サイズ:大鎌戦役/SCYTHE の必勝戦略 (攻略記事)

  • ナイス!0
  • facebook�с�激�с��
  • twitter�с�ゃ�吟����
サイズ:大鎌戦役/SCYTHEの戦略についての記事



イメージ 1
・サイズをやったことはないけれど興味はある
・ガチの攻略論までは読む気はしないけど、強くなりたいかも


という方向けの記事です。


「国別の攻略というよりは、どの国を担当する上でも共通の考え方の原則」を記述しています。
ルールなどはこちらもご参照ください。



Scythe strategies (海外のボドゲについて雑談するサイト Redditから)
An analysis of the importance of popularity (BGGから)


上の記事の内容を基に、ブログ作成者自身の考えを少し加えて作っています。


以下あらすじ


(1) 全体を通しての考え方
(2) 序盤の動かし方
(3) 中盤の注意点
(4) 終盤の詰め
(5) 民心ゲージについて
(6) まとめ






(1) 全体を通しての考え方


サイズ:大鎌戦役は手数の圧縮のゲームだ。
できるだけ短い手数で、勝利点となる行動をやっていく。
序盤は、そこをどれだけ効率よくやれるかを競うレースゲームと言っても良い。
中~終盤は対人インタラクションが増えてきてゲームが複雑化するものの、手数の概念が基本になる。
タイトルのような「必勝戦略」というものは存在しないものの、「これさえ踏まえておけば大負けはしなくなる」というような考え方の原則は存在する。
雰囲気の良いゲームだから勝ち切れない場合でも楽しいが、終盤の1位争いに絡めるとすごく楽しいので、ぜひ原則を掴んで、よきサイズライフを満喫してほしい。




手数を圧縮するために、序盤では以下の4つを意識しよう
いち早く開始時の島から脱出すること
上段アクションと下段アクションを1手番で両方できる回数を増やすこと
労働者を5~8人確保すること
6個の★をどこで取るか最初に方針を立てること


【初期島から脱出するために】
初期配置の島から出ないことには、ファクトリーにも行けないし新しい資源も取れない。
島から出るには、
・メックを作って渡河能力(リバーウォーク)を得る
・鉱山を建築してトンネルから行く
どっちかをやるかを決めておこう。
(多くの場合、最初はメックを作る方が望ましい)
イメージ 2
「初期島」とは、上の写真の黄色で囲った3マスのことを指す



(2) 序盤の動かし方


①第1,2ターンの動きを決めよう
プレイヤーマットを見て、「第2ターンにこの下段アクションができそう」というのを見つける。

まず上段の交易アクションと生産アクションの、下の段を見る。
どちらかがコスト3のアクションになっている。
下段アクションのコストは2~4でバラつきがあるので、できるだけ安いアクションを狙いたい。
コスト3のアクションが、2ターン目にやるべき下段アクションだ。


第1ターンには足りない資源を獲得(生産か交易)。
第2ターンに下段アクションを行う
例:第1ターン 交易 鉄2獲得 下段アクションなし
  第2ターン 生産 鉄1獲得 下段アクションでメック生産


このように、「第2ターンで下段アクションを実行すること」を目標に動こう
イメージ 3
上のアクションボードは「愛国主義」。「改良」を早めに行うと効率が良い


②3ターン目以降の動き
上段アクション+下段アクションの両方が一度に解決できること、を最優先に狙っていこう。
基本的には上段で資源を作って、下段で資源を消費して★を取っていく。
この動きが一番大事だし、これを1手番で解決できると、すごく早くなる。


レースゲームだから、序盤は速さが正義だ。
②の第2ターンでやった種類の下段アクションを3ターン目以降も複数回やって、早めに★を獲得する。


この段階から、★6個をどこで取るか、の大体の見通しを立てられると、非常に筋の通ったプレイングが行える。
特に、

・改良(6個のキューブを上段から下段に移しきる)
・メック(4機のメックを作り終える)


