提督の憂鬱 作:sognathus
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加賀さんらしくもなく、爪が甘かったようです。
提督は部屋に立てこもって凌いだみたいですが、艦娘達の間では指輪の話題が流行ってるようです。
深夜、翔鶴の部屋にて。
翔鶴「指輪......ねぇ」
イク「そうなの!イク聞いちゃったの!」
龍驤「せや!何でも聞くところによるとその指輪で大佐と結婚できるらしいで!」
那智「なんだ。お前たちは大佐と結ばれたいのか?」
夕立「ん~、確かそれって元々夕立達の力を上げる為の道具っぽいて聞いた気がするよ?」
あきつ丸「なるほど。つまり結婚とはあくまで建前のようなものなんですね」
愛宕「だとしても実際に使ったらお互いに指輪を嵌めることになるのよね。ふふ、照れるなぁ♪」
天龍「ここにもう結婚した気の奴がいるみたいだぜ?」
如月「あら、いいじゃない。如月は大佐のこと結構好きよ?」
時雨「そうなのかい?」
夕張「大佐、最近柔らかくなったっていうか優しくなった気がするものね。ポイント高いかも」
那珂「うんうん。やっぱり結婚は置いておくにしても今よりパワーアップするのは魅力的よね!」
川内「その、指輪を嵌めるのも......なんだか、大佐にとって特別な存在になったみたいで悪い気はしないわね」
阿賀野「何だかんだ言って皆結構乗り気みたいね。でも一つだけ問題があるわよ?」
菊月「そうだな。問題というよりはまぁ強敵といった方が適当か」
山城「加賀と金剛ね」
叢雲「二人とも対照的な感じだけど大佐に対する好感度は目に見えて高いわよね」
木曽「叢雲はよく判るな。あんなに表情が硬い奴なのに」
三隈「そういう人ほど情熱が目に見えて滲み出てるものだから。結構判っちゃうものよ?」
島風「そうなんだー」
筑摩「取り敢えず、今のところの意見をまとめてみましょう」
鈴谷「みんな結婚には興味ある人ない人がいるっぽいけど、今より強くなれちゃうことには全員興味ある感じ?」
足柄「そういう事ね」
衣笠「じゃぁ、問題はどうやって加賀さんと金剛さんより先に大佐に気に入られるかって事?」
翔鳳「それはちょっと難しいかもね。大佐、別にわたしたちの事嫌ってるみたいじゃないけど、こう......」
羽黒「うん......ちょっと壁みたいなのを感じるよね。艦娘という存在自体にまだ慣れてないみたい」
利根「なるほどそれは確かに厄介じゃの。気持ちは解らんでもないだけに」
明石「別に取り入ることにそこまで躍起になる必要はないんじゃないかしら?」
初雪「ん? どゆこと?」
若葉「別に取り入らなくても、こいつは相棒として信用できるって信頼を勝ち取ればいい」
高雄「なるほど」
由良「今まで以上に頑張らないと」
望月「でも、それだけじゃダメだな」
白雪「そうですね。自己主張も程ほどに、この娘は信頼できるっていう活躍をしないといけないですね」
曙「ふふん、やってやろうじゃないの!」
阿武隈「な、なんか駆逐艦の子達のやる気凄いね......」
加古「これは負けてられないな!」
瑞鳳「それじゃ結論はそれでいい? お互い恨みっこなし、全力でがんばりましょう!」
一同「おー!!!」
同時刻、執務室
バキッ
加賀「どうしました?」
提督「万年筆のペン先が折れた......」
加賀「力を入れ過ぎたのですか?」
提督「そんなはずは......」
提督「まぁ、代わりはあるからいいが」ガラ
提督(引き出しにこんな書類が)
『ケッコンカッコカリを複数使用したい場合は、自費にて申請することで指輪は用意可能』
提督「頭が痛い......」
加賀「大佐?」
提督「いや、なんでもない」
皆の好感度がMAXじゃないところがまだ許せますよね。
そのうちに全員惚れたりするのだろうか。
流石に所有してる艦娘全員出すことはできませんでした。
キャラ付けできてるといいな。