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【大相撲】

北の富士さん、解説対決を熱望!? 荒磯親方が見事な解説者デビュー

2019年3月17日 紙面から

本場所で初めてテレビ中継の解説を務めた荒磯親方

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◇北の富士評論「はやわざ御免」

 本日も、のんびりテレビ観戦。解説は、荒磯親方である。スーツの襟をピンと立て、太い首に赤いネクタイがちょっと苦しそう。しかし、肝心の解説の方は理路整然。口調も誠に滑らかで、とても初めてとは思えない。玄人はだしとは、この事で、私は中日からの解説は気が引けるほどであります。

 稀勢の里効果でもないだろうが、7日目は熱戦続きだったように思われる。十両では、安美錦が勝って3連勝。しかし、膝を痛めたようだ。大事なければ良いがと心配である。炎鵬は、琴勇輝の両前みつを引いて、大きな相手を一気に送り出した。しっかり引きつけていたので肩のほうは、もう大丈夫みたいだ。これで勝ち越しが期待できる。

 それでは幕内の土俵に目を転じよう。逸ノ城は阿炎を突き落としで全勝を守った。内容は、あまりほめられたものではないが、踏み込みがいつもより良く、一歩も後退することなく、余裕をもってはたき落とした。

 貴景勝は久しぶりといって、ほんの2、3日だが、会心の相撲で本来の力強さを取り戻したのは大きい。立ち合いは、少し遅れ気味であったが、私は意識的に遅らせたとみている。大栄翔の突っ張りのタイミングを遅らせ、下からすくうように押し上げ、一気に下から攻めて押し出した。冷静沈着の一言に尽きる。恐れ入りました。

 大関陣は、栃ノ心が遠藤にうまく取られ、3敗となったが、高安と豪栄道が存分に強さを発揮し、1敗を守った。高安は北勝富士の執拗(しつよう)な押しに攻められ続けたが、半身の体勢でよくしのいで、勝ちにつなげた。兄弟子の荒磯親方も、よく我慢したとほめていたが、私も同感だ。これまでの高安だったら、やけくその小手投げか首投げにいったと思う。それを辛抱し、体勢を立て直しに専念したのは大きな進歩である。

 豪栄道は、6日目の相撲があまりにも悪かったので、後遺症が気になっていた。ましてや、御嶽海が相手だけに、余計に心配だったが、無用だった。立ち合い、低く踏み込み、左から強烈に張った。結果的にこの一発が勝因となった。これほどの張り差しは予想していなかったようで、御嶽海ほどの力士が足が止まり、両脇が空いてしまう。すかさず、右から左ともろ差しになった豪栄道が一気に寄り切った。気迫の勝利だったね。この一番は。それ以外の何ものもない。連敗だけはしたくない、その一心が通じた相撲である。

 張り手といえば、白鵬の相撲もすさまじかった。立ち合い、左から張り、正代の上体を起こし、右からかち上げ、またもや左から張りで突くと、正代の小さくない体が吹っ飛んだ。白鵬が強いのか、正代がだらしないのか。あまりの強さに場内もしばらく凍りついたように静まり返った。やはり白鵬の強さと今場所にかける意気込みのすごさがよく出た相撲だったと思う。こんな相撲を見せつけられると、白鵬老いたりなんて、とても言えない。特に舞の海君、言葉に注意したほうがよい。

 さあ、本日は荒磯親方の的確な解説は、大いに勉強になり、十分に楽しませてもらったが、そのうち解説で対戦したいものだ。まさに強敵現るであります。(元稀勢の里を横綱にする会会長北の富士、元横綱)

 

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