マンモスの細胞核「動いた」=マウス卵子に移植で-近大など
2019年03月12日 00時50分 時事通信
2019年03月12日 00時50分 時事通信
2019年03月11日 19時32分 時事通信
ロシア・シベリアの永久凍土から発見されたマンモスの細胞核をマウスの卵子に移植したところ、細胞分裂時にみられる紡錘(ぼうすい)体や、新たな細胞核のような構造を形成する様子を初めて確認できたと、近畿大などの研究チームが11日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。
近畿大の山縣一夫准教授らの研究チームは、2010年に永久凍土からほぼ完全な状態で見つかったマンモス「ユカ」から、筋肉や骨髄の組織を採取。年代測定で約2万8000年前と確認し、細胞内からDNAのある細胞核を効率的に取り出すことに成功した。
得られた細胞核43個を、マウスの卵子に注入して観察すると、うち5個でマンモスの細胞核がマウスのヒストン(DNAが巻き付くたんぱく質)を取り込んで、紡錘体を形成した。新たな細胞核のような構造を作ったものも1個あったが、それ以上の変化は見られなかった。 【時事通信社】