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三店方式(読み)さんてんほうしき

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三店方式
さんてんほうしき

刑法で禁じられている賭博(とばく)に該当しないよう編み出された、パチンコの形式的合法化システム。遊技場(パチンコホール)営業者、景品交換所運営者、特殊景品卸売業者の三者を結びつけていることから、三店方式とよばれる。その仕組みは、以下のようになる。まず客は遊技場営業者であるパチンコホールにおいて現金をパチンコ玉に交換する。客はゲームを行い、それによって得られたパチンコ玉をホール店頭でカウント。ホール側はパチンコ玉の数に応じて通常の景品、もしくはライターの石、ケース入りのコインのような特殊景品と交換する。特殊景品を手にした客は古物商である景品交換所を訪ね、特殊景品を現金で買い取ってもらう。その後、特殊景品の卸売業者が景品交換所から特殊景品を買い取り、パチンコホールに卸すという手法により、「賭博」とみなされることを免れてきた。しかし実質的には賭博であることには変わりなく、賭博特有の依存症に陥る点などが、長らく問題視されている。灰色の業態とされているものの、警察庁の黙認のもとで長く行われている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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