【プロ野球】侍J、初回いきなり4番・吉田正が満塁弾2019年3月11日 紙面から
◇侍ジャパン強化試合 日本6-0メキシコ(10日・京セラドーム大阪) 日本が序盤に主導権を握って逃げ切った。1回、吉田正の満塁本塁打と田村の中前適時打で5点を先行。7回には吉田正の犠飛でリードを広げた。投手陣は先発した原の2イニング無失点をはじめ7投手の継投で得点を許さなかった。 ◇ 日本が6-0で勝ち、1勝1敗で日程を終えた。日本は4番に座った吉田正尚外野手(25)=オリックス=が初回に満塁本塁打を放って先制した。8回に代走で出た京田陽太内野手(24)=中日=は二盗を決めた。投手陣は計7人の継投で無失点に抑えた。日本は今秋の国際大会「プレミア12」に臨み、2020年東京五輪へ向けて強化を図る。 弾丸ライナーがギリギリで右翼スタンドに飛び込んだ。初回無死満塁。初めて4番に抜てきされた吉田正が代表初アーチ。それも先制グランドスラム。「また来た!と思って、思い切っていった」。前日もタイムリーを放っており、いきなりのビッグチャンスに舌なめずり。2球目の速球を逃さなかった。 日本代表の満塁弾は2016年11月13日、オランダとの強化試合でタイブレーク制の延長10回に鈴木誠也(広島)がマークして以来だ。吉田正は7回1死一、三塁でも左犠飛でダメ押し。2試合で5打数4安打6打点の大暴れに、稲葉監督は「一発勝負であの勝負強さは魅力。そういう選手が4番にいると安心感がある。今日は心強かった」。初代表で首脳陣にもファンにも、強烈なインパクトを残した。 身長173センチとスラッガーとしては小柄だが、体全体を使ってフルスイングする。それが負担となって腰痛に悩まされてきたが、一昨年に手術を受け、オフはアテネ五輪男子ハンマー投げ金メダリストの室伏広治さんにトレーニングを学ぶなど、克服を目指してきた。昨年は全試合に出場し、打率3割2分1厘、26本塁打、86打点の好成績を残した。 「日の丸の重さも感じたし、またこのユニホームで戦いたい。また呼んでいただけるよう、シーズンでアピールしたい」。筒香、柳田、秋山ら強打者がそろう侍の外野陣に、ニューフェースが割って入る。 (竹村和佳子)
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