Monologue

2019/3/18

99回の失敗
わずか一回の成功を
信じ続けているのさ
恵まれた才能はない
なんで選んだんだってすら思う
だけど答えはもう出てる好きだから
時には七色の声の天才をうらやんで
また時には魔法のようなフレーズを速弾く
ギタリストに嫉妬して
それでも僕のことを好きだよっていってくれる人が
たった一人でもいるような気がするから
もう少し頑張ってみようかなあって思うんだ
ずっと愛してきたじゃない
スペシャルじゃなくても理論からはずれても
調子外れでも時代遅れだとしても
届けたい人がいる

あなたは無価値なんだって言う
笑えるぐらい僕もおんなじだよ
強がる分だけもっと弱いんだ僕は
それでもやっぱり負けたくはないんだよ
それでもなんでも選ばれて産まれてきた
振り絞って戦うよ
勝ち目のない出来レースだとしても
丸腰でぶつかって心を合わせるよ
カッコ悪くたってみっともなくたって
生きてる姿をみせたら奇跡だっておきるのさ
少しづつ良くなる次はもっとうまくいくって
間違っても届かなくてもかまいやしない
きっと誰かがみていてくれてる


2014/3/26

ちびちび公園の向こうにホームランをかっ飛ばしたのは、僕が小学3年生ぐらいの時だ 団地の四階窓をぶち破って、ボールは消えてった ちょうど夕暮れの頃僕らの試合も終わって、みんな「またな」何て言って帰ってく みんなそれぞれに帰る場所があった
新しい街はなにもなかった だから創造する余地で溢れていた まるで街を作るゲームみたいだった 僕ら少年は必死になって新しい道を探しだしたし、その先にはなぜかほぼ決まって夕暮れの特等席が用 意されていた そこから見た景色は今も心の奥で僕を支えている 始まりからの始まりではなくて、終わりからの始まり そうあの景色は美しいほどに終わっていたのだ
ニュータウンについてなにか思うとき、僕は感覚のなかに自然と滑り込める それは救いであり、つまりその自己療養的ななにかなんだと思われる そこでは言葉は少し無駄になる おとに耳を済ませばいいのだ 僕の頭のなかを絶えず行き交っているのは音でなければならない 言葉は少しでいい
「スイッチを押すよ」 僕は弟と母親にいった 少しの間をおいて、それは伝わって世界が動き出した あの日確かに僕は新しい世界のスイッチを押したのだ みんなしばらく見とれて、それぞれの部屋に帰っていった 僕は一人っきりで世界と対峙した それは見たこともないもので、はじめての感覚だった 運命とかいうものは実際あるのだろう 何となくそう思えた あの頃世界は最後の未来を、本当の意味での最後の未知を照らし出そうとしていた 区切りのいい2000年というなにかに向かって 運命 決められていたこと あるいは決められたこと
僕がギターを持ったのは必然的だったように思う なにかに憧れたわけでも、誰かの気を惹こうとしたわけでもない 言葉と音が溢れてしまい、たまたま家には死んだ親父の愛用のギターが転がっていた ポロンとならせば歌いたくもなるってものだ
そのボロボロのギターをもって夜のニュータウンを徘徊していると、友達の男が歌っていた イルカにのってどこかへいこうとか、愛さなくちゃとか、もっと自分を掘り進めだとか そんな感じの歌 彼は考えてることの98%ぐらいは隠してる人間だから話してもラチがあかないんだ 歌ってるときの顔とか、歌詞とか聞いてる方がよっぽどわかりやすいっていう まあ典型的なあれだったんだよ まあ俺もたいして変わんないかもしれないと思って、一緒になってギター弾いて歌った やつったらギターうまくてさ ていうか器用なんだよ それはなにも音楽に限ったことじゃなくてさ、女の子とか先輩とかあるいはコーヒーショップなんかで隣り 合った人にたいしてもうまかった なんていうか一言でいうとこなれてるって感じ 僕なんかは何時も妄想ばっかりして、一人10役なんて感じでよろしくやってたもんだから、なんだかな にも言えなかったなあ 彼は生まれながらにそういう環境に生まれたみたいだった でもなんだか僕にはさみしげにみえてさ 彼も彼で僕のなんだか自由な感じがうらやましいふうだった
凄く覚えてることがあってさ、今南大沢のアウトレットになってる場所、当時はのっぱらだった そこにアウトレットモールを作る時の何かの目印にするためのような小さなステージがあった オレンジライトが幾つかだけ灯ってて、周りじゃ虫の声なんかがしてさ その場所だけが漆黒の闇のなかに浮かび上がってるみたいだった そのステージであの人は待ってた どうしようもない気持ちになるようなにおいの風が吹いてた 夏ってやつは何時だってそんな感じだよ な そして彼は何曲か古いブルースを勝手にやった そして「よろしく」 っていって手を差しだした 僕はそのときはじめて自分以外の人間と握手なんてものをしたっけ そして夜明けまでセッションをした まあ友達の彼は普通に弾けたからいいものの、僕は下手くそも下手くそで今思えば笑っちゃう感じだっ たなあ けどそのブルースマンは僕にいってくれんだ 「いい感覚をもってるよおまえは」って その一言を純粋に信じれた それだけで凄く強くなれたっけな


