フラダンサー達に人気の女性シンガーといえば、エイミー・ハナイアリイをあげる方も多いのではないでしょうか。彼女の代表曲でもある『Palehua』は、日本のフラガールの間で今もなお親しまれています。

そのエイミーがニュー・アルバムをリリースします。しかも、かつてタッグを組んでいたウィリーKとの合作。ウィリーKといえば、こちらもハワイのミュージックシーンの重鎮。1990年代後半はこの二人でリリースしたアルバムがハワイのグラミー賞ともいわれる『ナ・ホク・ハノハノ・アワード』の受賞だけでなく、本場のグラミー賞でもノミネートされるほど、高く評価されていました。

数枚のアルバムをリリース後、それぞれ別々にアーティスト活動を続けていましたが、約10年の時を経て、再び一緒につくろうとなったのが今回のアルバム。その名もずばり『REUNION（リユニオン）』。日本語でいうと“再会”などの意味ですが、アメリカでは“同窓会”として親しまれている言葉でもあります。

その『REUNION』のプレリリース・パーティーが、旧知事公館であるワシントン・プレイスで行なわれました。ホスト役は現ハワイ州知事のアバクロンビー氏。かつてリリウオカラニ女王の邸宅だった歴史的建造物でもあるワシントン・プレイスは、主に政治的な会合や各国の来賓のパーティーなどに使用されていますが、CDリリースパーティーが行われるのは初めてのこと。少々緊張しつつ伺いましたが、アバクロンビー知事と二人はとても親しいようで、ウィリーからアバクロンビー知事へお礼に二人のサイン入りのウクレレがプレゼントされると「（オークションの）ebayに出さないからね！」なんてジョークも飛び出すなど、終始和やかなパーティーとなりました。

そんな中で行なわれたミニライブ。それぞれがパワフルなヴォーカリストなので、二人の歌声が響き渡った瞬間は圧巻としか言いようがありません。ウィリー曰く「新曲が52曲もできて、この14曲に絞るのに大変だった」とのこと。ソロ活動で培ったキャリアが、デュオとして更なるインスピレーションを得られたと話していました。

実は私、エイミーがモロカイ島に住んでいた時、ルームメイトだったことがあるのです。たまたまフラシスターのいとこという形で紹介されたエイミー。仲良くなるのに全く時間を要しませんでした。それは彼女の気取りのないキャラクターゆえ。私の車が泥にはまった時にトラクターで助けに来てくれたり、二人でラジオ番組をつくろうと盛り上がり自宅でジングルをつくったりなど、彼女のファミリーとともに毎日笑いに包まれていた日々でした。私が引っ越しをしなくてはいけなくなった時、何度も引き止めてくれた彼女は私のハワイの親友と呼べる人の一人です。彼女の音楽やハワイ文化への考え方から多くのことも学びました。だからこそ、エイミーを本物のハワイアン・シンガーと心から称することができます。

11月11日の『REUNION』発売に伴い、日本でのライブ開催も決定しました。魂のこもったシンガーの歌声は身震いするほどの衝撃があります。フラダンサーならば是非本物のハワイアン・ミュージックを生で体感して欲しいと思います。彼女達の音楽の向こうに、きっといろいろなものを感じるはずですから。

『AMY & WILLIE K REUNION』（全15曲）／ Amy Hānaialii & Wille K
2014年11月11日発売。iTuneなどでプリオーダーも可。

＜日本公演＞
2014年11月18日（火） 18:30～と21:00～の2回　The Cotton Club （東京・丸の内）
2014年11月19日（水） 18:30～と21:00～の2回　The Cotton Club （東京・丸の内）

また、なかなか入る機会のないワシントン・プレイスの様子を撮影してくれたローカルカメラマンのKai Markellの写真が、素敵なパーティーの雰囲気を捉えてくれていたので、こちらでシェアさせていただきます。
（Kai Markell　http://kaiana.blogspot.com/）