前回のコラムで
「人工透析なんて『繋ぎの医療』と言える世の中にしよう」
と書いたところ、某県の腎移植を行っている外科医の先生より下記メッセージを頂戴しました。


「初めまして。○○県の外科医で腎移植を専門としている○○と申します。ブログの内容を拝見し、お便りしています。献腎移植を増やすことは我々移植医の長年の切なる願いであり、そのことを取り上げていただいたことを心より嬉しく思います。
腎移植を取り巻く環境については、長谷川様もご存知の通りこの場では書ききれないほど多くの問題があります。中でも日々の臨床で痛感するのは、腎移植に関する知識の欠如です。患者さんはもちろんですが、移植に直接携わる者以外はたとえ透析医や腎臓内科医であっても、腎移植に対する知識は著しく欠落しています。それを専門としていない医療人にとっては、まだまだマイナーな医療なのです。
長谷川様のような影響力のある方が正しい情報を発信してくださることは、我々にとって望外の喜びです。
末端にいる我々のような移植医は、なんとか腎不全で苦しむ患者さんの力になれないものかと日々汗を流しています。その思いが溢れ、思わずご連絡を差し上げた次第です。本HPの「お問い合わせ」の趣旨とは異なるお便りであったかもしれませんが、私の思いをお伝えしかったがためであるとご容赦ください。
何かの機会で○○にお越しになる機会があれば、ぜひ声をおかけください。移植医の視点で、都会とはまた異なる腎移植医療の実際をお伝えすることができると思います。
今後の長谷川様の活動についても、遠方からではありますが応援しております」




【返信】

ありがとうございます。
はい。よく存じています。
人工透析の現場。そこで働く皆さんの思い、悩み、ご苦労。
そして、透析を受けている皆さんの痛み・苦しみ。

アメリカでは年間2万件近く行われている腎移植が、日本ではわずか1300件ほどしか行われていないという事実。
日本には33万人近い人工透析患者がいます。
言うまでもなく、対人口比で世界一の人工透析大国。使われている医療費は年間2.6~2.8兆円。

治しましょうね。もちろん腎移植で全部治るわけじゃあないんですけれど。気を付けなければいけないこともあるし。それでも全然違うじゃないですか。
エキセントリックな報道なんてほっといて、みんなが治ることは難しいのかもしれないけれど、一人でも多くの透析患者さんがまた旅行とか行けたら嬉しいと思うんです。

色々あって縁が出来ました。
僕は日本が世界のトップクラスなんてならなくていいと思っていますが、せめて世界標準レベルの献腎移植の水準になるべきだと思っています。それだけで何人が救われるか。

メディアの改革も進めたいですし
教育の改革も進めなければいけません。
それと同時に、献腎移植は絶対に進めていきたいと思っています。
約束したことなので。

ぜひ選挙までにそちらにも行かせてください。
メッセージ、ありがとうございました!