2003/1/21
僕らまだペンを握って自分の奥底から引きずりだそうとしてる
当たり前にあった感情や思い出
それにしか明日を見いだせないと密やかにつぶやいて
何時か違えた道の片方を選んだ
それが正しくても間違いでも
いまだに信じてるんだろう
もう目には映らない景色を心の中で描き続けてる


1997/2/26
ヘイミスタータンブリンマン
あとどれくらい走れば本当の幸せがわかるだろう
考えちゃダメさ考えても無駄さ
今旅にでるんだ
ヘイミスタータンブリンマン
君の思うままにいけばいいよ素晴らしいだろう
ヘイミスタータンブリンマンまだみぬ明日が
目の前に広がってるのさ

2019/1/15
あんなに笑ってた人が、今はなんだか涙のプールで
溺れてる
そこは楽しい場所だよ
みんなで遊んだり泳いだりできる場所
忘れてしまっただけ
いつかは君がイルカのように泳いでいたのを、僕は覚えてる
電車に乗ってる産まれたばかりの赤ちゃんと、それを心からの笑顔で愛でる夫婦
そんな風景が僕の目に飛び込んできた
物語はクロスしていて、全ては繋がってるのかもしれないね



2019/1/7
ご機嫌な夜には鐘を打とう
なんだか幸せはなんでもない瞬間にやってくるから
準備できないや
誰かがいつだったか夢みた未来
叶わないことによって物語は完結した
郊外のありふれたイオンシネマで僕はそれをなんとなくみてる
時間が止まったみたいな感じがして
夜にまた言葉が溢れて落ちる
灯りの消えた1月の途中の街に明かりが灯る
あの頃も確かそうだったよな...
そんな記憶はあやふやに僕の心に漂っては空に向かってのぼっていった
「何度でもまた出逢えるさ」
それはいつも似ているようで新しい歌
だいぶ遠くまで来たってディランが歌う
相変わらずこのいつものカフェテラスで

2015/4/2

心が言ってる
いつかさよなら
ちゃんと生きて
さよならだ


2014/7/15

移りゆく現実に身体を馴染ませていく
出来なかったこともなんとかやってる
それは大切な人がいるからかなあ
答えはない
いらないのかもしれない
僕はずっと僕だよ
そう言いながら誰かのために生きてく
 

 

2015/7/2

何時も夕暮れだった
冷たいのがあって、あったかいのがあって
でも何時もそのずっと先を見ていた
君と僕と時々俺
また夏が来たよ
夏なんだ

2016/7/25

仕草が好き
なんだか儚いから
目を細めて笑う顔が好き
優しさが隠しきれてないから
ねえ明日休みをとるから 
どこか知らない街へ
二人で出かけようよ
コーヒー屋で話がしたい
僕は何時まで夢を見ているつもりなんだろう
もう昔ほど若くはないというのに
気がつけば頭の中は君のことでいっぱい
ふっと夏の風がふいた
さびしさが見える
隠せるもんじゃない類
僕がもう少し若かったら
きっとこういうよ
ねえ難しいこととか
理屈なんか忘れちゃって
遠くへ行こうだれも知らないとこへ
きっと二人ならうまくいく
だれにも理解されないというなら
ちょうどよかった僕もそうだから
きっとこれで旅は終わる夢じゃないよ
ここから本当がはじまる
目覚ましは気だるそうに僕を叩きおこす
朝食の魚の匂いがする
僕は妻と子供にキスをして
朝一の街に駆けだしていく

2002/2/25

1日の終わりに
生きてると思う
よくやってきたね
笑っちゃえばいいよ
間違いは一つもない
ヘマもしたけれど
きっとこの次は
うまくいくから
僕らはいつか
どこかに消える
放たれていく
ただ風になる
君に会いたい
なんとなく会いたい
なにも話したいことなんて
ないけれど
なくしたものと
手にしたもの
それが作るのが
いまの自分さ
無理してもしょうがない
でも何か足りない 
答えはでないまま
また朝が来る
僕らはいつか
どこかに消える
放たれていく
ただ風になる

