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【プロ野球】

日本ハム・輝星、バット折った! 金農カラーのスタンドわきかえった!

2019年3月13日 紙面から

教育リーグ・日本ハム-楽天 7回表1死一、二塁、代打橋本(手前)のバットを折り、二ゴロ併殺に仕留める吉田輝=千葉県鎌ケ谷市で(武藤健一撮影)

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◇教育リーグ 日本ハム5-0楽天

 日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農=が12日、春季教育リーグ・楽天戦(鎌ケ谷)で対外試合初登板を果たした。1点リードの7回から登板すると、最速146キロの直球を軸に1イニングを1安打1四球1奪三振の無失点。平日ながら鎌ケ谷での教育リーグとしては過去最高の1306人が詰めかける中、直球でバットをへし折るなど上々の投球を披露した。

 スタンドに金農カラーの紫のタオルが揺れる。「うれしかったです」。周囲を見渡す余裕もあった吉田輝は、やはり並の18歳ではなかった。この日詰めかけた観客は、これまでの教育リーグ平日最多544人をはるかに上回る1306人。それでも「特に緊張せず試合に入れた」。そして登板した7回、先頭のヒメネスに四球を許したが、動揺はしなかった。

 「走者が出たら焦ると思うんですけど、そこで試合やっているんだなっていう感覚になった。試合勘が戻ってきました」

 けん制を挟みながらテンポを整え、岩見を最後は高めの146キロ直球で空振り三振。続く山下には中前打を許したが、落ち着いていた。1死一、二塁、巨人から移籍した代打・橋本を内角143キロ直球でバットをへし折っての二ゴロ併殺。「全力で投げた直球は多くはない。投げ始めなので回転とか質を意識してやりました」。余力十分で予定の1イニングを終えた。

 全20球中18球が直球。高校時代のデビュー戦もそうだった。1年夏の大会前、秋田の球場で県外の高校と対戦した。「小さい投手が出てきて、なめられていると思ったんですけど、直球の質には自信があった。高めの球にビビって空振りしてくれたんで『オッシャー』って感じでした」。2イニングを6者連続三振。投げた球種は「2、3球がスライダー」で、あとは真っすぐだった。あれから3年、プロでの初登板も自らの生命線で牛耳った。

 次回登板は19日のイースタン・リーグのヤクルト戦(鎌ケ谷)。雪深い秋田出身とあって「この時期に試合するの初めて。3月にしては良かったのかなと」。2月の紅白戦登板後に右肘違和感で遠回りはしたが、確かな一歩を刻み込んだ。 (土屋善文)

 

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