【サッカー】香川「10」奪い返す 8カ月ぶり代表復帰 森保J合宿スタート2019年3月19日 紙面から
サッカー日本代表は18日、国際親善試合のコロンビア戦(22日・日産スタジアム)とボリビア戦(26日・ノエビエスタジアム神戸)に向け、横浜市内で合宿をスタートさせた。W杯ロシア大会以来、約8カ月ぶりに代表に復帰したMF香川真司(30)=ベシクタシュ=は約8年間、背負い続けてきたエースナンバー「10」と、持ち場であるトップ下のレギュラーポジションを奪い返す覚悟を示した。 吹き付ける寒風に身震いするどころか、香川の眼光は鋭く、決意に満ちていた。W杯ロシア大会以来、約8カ月ぶりの代表復帰。「早くこういう場で戦いたい、競争したいという強い気持ちが個人的には芽生えた。この2試合で良いスタートを切りたい」。渇望心が体を突き動かしていた。 W杯南ア大会以降、約8年間にわたって背番号10は香川の代名詞だった。背負い続けた責任、使命感、重圧が成長、進化を促してくれた。新体制下では24歳の中島翔哉が身にまとい、新世代の旗頭として台頭。気になる「10番問題」について、香川は「その話はたぶん、聞かれると思っていた」と笑いながらも、こう続けた。 「番号でやってるわけじゃない。ただ、10番というものは自分にとって誇り。それは誰が決めるか分からないので、皆さん楽しみにして」と、自信とも後輩への配慮とも言えぬ笑みを浮かべた。与えられるのではなく、奪い取る立場ということをわきまえた、大人の発言だった。 激しく、厳しい生存競争にも真っ正面から立ち向かい、打ち勝っていく考え。香川は「どれだけこの厳しいタフな2試合で、いい結果を残していけるか、そこも試されている」と言い、「初めてなので、一からしっかり結果を残していけるように」と繰り返した。2022年W杯カタールへ、新世代との競争、競演へ、香川が並々ならぬ覚悟とともに新たな一歩を踏み出す。 (松岡祐司)
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