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(福子)源は やっと自分の甘さに気付いたんやと思います。
仕事の厳しさにも。
(萬平)まんぷくヌードルのカップには3つの役割がある。
(神部)3つ?まず カップは 麺を保存する容器だ。
そして お湯を注ぐと 調理器具になる。
更に食べる時 食器になる。
(源)確かに…。
急がなくていい。 じっくりと考えてくれ。
分からない時は分からないと言ってくれ。
迷ったら相談してくれ。
みんなでまんぷくヌードルを一緒に作ろう。
はい。(西野)はいっ。
(洋子)はい。(久坂)はい。
分かりました。
♪「丸まってる背中に もらい泣き」
♪「恥じだって一緒に」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「飛行機雲ぼんやり眺む」
♪「心ここに在らず」
♪「年間トータル もししたら」
♪「付き合うあたしすごい?」
♪「とぼけてる眉毛に もらい笑い」
♪「照れだってなんだって」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「頑固で面倒で 腹も立つけど」
♪「あなたの情熱は」
♪「あたしの誇りで自慢で覚悟なの」
♪「もらい泣き もらい笑い もらい怒り」
♪「もらいっ恥じ どんと来い!」
♪「晴天も曇天も霹靂も」
♪「さあ あなたとトゥラッタッタ♪」
保存容器で調理器具で食器。
(鈴)はよ食べて 源ちゃん。
しかも 丈夫で軽くてコストのかからない素材だぞ。
分かってます。萬平さんもはよ食べないと 会社に遅れますよ。
源が萬平さんと 真面目な顔で仕事の話 してるやなんて 何かうれしい。
そういう話は まんぷく食品の景気がようなってから言うてちょうだい。
景気を ようするために2人で考えてるんやないの。
よし ごちそうさま。
ごちそうさま。
もうええの? 忘れ物はありませんか?大丈夫や。
(あくび)
(幸)行ってらっしゃい。
じゃあ 行ってくる。
お仕事 頑張って下さいね。ああ。
行ってきます。はい 行ってらっしゃい。
行ってらっしゃい。ああ。
ゆうべ 遅かったわね。誰と一緒やったの?
友達。あっ 友達って レオナルド?
(レオナルド)ヘイ 幸!
…も いた。 何?
ううん 別に。
(アキラ)何はともあれ 源ちゃんがやる気になってくれたのはうれしいことやないの。(しのぶ)母親としては そうやね。
あの熱意がしっかり続いてくれれば ええんやけど。
福ちゃん 仕事っちゅうもんはないい結果に つながれば「また 次やろう」って思うもんなんや。
(ハナ)まんぷくヌードルが出来たら源ちゃん もっと たくましなるわよ。
う~ん そうよね。
(敏子)そやけど 私は萬平さんの方が心配。心配?
もともと せっかちな人でしょう。源ちゃんが あれこれ迷てるうちに「もういい 僕がやる!」って言いだすかも。
せやなあ。 僕みたいにどうやったら楽できるかななんて考えられる人やないもんなあ。
あんたは特別や。アイム ソーリーや。
今日のおかずは…。
保存容器で調理器具で食器。
しかも 丈夫で軽くてコストのかからない素材だぞ。
あっ。
軽っ。
発泡スチロール?
そう。 まんぷくヌードルのカップの素材。
それは もう考えたよ。発泡スチロールは もろいんや。
丼くらいの薄さにすると すぐ壊れる。
そう。 ええ考えやと思たんやけど。
℡そらそうや。 発泡スチロールやもんね。そしたら頑張ってね。
発泡スチロール…。
できない?はい。 社長が作られたスープを着味エキスにするのは無理です。
まんぷくラーメンのように麺に吹きつけてもお湯で戻して同じ味にはなりません。
(真一)やってみたのか?何回も実験しました。
できないじゃ済まされない。
あの 粉末スープにしては駄目でしょうか?
