~最初に~
先日の「満員電車内のヒエラルキー」で雑な図解を独断で描いた後
すぐに続けて、今回のヒエラルキー図もアップする予定だったのですが
電車のブログ記事が有難い事に予想外な反響がありまして
このタイミングだと、ど~~~~見ても
前の記事にすっかり味をしめた
完全なる二番煎じの記事を書いてるやつ…!
…となりかねず、出すに出せないでいたのですが………
もう書いちまったもんはしょーがない……!!
…開き直っていってみましょう(汗)!!!
結構前の話になりますが、とある限定販売品をゲットすべく
開店時間より少し早めに店の前に並びに行ったんですよ。
正直当時、自分はそこまで熱い並びスト精神を
持ち合わせていませんでしたし、開店よりあまりに早い時間に
店の前に突っ立っても店側に迷惑だろうという考えもあって
開店より少~し前の時間を選んだんですね。
するとまぁ~~大行列なワケですよ…!!
あああ完全に出遅れたぁぁ!!コイツら全員転売屋だろぉぉぉ!!
ワシの見通しは甘すぎたんやぁぁぁ
時すでに遅し…結局その日は整理券を貰える順番でもなく
抽選なんていう救済システムなぞ無く、
スゴスゴ行列の長さを後ろから伝えるだけの
戦場カメラマンと化してその場を去るのでした。
ボクは完全に行列最後尾の負け犬クソニワカ野郎だった訳です……。
その去り際、最前列の並びスト猛者が背中で語ってたんですよ。
「お天道様がのぼる頃にはもう勝負は決まっている…
本当の信者ならオムツ着用で始発前から並んでみせよ」と…
そのボロボロのジャンパーの背中から天啓を受けた思いでした……。
そう…凄腕の並びストほど、やや猫背ぎみのやけに大きい背中で語ってくるんですよね。
確かにボクは、寒い所で待つのは絶対にイヤだったし
極力短い待機時間でその神器を手に入れようと目論んだ
浅はかな愚か者でしたよ。
前日の閉店直後から極寒の中、翌朝の開店時間まで待機する…信者なら
それぐらいの気概を見せるべきなのかもしれないし、
その限定グッズは不毛とも思える長期間の並びへの対価
なのかもしれない…
……ですけどね、ボクは徹夜待機の行列は
尊い並びスト精神に反するアンフェアで非紳士的行為ではないかと
思うわけですよ…!
そもそも行列とは、他を出し抜いて我先にゲットすればいいという
個人戦ではないのです!
極寒の行列はさながら雪山登山だと、時の並びストは言いましたが
まさしくその通りで、…行列とは…団体競技なのかもしれません…!
店が開くまでの、永く永遠とも思える悠久の時を
並びスト達は時に励まし合い、
時にはトイレに行く間、空いた席をキープしといてあげるなど
お互いを助け合っていかなければ
その行列は開店前に全滅することでしょう…
ボクは並びストの端くれとして、一人徹夜で並ぶという
登山隊の和を乱す危険な個人プレーは
避けていきたいと思います。
まず長い時間並んでいて思う事は……
不思議と並んでる殆どの人が転売ヤーに見えてくるという事ですね。
「ははーーん こいつら転売屋だな?」
ワシの好きなこのジャンルがこんなに人気なのはどう考えてもおかしい…
こいつらみんな転売屋に違いない、と猜疑心の塊になってしまうわけですよ。
それと行列で並んでいると前の人らの背中しか基本見えないじゃないですか?
なんで皆自分と同じ背中してるんでしょうかね?
自分の好きなものと同じものを買うために同じ時間を費やして
知らない人らと同じ列に並んでいるというこの一体感…
例え知らん奴らの集まりといえど、同じ大事な物のため
皆じっと待っている…
「もうワシはダメだ…意識が薄れていく…
ト…トイレが我慢ならん…」って絶体絶命の場面にあっても
前で並ぶ同志達は背中でしっかりと語りかけてくるわけですよ。
「安心して漏らせ…ワシらも限界はとっくに超えている」と…
やはり行列は決して個人戦などではなく
遠く険しい山を皆で登っているんだなぁと実感した時でした。
確かに尿意や便意が極限まで迫ってきた時
人は選択を迫られます。
たかだかトイレのため一度でも列を抜けるのは信心を失くすようなもの…
ここは初志貫徹ファン魂を貫くか、否、人としての尊厳をとるか…
並びストとして究極の選択でもあります。
もしここで人としての尊厳なぞ捨て、その場で漏らしながらも一歩も退かず
仁王立ちをしてる熱い並びストを、ボクは「臭いからどけ」とはとても言えないですよ……
ただただその列からそっと抜けたくはなりますかね。
並びストとして最も恥ずべき行為はもちろん横入り、もしくは
後から援軍達を合流させる行為だとは思いますが
(並び場所によってルールも変わってくるでしょうか…!?)
地面にシートを敷いて本人は不在状態での場所取り…
こいつは並びストの風上にもおけませんね…!!
BOTじゃないですからね。
そのスペースに魂のこもっていない並びは
もはや並びとは言えないのではないでしょうか…!?
シートもダンボールもペットボトルの場所取りも
独りの愚直な並びストの魂には適わないとボクは信じています。
いつの頃からか、人気商品の転売行為が盛んになり
限定商品の争奪戦は熾烈を極めています。
そんなルール無用の行列戦国時代の中でボクは
数を用意する業者には決して屈する事なく、
徹夜組の熱意とも戦いつつ、いついかなる時も
紳士的に並び道を極めていきたいと思います…!
不思議なもので、自分がいざ買える安全ラインに入ると
途端に他の並びストのマナー違反が目に入らなくなってしまうので
まだまだボクの真の並びストへの道は遠いのかもしれませんね……。