2012/6/3

午前中からの雨は激しくなってくばかり
急に仕事が入ったごめんて君は言う
僕は昨日買ったばかりのTシャツをやめて
寝巻きに着替えた所
君がいれば雨なんか止むのに
傘なんかいらないんだ
全部思い出になっちゃうんだから
退屈をリックに詰めて近くの川に捨てに行こう
つまらないこともしなくちゃなもう子供じゃないんだし
わかってるけど眠たいんだ退屈なんだよ
あなたのためなんていったって
そっぽ向かれたらそっぽ向いちゃうくせに
いっそずっと雨降っててくれないかな
道を歩けないくらい降ってくれよ
そしたら君と毛布にくるまって
カフェオレでも飲むんだ
君がいたって虚しさは消えないんだ
それはずっと降り続けるもんだから
それでも触れ合ったら
生きてたいなんて思うんだ

2016/8/8

君を待つ 
そんな時間はやたらに風の匂いがする 
目を閉じれば心臓の音が優しく歌ってた 
あの曲がり角駆けぬけてくる 
君は苦笑いを道端にこぼしながら 
灰色だった昨日までが途端に色づいてく 
全部が無意味に思えたりして 
全てから降りようとすら思っていた 
そんな愚かな自分が恥ずかしく思えるぐらい 
君は無邪気に笑った 
会えたんだやっと 
どこをどうやって歩いてきたのかなんて 
わからないけど知らなくていい 
ただ君がそこにいて 
心のピースが一つになった 
 
夢を見てる 
何にも繋がってはいかないことわかってる 
でも幼い頃みたいな気持ちになる 
最短距離があたかも正しいと
成長することこそ生きる意味なんだと
そんなこと全部どうでもよくなってしまうくらい
君は無邪気に笑った
そのままでいいんだよ
ひとりぼっちになった時は思いだして
いつも遠くで心のすぐ傍で
君に会いたくて仕方ない
僕がいること

2016/8/27

週末になれば新車のビーノに乗って
君の住んでるアパートを目指した
どんなにスピードをだしたって
未来は入り口すら見えなかった
途中のコンビニエンスストアによって
プリンとたばこを僕は買ってく
君はいつもなにもいらないって
照れくさそうに笑ってなぜか泣いた
何もないのにすべてがあった 
無邪気な笑顔二つ 
夕暮れ時には未来を語りあった 
そんな1999年長津田 
 
なりたいものなんてなにもないの
なりたくないわけじゃないけどないの
CDプレイヤーの中でミュージシャンが歌ってる
歌はいつだってサニーデーサービス
なんでもないのに涙がでて
それを塗りたくるように抱き合った
夕暮れはいつも愛の歌
そんな1999年長津田
いつか大人になって日々の中であの頃を忘れてしまっても
僕はずっと歌ってる
明後日の方向に置き去りのままの二人の正体不明の虚しさに向けて
きっと誰よりも笑っている
君はそういう人だったから
2016年夏の終わり
遠くの方をめがけてありがとうって歌った

2010/7/20
追いつけ追い抜けとくりかえして疲れてしまって
少し休んでる間にみんないなくなった
僕は道端のオアシスでチャイティーを飲む
ため息が混じって煙がでてる
こんな飲み物だっけか
まあいい
疲れてるからなんでもいい
三つ離れたソファーに座ってる女の子
眼鏡がだいぶずれてる
右手でリズムを刻む
なんも聞いてないのに
ああ多分オリジナルの景色を変換中
二番のBメロから僕も入ろう
ハロー世界はどう?
明日の展望は
ごめん僕は真っ暗
こんなはずじゃなかった
昨日までは
ハロー君は僕に言う
なんか面白いことない?
私ずっと停止中
こんなはずじゃなかった
小学生の頃は

1998/12/20

弱くたっていいんだよ
きっといい景色に出会えるよ
疲れたんなら肩かすよ
だからその感覚を捨てないで
強くなれるよ
君は描ける人なんだから
怖いっていうならギター弾くよ
それに乗って歌えばいい
何度も何度も逃げてきた
それでもまた朝がやってきた
知らない間に言葉が歩きだした
やがてメロディーが鳴りだした
何も手にはできないかもしれない
ただ強く一日を生きていく
泣いてる君はベースやれよ
怒ってるお前はドラムやってくれ
一番大嫌いなお前がギター弾けば
きっと世界は少しづつ動き出す