3DCG方面から見る『けものフレンズ』第十一話 その3【ちょっとしたメモ】
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3DCG方面から見る『けものフレンズ』第十一話 その3【ちょっとしたメモ】

2017-07-24 17:00
  • 5
けものフレンズ』の好きなところをまとめた記事(ファンにありがちな過剰な妄想)を、少しずつ書いてます。
セカンドシーズンというのもまだまだ先っぽいので、まったりと書いてます。
再放送までに全話書ければいいかなと。
3DCGとはあまり関係のない内容を書いている時がありますが、
今回は本当に関係ないかも…w。

第一話その1その2その3
第二話その1その2
第三話その1
第四話その1その2
第五話その1その2
第六話その1その2その3その4
第七話その1その2
第八話その1その2その3
第九話その1その2
第十話その1その2その3
第十一話その1その2
3Dフィギュア
キョウシュウエリアマイルカ
ジャイアントペンギン
メキシコサラマンダー
かばんちゃんプロトタイプ(仮)

前回はこれまでのかばんちゃんの話で終わっちゃったので、
今回はちゃんと11話を見ていこうと思います。

といって10話のラストなんですが、ここでかばんちゃんが別れ話を切り出そうとした瞬間に
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この黒いセルリアンが現れたので、サーバルちゃんのかばんちゃんと別れたくないココロがこのセルリアンを生み出したと思ったんですが、全然違いましたね。
アプリ版にも出てきますね、この黒いセルリアン。
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ってまぁ冗談みたいな話はいいとして、
まずはミライさんについてちょっと思ったことを書いていこうかなと。

吉崎先生の作るお話って母性的なキャラクターが頂点に居て、その庇護下でキャッキャやる構造になっていることが多いんですが、ミライさんはその母性キャラに見えますね。
アプリ・漫画・アニメに何らかの形で出ているので、プロジェクト全体の統一性を図るためのキャラクターなんでしょうね。
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あと、ミライさんをモデリングした時に気になったんですが、このワッペンに描いてあるマークってなんでしょうね?
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右はジャパリパークのマークなのでわかりますが、左は何でしょうね?
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ジャパリコイン(ゴールド)のマークとも違いますよね。
一つ思ったのが階級章かなぁ…と。指の数が階級を表しているとか。
ただこれだけ見せられても、どんな階級かはわかりませんが。
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物語にはご都合主義的展開は一回までという、ゆるい不文律みたいなのがあって、ミライさんが助けてくれるのはこの一回だけですね。
あとは、かばんちゃん達が、自分で解決していかないといけないと。

この火山の頂上でのシーンで、(多分)初めてかばんちゃんがラッキーさんに対して、敬語じゃない喋り方をするんですよね。まぁ敬語じゃないということは本音ってことでしょう。
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ここでかばんちゃんは暫定パークガイドになるわけですが、ちょっと驚いたのは、まだかばんちゃんは自分の正体が完全にわかっていないのに、暫定パークガイドという役割が決まったということですね。
普通、自分の才能とか向いていることとか、そういうのを見極めてから社会的な役割を決定すると思うんですけど、かばんちゃんの場合は違っていて、たとえ向いていなくても必要とされていればやるみたいですね。そういうところはすごく好き。
あと、「暫定」というところに未熟感が出てていいですね。
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ここすごく前向きな発言をしているのに、顔に影がかかっちゃってるんですよね。
けっしてこの決断が、良い結果を生まないことを少し暗示してますね。
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上のシーンってかばんちゃんの帽子取れてるんですが、かばんちゃんって、けもフレでは珍しくネコ科以外で髪に影が入っているキャラクターなので、帽子を取ると顔周辺の情報量が上がってイケメンになりますね。

