【プロ野球】日本ハム・清宮、開幕絶望 3日のOP戦でファウル打ち痛み2019年3月5日 紙面から 日本ハムは4日、清宮幸太郎内野手(19)が東京都内の病院で精密検査を受けた結果「右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折」と診断されたと発表した。前日のDeNA戦でファウルを打った際、右手首付近に痛みを覚え交代していた。野球日本代表「侍ジャパン」の一員として出場予定だった9、10日のメキシコとの強化試合は辞退。手術に踏み切る可能性が高く、開幕も絶望的となった。 重傷だった。清宮に「右手有鉤骨の骨折」という診断が下された。同じ日本ハムの中田、阪神・高山など同骨折の経験者の多くは手術に踏み切っている。開幕は絶望的、メスを入れればシーズン前半戦での復帰にも黄色信号がともる。 昨年の秋季キャンプ中に痛め、2月24日の巨人戦中に続き、前日再発。試合後に札幌市内の病院へ向かい、この日のセカンドオピニオンで重い現実を突きつけられた。羽田空港で取材に応じた栗山監督は「幸太郎のために、チームのために。必ずプラスにしていくためにやっていく」と気丈に振る舞ったが、表情は険しかった。 指揮官は手術に関して「いろんな人たちが細かく考えてくれている」と可能性を否定しなかった。実は昨年12月、球団内で手術を検討していた。複数の医師に相談し、中田やラグビートップリーグ・ヤマハ発動機前監督の父・克幸さんとも話し合った。患部の状態を見極めた上でプレーを続けてきたが、再発した現実を考えれば、方針の転換はやむを得ない。未来の野球界を担う逸材を壊すわけにはいかない。 栗山監督は「人が大きくなるためには、全部が全部思った通りにいくのがいいことばかりではない。それをどう受け止めて進んでいくか」と続けた。ファンは皆、清宮のフルスイングを待っている。 (中野雄太)
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