2010年入社/法学部卒
鉄道機材部 鉄道機材課
(2013年12月時点)
鉄道会社に対し、鉄道関係の製品を仕入れ、販売しています。製品には大きく二つあり、一つは大手鉄道会社向けの車両の台車を構成する部材、主に車軸、車輪です。仕入れ先の新日鐵住金は車輪・車軸で国内100%のシェアを持ち、現在、私が担当する大手鉄道会社の保有する車両の車輪・車軸はすべて当課が扱ったものです。もう一つは鉄道保線車両、保線用計測機などです。こちらはヨーロッパ各国から輸入して西日本地区の各鉄道会社に向けて販売、さらに納入した後は、使用方法の説明、技術的課題の解決などにも携わり、メーカー的な立場で案件にあたっています。こうした鉄道関係の機器にヨーロッパ製が多いのは、ドイツを中心としたヨーロッパが鉄道事業の先進地域であり、規格もヨーロッパのものが世界標準になっているためです。
取り扱っている製品の多くは非常に高価です。私自身が担当する予算が数10億円に達することもあり、大きな責任とやりがいを感じることができます。また輸入品については、私個人の裁量が大きく、自分がお客様や商材を発掘し、アプローチ方法を考え、上司から許可をもらえば、実現できます。最も大切なのは、鉄道の現場作業を担当する方々の声を聞くことだと思います。それをよく理解したうえで、海外展示会などで問題を解決できる製品を探します。言わば現場の方々の目、耳となって、役立つ製品を発掘、提供する喜びがあるんですね。実際、2013年5月にドイツで開催された展示会で、まさにそうした製品を発見しました。新たなデジタル式のレール計測器で、現在、デモ機を輸入して国内での販売準備をしています。
入社1年目の終わり頃、輸入品を担当してお客様を開拓したときのことは強く印象に残っています。当初は計測器の新規開拓を目標に、必死にアポイントを取っていました。その中で話だけは聞いても良いというお客様があったので、訪問して計測器を紹介しました。最初は計測器自体に興味がなかったようでしたが、私は訪問する回数を増やし、提案し、宿題をいただいては次の訪問でおこたえすることを繰り返しているうち、次第に熱心に聞いていただけるようになりました。やがてデモ機の貸し出しにもこぎつけ、優れた性能を確認していただき、受注に至りました。初めての新規顧客獲得で、喜びもひとしおでしたね。お客様の担当者からは、製品の機能の高さだけでなく、私の熱意がよく伝わってきた、と言われ、大きなやりがいを感じることができました。
ヨーロッパ地域での駐在にも期待
今後の目標はいくつかあります。直近では今取り組んでいる新規商材である計測器の拡販です。潜在的ユーザーへのヒアリングや訪問を繰り返すことで、日本での販売実績を伸ばし、鉄道会社各社が利用しやすいしくみを作っていきたいと思います。
中長期的には、ヨーロッパでの駐在ですね。今も出張などはありますが、鉄道の先進地域であるヨーロッパで、新しいビジネスを展開するためにも、実際に現地に駐在し、日本とは違うビジネス環境の中で仕事をしてみたいですね。ゆくゆくは、今の上司が立ち上げた鉄道保線車両販売のような大きなビジネスを立ち上げ、成功させたいと思っています。
※所属、業務内容は取材時時点の内容となります。