あとこの、島を見せるカットですよね。
人が死ぬ前にその人の希望ある未来を視聴者に見せておくと、死んだときのショックがでかいというテクニックがあるんですが、まぁ…それですよね…。
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サーバルちゃんが食べられた後、ヒグマがかばんちゃんを抑える場面がありますが、こういうのを入れるっていうの上手いですね。サーバルちゃんを見捨てるんじゃないかと視聴者は全員不安になりますしね。
前の記事で書きましたけど、かばんちゃんは相手が話している時、必ずそっちを向くという癖があります。でもここだけ目をそらしてますね。
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木登りシーンになるわけですが、ここ台詞が無いというところがすごくいいですね。時間も長めに使っていて視聴者に何やっているのか、考える時間を与えています。前の記事で書いた叡智演出というやつです。
事前にヒグマのシーンがあるので、そのおかげでサーバルちゃんを助けるために、何かをしているという事はわかります。
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この巨大セルリアンの主線がちょっとずれてますが、これはこうできる設定というのがソフト側にあるので、異質感を出すためにそれを使ってますね。ちょっと落書きみたいになってます。
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木を登りきったところで、初めてかばんちゃんの髪が揺れますね。
「うみゃみゃみゃ」の所は有名ですが、ここもサーバルちゃんを意識してますね。けものフレンズで髪が揺れるのはサーバルちゃんだけなので。
これコンポジットで揺らしてるんでしょうか?それにハイライトはやっぱりテクスチャじゃなくて、コンポジット段階でガッチャンとくっつけているようですね。
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枝は実際にはそんなに長くないと思うんですが、ここは巨大化させてますね。時間と空間を伸縮できるという日本のアニメ独特の技ですね。
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火をつける場面で片手マッチをやってますが、色々省略してますね。
これも細かく演技していたらテンポ悪くなるので、一気に省略してる感じですね。けもフレの省略表現がよく活かされたかっこいい表現だと思います。あとやっぱり帽子が取れてるとカッコよくなりますね。
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このたいまつ表現すごく好きで、3D的にライティングしているんじゃなく、2Dの絵に対してライティングしているんですよね。最近の2Dのゲームなんかでよく見るんですけど、僕このライティングめっちゃ好きなんですよね。
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で・・・
このカットなんですが。ここすごく上手いよねぇ…。たいまつを下ろしたという動作一つで、あのどんな状況でも諦めなかったかばんちゃんが諦めたという事がわかりますし、消える前に申し訳なさそうに少し笑うのがせつなすぎる。暗転が長いのも上手いというかキツイ。そしてなにより画面のこっちを見るというのが…。
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「見るからにダメで」
「何で生まれたかもわかんなかった僕を受け入れてくれて」
「ここまで見守ってくれて」
「ありがとう…元気で…」
これ、物語上はサーバルちゃんに言ってるわけですが、僕はけものフレンズというアニメそのものが、ここまで見てくれたファンに対して言っているような気がします。
敬語じゃないですね。

さて次は最終回かな。
ていうかもっと書きたいんだけど、体力と時間がもたないw

【追記】
重要なことをいくつか書き忘れているので追記します。

ここサーバルちゃんを救出する場面がありますが、ここの元ネタはピノキオじゃないかと思います。
ゼベットじいさんがクジラに食べられて、ピノキオがクジラの中に入って救出するも途中で死んで、人間として蘇るあのシークエンスが元ネタなんじゃないかと。
さらにこれにはヨナ書という元ネタがあり、その辺までいくと進撃の巨人などとつながるのだが、まぁ…気になる人は自分で調べてw
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あと、台詞が無いのが良いと書きましたが、けもフレスタッフは台詞の重要性も理解していて、上にある火山のシーンとかばんちゃんの最後のシーンは、いずれも台詞によって感動させています。むしろここを目立たせるために、その他の台詞を極限まで削ったと言ってもいいかもしれません。
基本的に台詞で説明する押し付けがましいアニメじゃないんだけど、台詞の大切さは理解しているみたいですね。
これ書いとかないと、僕は常に台詞がないのが良いみたいに思ってると思われちゃうので。
台詞は重要ですよ。
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毎回面白く読ませて頂いております。
良いですよね木登りのシーン。一話でカバさんに「あなた何にもできないのね」って言われてたかばんちゃんが
友達を助けるために走って、飛んで(正確には跳んだんですが)、(セルリアンの中をですが)泳いだんですから
感動もひとしおというものです。・・・まあそのおかげで最後の衝撃が凄い事になりましたが。
11話は見所が多すぎて語るのは難しいですね(笑)
自分は最後のセリフが「さよなら」でも「バイバイ」でもなく「ありがとう元気で」な所が好きです。
あと空気を良い意味でぶっ壊してくれるアラフェネコンビやセルリアンハンターたちも魅力的ですよね!
19ヶ月前
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>>1
いつも読んでいただきありがとうございます。
色々なコンビいいですよね。
漫画とかでスピンオフをやってくれないかなと思います。
19ヶ月前
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11話直後はさほどでもなかったけれど、12話直前は死ぬほど心がすり減りましたね。
普段がゆるふわな作風でありながら、背景や設定に薄暗い何かを仄めかしてきた上でこの11話。
多分ネットの情報なしで見れば「どうせ何とかなるだろう」と気にも留めないかもしれませんが、
方々の考察や鬱予想があれほどの説得力と現実感を持って我々を襲ったのは、おそらく他のどのアニメにもなかったのでは。
この11話~12話間の「どう転ぶか分からない」感はアニメ史上に残るレベルの高さだったと思います。
人の死なないアニメでこんなに視聴者の胃を痛めたたつき監督は鬼(神)ですね。
19ヶ月前
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>>3
妙なインタビューもありましたからね。
情報があまりに無さすぎて、混乱したって感じでしょうね。
19ヶ月前
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> 人が死ぬ前にその人の希望ある未来を視聴者に見せておくと、
> 死んだときのショックがでかいというテクニック
「死亡フラグ」を辞書的に説明するとこうなるのか、なるほどなあ。
今やギャグにしかならないと思ってた死亡フラグも、
本質を理解している人が扱うとこうなるんだなあ
14ヶ月前
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