平成最後の特急は訪日外国人を意識――。ダイヤ改正日の16日、首都圏の鉄道各社が新型特急の運行を始めた。西武鉄道が池袋線に特急「ラビュー」、JR東日本は新宿―河口湖(山梨県富士河口湖町)を走る特急「富士回遊」を投入した。増え続ける訪日外国人を取り込もうと、西武は大型の車窓やWi―Fiを搭載。JR東は大きな荷物が置けるスペースを設けた。
ラビューは午前7時30分ごろ、ほぼ定刻通りに池袋駅を出発した。大きな窓(縦1.35メートル、横1.58メートル)を採用し、終点の埼玉・秩父までの車窓を楽しんでもらう。西武鉄道の後藤高志会長は「今までに見たことのない新しい車両を目指し、実現した」と話した。
JR東の富士回遊は同8時30分に新宿駅を発車した。富士回遊は甲府に向かう特急「かいじ」に連結する。新宿駅の森山英彦駅長は「富士回遊は毎日運行する。訪日外国人にも利用してもらえたら」とあいさつした。
東武鉄道は特急料金がいらない「川越特急」を東上線に投入した。観光地の埼玉・川越まで池袋駅から最速26分で行けることが売り物だ。