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【格闘技】

きょうWBOフライ級世界戦 王者・田中は激闘予告

2019年3月16日 紙面から

計量する田中恒成=名古屋市中区のCBCで(加藤晃撮影)

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 WBOフライ級タイトルマッチ(16日、岐阜メモリアルセンター・で愛ドーム)の調印式と前日計量が15日、名古屋市内であった。初防衛戦となる王者田中恒成(23)=畑中、元WBA、IBF統一ライトフライ級王者の挑戦者田口良一(32)=ワタナベ=は、いずれもリミットの50・8キロで1発クリア。会見で3階級制覇の田中が「普通の試合で、終わらせるつもりありません」と宣言すれば、田口も「逃げるつもりはない」と激闘を予告した。戦績は田中が12戦全勝(7KO)、田口が32戦27勝(12KO)3敗2分。

 平成最後となる日本人対決の世界タイトルマッチ。そんな最高の舞台を楽しみ、ベルトを守り抜く準備は整った。計量前の記者会見。田中は9歳年上の挑戦者にマイクを譲り、敬意を払いながらも闘争心を隠そうとはしなかった。

 「最高のライバル。こんな面白いカードをつまらなくするつもりはありません。思い切り自分も楽しんで、面白い試合にします」

 両者ともライトフライ級で世界王者だった2017年、大みそかに統一戦で拳を交えるはずだった。ところが、同年9月に田中が両目眼窩(がんか)底骨折を負ったことでドリームマッチが消滅した。

 お互い階級を上げて立場も変わって1年半を経て、ついに相まみえる。「早かったです」というひと言に、待ち焦がれた大一番への強い思いが込められていた。

 3階級制覇の王者にとって、待った時間での進化を示す2戦連続の日本人対決になる。昨年9月、木村翔(青木)からWBOフライ級王座を奪った一戦では、初回から相手得意の打ち合いで主導権をもぎ取る新境地を見せた。「何か駆け引きをするわけでもなく、そんなつもりもない」と初防衛戦への大きな自信になった。

 会見後の囲み取材禁止が通達されるなど、陣営はピリピリムードかと思いきや、席を立って報道陣の方に自ら歩み寄った田中は「質問が長くて…」と苦笑い。計量は18金のネックレスを身に着けたまま、50・8キロのリミットでパス。白星の柄が入った下着を選び、験担ぎにも気を配る万全ぶりだった。

 あとは「平成最後の大勝負にふさわしく、普通の試合で終わらせるつもりはありません」と言い切った決戦のゴングを待つばかり。日本人対決で3本目の世界のベルトを防衛し、新時代の先頭に踊り出る。

   (志村拓)

 

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