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フラシスターのベイビーシャワー

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フラシスターのベイビーシャワー

フラ・ハラウ(フラ教室)によってメンバー構成は異なると思いますが、大部分のハラウの核であり華でもあるのは、ワヒネ(女性)のクラスでしょう。私が現在所属するハラウは、ケイキ(子ども)、クプナ(ご年配)、カネ(男性)、そしてワヒネの4部構成。ワヒネ・クラスは10歳代後半から40歳代までの女性で構成されています。でもやはり多くは20~30歳代。つまり結婚や出産など、女性として人生の節目を迎えることが多い年代が大多数を占めているのです。モロカイのハラウでも今のオアフのハラウでも数多くのフラシスター達がママになるのを見てきましたが、その度に感慨深いものがあります。

そしてフラシスター達で『ベイビーシャワー』を行なうのも恒例。この言葉、日本でもかなり浸透してきたかと思いますが、出産前祝いとでもいいましょうか。約8ヶ月あたりの安定期に入った妊婦と親しい皆が集まり、出産祝いを産まれる前に渡したり、皆でゲームをしたり、出産前のナーバスな時期に妊婦をリラックスさせて楽しむパーティーです。今ではその形式も様々ですが、昔は男性や子どもの参加は禁止。大人の女性だけで行なわれていたそうです。その名残りからか、我がハラウのベイビーシャワーは女性のみ。圧倒的な女子会なのです。

おむつでつくられたダイパー(おむつ)ケーキ、風船やバナーなどで可愛らしく会場をデコレーションしたり、招待状を手配したりなど、パーティーの全ての仕切りは、今回の一つ前に主役だった元妊婦(つまり新米ママ)が行なうのが我がハラウの決まり。アメリカのドラマみたいな光景が広がります。

この日の会場は会員制のレストラン。それぞれのテーブルにベビー用の真っ白なワンシーやスタイが置かれていて、テーブルごとに絵を描いてオリジナルを作りました。私たちはフラの腰の動き”Oniu”と”New”をかけてOniu Babyに。

出産や赤ちゃんに関するゲームをするのもベイビーシャワーの定番。この日は妊娠中に関するトリビア・クイズと、女性だけのため、ちょっと大胆なゲームもありましたが、詳細は割愛させて頂きます(笑)。

そしてメインイベントはプレゼント・オープン!山のように積まれたプレゼントを皆の前で一つ一つ開けていきます。合理的なアメリカですので、事前に妊婦さんが欲しい物のリストを作成し、それにそって購入するのがほとんどなのですが、たまに被ってしまうことも。でもそこも合理主義のアメリカ。ギフトを交換できる値段表示のないレシートもつけてくれるので、心配ありません(お店で交換の時に値段は解ってしまうと思いますが)。

私がいつも思うのは、ハワイのローカルの方達は、大きいものや嵩張るものが好きだなということ。個人的には荷物が多くなると大変じゃないのかな?と思うのですが、このようなベイビーシャワーでもバースデーでも、何かと大きく嵩張るものが盛り上がったり喜ばれたりすることが多いように感じます。

このプレゼント・オープン、私が頂く側ではないにも関わらず、とても幸せな気分になる時間です。嬉しそうな妊婦さんのワクワク感と、喜んでくれるかしら?という贈り手のドキドキ感が交差する瞬間。プレゼントって相手を想う気持ちを交換するものだなと実感できるので、見ているだけでも幸せのお裾分けを頂けるのです。

そして、間もなくハラウに新たな家族が加わることを祝って皆で記念撮影。こうして、また、オハナ(家族)としてのハラウがつくられていくのでしょうか。少しずつ少しずつ、皆が絆を深めて歴史を育んでいく。決して時間だけで計ることができるものではないけれど、一緒に時を刻む中で生まれる繋がりが、よりハラウの中での居場所みたいなものを感じられるようになるのかもしれません。

さ~、次のベイビーシャワーがまた来月あります!ハラウは常に出産ラッシュです!

  

プロフィール

荒川 れん子

荒川 れん子

現在ハワイ在住フリーアナウンサー。本格的にハワイに拠点を移し14年目。その大半をモロカイ島という小さな島で過ごせたことに感謝の日々。現在はオアフにも拠点を持ち、できる限りモロカイと行ったり来たりしている。

ソニー・ミュージックアーティスツ所属
オフィシャル・ブログ『ALOHA♡Life』

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