NGT48暴行問題、新潟県議会でついに知事が言及 メンバーたちは針のムシロ状態

wezzy / 2019年3月5日 19時5分

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 NGT48の暴行事件発覚から、はや2カ月が経つ。NGTを運営する株式会社AKSの情報は二転三転し、要領を得ないまま第三者委員会に調査は委ねられた。世間ではすでに風化した感のあるこの騒動だが、地元・新潟ではそうはいかない。ついに2月21日に開かれた新潟県議会で事件が取り上げられ、花角英世新潟県知事が騒動に言及した。

 2月21日に開かれた新潟県議会の質疑応答で、大渕健議員は「NGT48メンバーに対する暴行事件が発生しました。まずもって被害に遭われたメンバーの心身の回復を祈りたいと思います」と前置いたうえで、花角知事に対して以下のように質問を投げた。

「騒動をめぐり地元スポンサーがCMを中止するなどさまざまな影響が広がっています。その背景には、事件発生以降、運営会社の対応が後手に回り、憶測や混乱を招き、地元への説明も不十分なことが指摘されています。NGTは地域密着、地元貢献を掲げて発足し、本県の魅力などをPRし、県民にも親しまれてきました。県の広報にも協力をいただく関係にあり、県としては傍観していられない立場にあると思います。県は窓口となる運営会社に説明などは求めていたのでしょうか。また、どのような説明を受け、今回の事案にどのような理解、判断をしているのかを伺います」

 これに花角知事は、「今回の事案については、運営会社から申し出があり、担当課に対して今後、第三者委員会での調査を進め、結果を公表する旨の説明があったと聞いております。県としては、今後の事態の推移を見守りたいと考えております」と述べるに留めている。

 AKSは3月半ばをめどに第三者委員会から調査結果を受け、その内容を発表するとしている。しかしその発足を発表したのは2月1日で、被害者である山口真帆の告発からおよそ1カ月、さらに事件発生からは2カ月も経過する時期。後手後手の対応には厳しい批判の声が集まるのも当然だ。

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 これまで、NGT48と行政は積極的に連携してきた経緯があり、今秋に新潟県で開かれる国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭のスペシャルサポーターにも起用されている。花角知事は事件発覚直後の1月16日の会見で、NGT48との連携事業について「ただちにどうこうとは考えていない」と述べていたが、一方で民間企業は敏感であり、NGT48から離れ始めている。

県内企業スポンサーは撤退、地元紙「新潟日報」もNGT48批判を続ける

 新潟県内では、NGT48の騒動の余波が目に見えるかたちで続いている。新潟市内に本社を置く水産加工物製造業の「一正蒲鉾」は2015年からNGT48をCMに起用してきたが、暴行騒動の発覚直後から放送を休止していた。ファンの間ではスポンサー契約を打ち切ったのではと話題になっていたが、2月に編集部が一正蒲鉾株式会社に問い合わせたところ、NGT48との契約終了に関しては「事実でございます」との回答を得ている。

 さらに、地元銀行「第四銀行」も、かねてよりNGT48を広告に起用していたが、現在ではソニー系列のアイドルグループ・乃木坂46に挿げ替えられているとネットで話題になっている。編集部はNGT48とのスポンサー契約について第四銀行に問い合わせたが、こちらは回答を得られなかった。

 NGT48をめぐっては、スポンサーの撤退だけではない。県内で最大の発行部数を誇る地元紙の「新潟日報」は、2月上旬に「スポットライトの裏側」と題してNGT48暴行問題特集記事を二回にわたって掲載した。さらに、2月28日にも<運営側の不十分な対応を1月9日にツイッターで告発した山口さんは「今もケアなんて何もされていない」と周囲に話すなど、不信感は解消されないままだ>と報じており、騒動の追求を続ける姿勢を崩していない。

 ちなみに暴行被害者の山口真帆は事件以降、公の場に姿を見せていないが、自身のTwitterでは、前述した28日付の新潟日報記事に「いいね」をしていた。このように、山口真帆が無言のうちに意思表明を続けているTwitterには、ファンの注目が集まっている。

事件関与を疑われた荻野由佳、西潟茉莉奈、太野彩香らは針のムシロ状態

 新潟県内だけではなく、全国に展開するNGT48の活動にも影響は及んでいる。中心メンバーである荻野由佳は、3月3日放送の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演したが、バラエティで元気な姿を見せたということだけで、ネットでは厳しいバッシングに晒されている。

 荻野だけでなく、ネットで事件の関与を疑われたメンバーはまさに針のムシロ状態。西潟茉莉奈と太野彩香は、すでに仕事復帰していることを会員制のメールサービスで伝えているが、こちらにも罵詈雑言が飛び交っている。彼女たちが潔白なのであれば、運営側がしっかりと説明をしてその身を守ることが必要なはずではないか。

 3月13日発売のAKB48の55thシングル「ジワるDAYS」にもNGT48メンバーが参加(山口真帆は不参加)する。同シングルには4月にスタートする握手会への参加券が封入されているが、NGT48の暴行事件が燻ったままメンバーが多数のファンの前に姿を晒すことになれば、なんらかのトラブルに見舞われることも想像に難くないだろう。

 この期に及んで、NGT48運営は事件をあやふやにしたまま、平常運転に戻そうとしている――などとはさすがに信じ難いが、2月25日深夜放送の『NGT48のにいがったフレンド!』(テレビ新潟)で、事件を茶化すような扱い方をしたところを見ると、そのまさかなのかもしれない。

 まずは、3月半ばの第三者委員会の報告まで、AKSの動きを注視したい。少なくとも、山口真帆の告発に対応する形での説明が必要だ。

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