これらはお勧めだ。建築、徴兵よりも序盤に優先すると良い。
改良とメック作成を序盤に行えると、さらに手数の圧縮が見込めるからだ。
改良によって下段アクションの消費資源を減らすことができる。
メックの特殊能力によって、盤面の制圧力が増し、移動アクションの手数を圧縮することができる。


ただ、「どの★を狙いに行くか」で一番大事なのは、上で触れたようにアクションマットの種類による。そこ最優先で決めていこう。




③その他の上段アクション


生産アクション:
とにかく早く労働者を増やそう。
労働者数は正義だ。
5人以上労働者がいた方がいいので、村に労働者を置いて、早く労働者を増やしてしまうこと。
2手数で5人にできる。
3手数目で8人まで増やすかは状況によるだろう。
また、メックを作ったときは、村マスに配備しよう。
その後は、基本的に村にいる労働者をメックに積んで動かす。
必要な資源のマスで止まっては生産を繰り返そう。
そうすると4~5資源が一気に取れるので、下段アクションのための資源を一度にまかなうことができる。
逆に労働者が足りない場合は、この資源を稼ぐのに手数がかかってしまう。




移動アクション:
・最優先でキャラクターコマを前進させ、遭遇カードを取る(資源を得るため)
・村に労働者を1人以上移動させる(労働者を確保するため)
・キャラクターコマをファクトリーにできるだけ早く送る(有用なアクションを得る)


移動は基本的には効率的に資源を得るために行う。
資源を得るのは下段アクションを行うため。
そして下段アクションの目的は★を取るため。


資源獲得→下段アクション→★獲得
という道筋を見据えてアクションを決めていこう。
全ては効率、手数の圧縮のためだ。効率良い資源獲得のために、効率の良い移動を心がけよう。


遭遇カードは強い。
何が得られるか完全ランダムだが、結構有用なリソースが得られる。
得られたモノが何かによって、その後の戦略も変わってくる。


交易アクション:
生産アクションと同じように、交易アクションでも資源が得られる。
交易の場合は、コインを払うことで任意の資源が得られるが、基本的には効率があまりよくない。
交易を考えなしに何回も踏むのは避けよう。
ただし、初期資源に恵まれていない国家で「どうしてもこの資源が必要」という場合は取っていくのが良い。
イメージ 7
序盤の盤面はまだ落ち着いている

序盤の動かし方はコツさえ掴めばあまり難しくないので、もし上手い方が周りにいるなら、見て教わると良いだろう



国別の序盤の大まかな方針:
(今後、他記事なども参考にしながら、書き換える可能性あり)
ロスヴィエト(赤) 労働者8名で★1個。ファクトリーに最速で到達
クリミアハン国(黄色) 建設と改良で★2個。改良で増強アクション(軍事力+)を改良すると、民心と戦闘カードをもらえるようになる。クリミアハン国では戦闘カードを資源として使える。
ポーラニア(白) 民心18で★1個。遭遇カードも多く取りたい。
だいたい遭遇カードの効果によって、民心をあげられることがけっこうある。
ザクソン(黒) 速攻で走り抜けたい。 民心を極力失わないで戦闘を重ねたい。できればトンネルマス内での戦闘を。戦闘で★2~3個。



(2)中盤の注意点

①中盤からが魅力的
サイズ:大鎌戦役は中盤からが面白い。
序盤の動かし方はだいたい決まってしまっている。
各陣営が最速の効率を目指すレースゲームで、対人インタラクションがやや薄い。正直言って序盤に関して言うと「覚えゲー」の要素が強く、ブログ作成者好みのゲームではない。
しかし、中盤から終盤にかけては格段に面白くなる。
・誰がエンドトリガーを引くのか(★6個目を取るのか)
・どこにいつ戦闘を仕掛けるのか
・最後の盤面をどう取るのか
を巡って対人インタラクションの要素が一気に増える。
序盤とはかなりテイストが異なるゲームになる。
複雑さが増し、一気にゲームが面白くなる。
イメージ 6
中盤の盤面 