粉末スープ?はい。
エキスにして 麺に着味できるものと粉末スープにするものに分けるんです。
あの味を再現するためにはそれしかないと思います。
うん…。
粉スープにするには 課題があるぞ。
煮込むことなく お湯をかけるだけで完全に溶けること。
分かってます。
できるのか?やってみせます 社長。
分かった。 やってみろ。
(3人)はいっ。
相当 勇気がいったと思うよ 彼らは。
社長の考えとは違うことを提案してきたんやから。
分かっています。
本当は 萬平君は 全部 自分一人でやりたいと思ってるんやろう。
その気持ちを抑えて社員たちに任せようとしてるんやね。
(エレベーターの到着音)
まんぷく食品はもう昔とは違います。
社員全員 「自分たちが商品を作るんだ」という気持ちになってもらわないと。
おっしゃるとおりです 社長。ハハ。
(忠彦)君は 美大も出ている。これ以上 僕から技術を学ぶ必要はない。(名木)えっ…。
大事なことは 君が 何を描きたいかだ。
何を キャンバスに ぶつけたいかだ。
僕が君ぐらいの年だった頃は鳥の色彩に魅せられていた。
はい。
そやけど 戦争で目をやられて一時は絶望したが描きたいという衝動を抑えられなかった。
最初は魚。 次に美人画。
そして 今は…。
その時その時の思いでええんや 名木君。
君の中にあるものをぶつければええんや。
僕の中に あるもの…。
(タカ)お父さんが熱くなってる。
(克子)何としても名木さんを一人前にしたいんよ。
(大介)あの にいちゃんかて髪切ってまで覚悟決めたんやからなあ。
期待に応えな。
描きたい気持ちはあるんです 先生。ああ。
でも 僕はボンボン育ちで貧乏を知らんし学生運動にも乗り遅れました。
僕の人生に強烈な体験いうもんがないんです。
体験がないから描けないいうことは…。
戦争に行った先生が 羨ましい。
僕も行きたかった!
あほなことを言うんやない!
(泣き声)
・(ドアの開閉音)
(克子)名木さんに何を言うたの?
何なんや! 今どきの若いやつは!
(タカ)せやけど 弟子なんやから理解してあげないと駄目よ。
名木さんを育てられないわよ あなた。育てるて。
難しいなあ。
あんな泣きべそやったら世の中の荒波を渡っていかれへんで。
大介…。どういう育て方をしてるんや タカ。
普通に育てたらああなってしもたの。
ああなってしもたの?
子どもは 親の思うようには育たんよ。
(岡)そういうもんですか。
うちの花子は 今 19で和光は 17になったがあれほど言い聞かせてきたのに娘は男勝りで 息子は内気なままや。
先が思いやられるよ。
せやけど うちの麻美は まだ7つやし森本のとこもな。
君らは食べんのか。 えらい小食やな。(森本)いや 僕らは。
帰ったら 家内が晩ごはん作ってくれてますから。
それやったら帰ればよかったやないか。
いやいやいや専務のお誘いを断るわけには。
そうですよ。こんなこと めったにないんやから。
そうか。 別に特別 何か話があるわけやないんやが2人が どう考えてるか聞いてみたい思てな。
営業部と製造部の長としてまんぷくヌードルについて。
製造部としては とにかく 製造ラインをどう作っていくのかが気になりますね。
今までの袋麺とは工程の複雑さが違うでしょう。
当然 新工場を造ることになるわな。
わしは やっぱり値段です。
袋麺が30円で売られてるのに100円は やっぱり高いですよ。
そこは もう 社長を信じるしかない。
萬平君は画期的な商品になる言うてる。
それは恐らく僕らの想像以上に画期的なもんなんや。
製造部の仕事も 営業部の仕事も今までとは全く違うもんになる思た方がええ。
うん…こんな発泡スチロールがあったのか。
はい。 立花が いろいろな業者に問い合わせてみたらビーズが細かく詰まったそういう固いものがあったんです。
とりあえず 手作りでこのカップを作ってみました。
これやったら 軽いし手に持っても熱は伝わらないと思います。
いいかもしれないな。
よし これでいこう。ありがとうございます。
ありがとうございます。しかし これじゃあ大きすぎる。
でも 300ccが入るとなるとどうしても このくらいの…。
厚みがあり過ぎるんだ。2~3ミリにしてもっと全体的に小さくしろ。2~3ミリ!?
強度を保つためには もっと こう粒子を細かくして密にするんだ。
まんぷくヌードル用の 全く新しい発泡スチロール容器を作ってくれ。
わ… 分かりました。はい。
えっ? 発泡スチロールで決まったの?
もちろん 父さんから いろいろ課題が出てこれからが大変やけどね。
そう。 頑張って。
℡母さんのおかげや。 ありがとう。
源…。
よし。
♪~
・(鈴)さっちゃんは どうしたのよ。
夕方までには帰るんやなかったの?
そんなこと 私に言われたかて。
・(ドアが開く音)さっちゃんやわ。
萬平さん お帰りなさい。ああ ただいま。
さっちゃんやなかった。何だ 幸は まだ帰ってないのか。
今日は アルバイトはない言うてたんですけどね。
源は 一緒やなかったんですか。ああ まだ会社に残ってるよ。
今までの あいつならさっさと退社してたのにな。
仕事が楽しくなってきたんですね。ああ だといいんだが。
・(幸)ありがとう 送ってくれて。さっちゃん。
じゃあ またね 幸。


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