今年もフラの最高峰の大会『メリーモナークフェスティバル』が終了しました。現在私が所属しているオアフのハラウは、クムが暫く出場を控えることを決めたので今年はお休みですが、なんとモロカイ島のハラウが11年ぶりに復帰出場しました!私のフラの起源であり、今でも心のよりどころであるMoanaʻs Hula Hālau。モロカイ島を代表するフラ・ハラウなので、久しぶりのメリーモナーク出場で、島中がそれはそれは盛り上がりました。これは“メリーモナーク・パーティーだ!”とオアフ島にいる元フラシスター達も一緒にテレビ観戦することになりました。
実は、皆でメリーモナークをテレビ観戦するという、このメリーモナーク・パーティーは毎年行なっているので、少なくても年に一度はフラシスター達に逢えるチャンス。皆忙しい中でどうにか時間をつくって集まります。フラを習っている人にとってメリーモナークは、出場するしないに関わらず、やはり特別な存在。自分が出場しなくても、会場やテレビで応援する人がほとんどです。
この日のパーティー参加人数は少なかったけれど、ハワイアンミュージック界の歌姫、ライアテア・ヘルムも日本から戻ってきたその足で参加してくれました。そう!彼女もモロカイ島出身、Moanaʻs Hula Hālauのダンサーだったので私にとってはフラシスターなのです。ライアテアはプロなので、勿論ハワイアンミュージックへの造詣も深く、ハワイ語も完璧なので、彼女の解説付きのメリーモナーク鑑賞は非常に勉強になります。そして何より彼女もモロカイっ子なのですよね。全く気どりがなく、時に冗談まじりで解説してくれるので、いつも笑いが絶えない会になります。皆で「素敵な衣装!」とか「わー!あれは何のお花を使ったレイ?」など、ず~~~っと盛り上がりっぱなしです(笑)。
そして何といってもモロカイ島の参加!ハラウの皆が姿を現した時は、最高潮です。「え?あの子、ハラウに戻ったんだね!」、「きゃー!○○ちゃんだ!!」など興奮しながらの応援です。私がモロカイ島に常時いた時は、ケイキ(子供)クラスのお手伝いをしていたのですが、その時はちびっ子だった子供たちが立派に成長し晴れ舞台に立っている姿は、感慨深いものがありました。
特にミス・アロハ・フラにエントリーした通称Tootie。彼女が私たちのクラスに上がってくる前から知っていて成長を間近で見てきたため、その彼女が大舞台で堂々とソロで踊る姿には感激して涙がでました。そして彼女をハラウを代表してミス・アロハにエントリーさせたクムの判断を見て、さすがクムだと改めて感じました。Tootieは外見が美しいのは勿論のこと、人として誰からも愛される驚くほどに良い子なのです。
今回の11年ぶりのメリーモナーク出場は、競技というより、2年前に亡くなったクム、アンティー・モアナの遺志を引き継ぎ、モロカイのアロハを皆にシェアしようという主旨での参加だったそう。モロカイ島のハラウが踊るモロカイ島の曲は誰の目にも深く焼きついたことと思います。モロカイ島の全人口ではないかと思うほど多くの人が「Molokai proud」という言葉を口々にしていました。フラとコミュニティが繋がっている証拠です。私もこのハラウでフラを始められたこと、このハラウのクムとフラシスター達と今でも繋がっていられることをとても誇りに思いました。
メリーモナークはライブストリーミングも行なっているので、日本でもリアルタイムで観戦できます。是非皆さんもフラシスター達と集まってメリーモナーク・パーティーはいかがですか?1人で観るよりも多くのことに気づけたり、何より観戦以上の気持ちをシェアできたりすると思いますよ。
プロフィール
荒川 れん子
現在ハワイ在住フリーアナウンサー。本格的にハワイに拠点を移し14年目。その大半をモロカイ島という小さな島で過ごせたことに感謝の日々。現在はオアフにも拠点を持ち、できる限りモロカイと行ったり来たりしている。
ソニー・ミュージックアーティスツ所属
オフィシャル・ブログ『ALOHA♡Life』