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【大相撲】

白鵬、貴景勝&玉鷲をボコボコ! 無尽蔵のスタミナ、圧巻28連勝

2019年3月6日 紙面から

貴景勝(手前)を相手に稽古する白鵬=堺市北区の尾車部屋宿舎で(川北真三撮影)

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 大相撲の二所ノ関一門の連合稽古が5日、堺市北区の尾車部屋宿舎であり、一門外から参加した横綱白鵬(33)=宮城野=が、直近2場所のV力士相手に圧巻の28連勝を飾った。貴景勝(22)=千賀ノ浦=と玉鷲(34)=片男波、昨年九州場所と今年初場所で初優勝した両関脇を計28勝1敗と寄せ付けなかった。

 呼吸を乱すこともなく、全身をほのかに紅潮させた。白鵬があっという間の28連勝で、無尽蔵のスタミナを見せつけた。

 貴景勝との最初の一番、押し出されて「おぉ!」と驚きの声を上げると、一気に火が付いた。その後は相手の低い当たりを問題にせず、怒濤(どとう)の17連勝。続けて玉鷲を土俵に呼び込むと、豪快な投げあり、盤石の寄りありの11番勝ちっ放し。30分ほどで、関取衆で最多の29番を積み重ねる白鵬劇場だった。

 「全然やれる余力を残しているからね。自分の中では15番ぐらいの感覚。あと10番ぐらいはやりたかったけど、明日に残しておこうかと」

 ひょうひょうとした振る舞いに、雪辱の思いを包み隠している。初場所では12日目に玉鷲、13日目に貴景勝に敗れた。痛恨の連敗で優勝争いのトップから転げ落ち、14日目から休場に追い込まれた。平成最後の東京開催場所で、賜杯を逃す苦い結末を味わった。

 貴景勝を指名したことには「今度は彼が引っ張っていく存在。彼の稽古でもある。あと、少しの運をいただく感じ」と話し、大関とりのかかる若武者にエールを送る余裕を見せた。

 右膝の不安も一掃し、死角の見当たらない仕上がり。「(元号の)最初と最後が大事。3月と5月は、引っ張らないといけない気持ち」。春場所は「育ててもらった」と表現する「平成の土俵」を締めくくる15日間となる。時代への恩返しは、自身の最多記録を更新する42度目の優勝を、その最後に刻む。 (志村拓)

<大阪の白鵬> 他の多くの力士と同じように白鵬も大阪で初土俵を踏んでいる。デビューは2001(平成13)年3月の春場所。04年の春場所では十両優勝し、次の夏場所で新入幕を果たした。大阪ではその後、07、09、10、12、13、15、16年と7度優勝している。17年は5日目、18年は初日から休場。今回、3年ぶりに大阪での15日間を全うできるか。

 

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