各国のメックが入り乱れており、状況を読み切るのは困難だ



②上段アクションの各論


生産アクション:
労働者は序盤~中盤は資源生産のために使う。
移動では労働者5~8人をメックに搭載して、引き連れて歩く。
その都度必要な資源を生むマスに止まっては生産を行う。
1回の生産で、下段アクション2~3回分の資源が取れれば上出来だ。


・★をあと何個稼ぐ必要があるか
・そのために下段アクションがあと何回必要か
・その回数の下段アクションのために、どの資源があと何個いるか


これらを数えて「もう資源生産は必要ないな」という状態に早く持っていく。


※不必要な資源は貯めない
中盤、資源を一気にたくさん取れるからと言って、不必要な資源は貯めないこと。
資源を稼いだはいいが、終盤までマスに死蔵して積みっぱなしにしてしまう、というプレイングはやってしまいがちだ。
資源を多く稼ぐのは大事だが、真に手数を圧縮するためには、必要十分な資源だけを稼ぐことの方が大切だ。
稼いだ資源を効率よく使えるかが、勝敗を分けるカギだと考えられる。


イメージ 5
中盤の盤面。資源を貯めずに消費するのは、なかなか難しい


移動アクション:
上の生産のメドがついたあとに、メックと労働者をできるだけ多くのマスに分散させて置いてしまおう。
メックに守られていない労働者がいるのは全然OKだ。


反論「労働者を無防備なまま置いていたら、敵のメックに撤退させられるかもしれないのでは?」

「必ずこうするのが正しい手筋だ」とまでは言えないが、先に分散させる方が有用ではないか、とブログ作成者は考えている。
攻められるリスクはあるものの、相手に圧がかかる。
というのも、労働者を攻撃した場合、攻撃側の民心が下がってしまうからだ。
「エリア1マスを奪うために民心を下げるべきか」の判断はけっこうシビアだ。
だいたいの場合、
・攻撃側が少し損
・被弾側もけっこう損
・結果、他プレイヤーが相対的に得
といった状況になる。
よって、労働者を撤退させるムーブは、基本的にあまりガンガン生じることはない。
だから、防衛能力を持たない労働者を先に散らばらせて置くことで、無言の圧力を相手に与えると良い。
先に置かれてしまうと、奪い返すのにけっこうな心理的障壁が生じるのだ。


※トンネルマスで移動を終えない
散らばらせて置くのはアリだが、トンネルマス内にメックやキャラクターコマを置いておくのは悪手だ。
相手を攻撃する意図があってならOKだが、そうでないなら相手からの強襲を受けやすい。特にザクセンからの攻撃では戦闘ボーナスも取られてしまう。
一度戦闘をやって、戦力を費やしたうえで負けると、また戦闘を挑まれて連敗することになる。敗北でのペナルティは本拠地に戻されるだけだが、戻されることで移動分の手数を失ってしまう。
基本的には敗北は避けたい。
イメージ 4
あまり本文とは関係がないが、「サイズ」の中央部の盤面はこのようになっている。

茶マスがトンネル、青マスが湖、中央部がファクトリー

対称的で、非常に美しい



(4) 終盤の詰め


「こうした方が良い」という原則論はあまりない。
状況がすごく多様なので。

【移動アクションのコツ】
3移動のパワーがあれば、3機のメックに労働者を載せて、途中で降りさせていくと良い。
6ヘックスを1移動アクションで取ることができる。
最後に大きく点が伸ばせるので、これができているかどうかは大変重要だ。


