理店に呼び出された。個室の扉を開くとラミレス監督や三浦、木塚両投手コーチが待っていた。
「これは、どういう意味か分かるか?。29日はおまえで行くから」と三浦コーチから告げられると、「やらせてください」と二つ返事で大役を引き受けた。「うれしい感情ではなく、自分がチームを引っ張っていかなければいけない」と気持ちが引き締まった。
開幕前、最後の登板となったこの日は5イニングを7安打2失点にまとめた。「自分の持っている力を信じ、やれる事をやろうと思う」。準備完了。入団4年目の左腕が竜退治に挑む。 (石井智昭)