【★6個目を自分が置き切ろう】
サイズ:大鎌戦役はエンドトリガーを引けたプレイヤーが基本的に勝つゲームだ。
このための工夫として、ちょっと上級の戦術として、★5個までためて、最後に★6個目を取るのはなく、
★4個目の状態から、1ターンで2個取りしてゲームを終える方が良い。
ゲリラ的に終えることで、相手プレイヤーが準備しづらく、得点の最大効率化をさせずに済む可能性が高まるのだ。
一気に2個取りする方法だが、上段アクションで達成して、下段でも達成する、など。
基本的には目的カードを絡められるといちばん良い。
数少ない秘匿情報なので。
上段の生産によって8人目の労働者を得て、下段でもう1個の★を取る、とかもアリ。


(5) 民心ゲージについて


民心はゲーム終了時の勝利点を大きく伸ばす要素だ。
★数、エリア数、資源数/2に対して、掛け算の根っこの数字になっている。
民心は短期決戦よりは、中長期戦になった場合に活きてくるパラメータだ。
ただ、民心がいくら高くても、他の3要素(★数、エリア数、資源数)が伸び足りない場合は、点数が伸びない。

序盤は★を早く稼ぐために手数を圧縮していくゲームではあるが、それ以外にも民心に気を遣う必要がある。
★の獲得と並行して、民心もある程度上げておかないとならない。
★を稼いでいる途中で、手数を使わずに民心を増やせるならそれが理想だが、そううまくいかないことも多い。
民心と★取りは真逆とは言わないが、両方を一緒に上げていくのは基本的には難しい。
この部分はおそらく、ジレンマが生じるようにわざと設計されている。


民心はある程度上げないとならないが、民心を増やすためだけにわざわざ1手番を使うのは避けたい。
ここのバランス感覚は難しく、ある程度経験が必要だ。
そしてこのバランスの難しさが、サイズ:大鎌戦役の一番の魅力のひとつだと考える。
また、ここの判断は「相手がどう出るか」にも大きく左右されることもあり、対人インタラクションの要素も強い
別ゲーだが、ドミニオンの複雑な局面で「誰が先に属州/公領を買いに走って、ゲームを終わらせに行くか」のにらみ合いに似た面白さだと感じている。
イメージ 8
画面左が民心ゲージ。

重視しすぎると盤面のコントロールが弱くなり、無視すると点が伸びない。

非常に心地よいジレンマが利いている



また、民心をしっかり上げるプレイングが中長期戦に強く、民心を無視した国家は短期戦に強い、というのは、現実的だ。
ゲームが描こうとしているテーマ、現実世界とよくマッチしている。
テーマとメカニクスがよくマッチしている。
政情が不安定で、短期決戦でことを決めやすい局面では、軍事独裁型の政権が樹立しやすい。
政局が安定している国であれば、インフラや社会保障、経済、文化をきっちりやる政府が支持を得やすい。


やりようによってはまったく逆にして、「軍事力を上げた方がゲームが長引いたときに勝ちやすく、民心プレイが短期決戦に強い」というような設計にすることも可能だった。
しかしそうでなく、このような仕様にしたのは素晴らしいと考えている。





(6) まとめ
サイズ:大鎌戦役の面白さを一言で描くと
・序盤はレースゲーム
・中盤から戦争や対人要素が加わってきて、他プレイヤーの意図も大事になってくる
・手数を圧縮して、効率よく内政することができてからが本番


これらは、筆者が大好きなcivBG(シヴィライゼーション・ボードゲーム)にも通じるものがあります。
完全に筆者の好みのど真ん中を射抜いています。
それでいて、「サイズ」のプレイ時間は1~3時間と、civBGよりはいくらか短めなのは素晴らしい。


適切なたとえなのかはわかりませんが、筆者のプレイ感としては「テラミスティカとcivBGのちょうど間くらい」といった感じです。
テラミスティカよりも運要素と対人要素がしっかりとあるが、civBGのような収束性の悪さがない。


あとは何よりアートワークが本当に素晴らしいですね。
やっぱり動かしていて楽しいし、気分が乗ってくる。
イメージ 9
盤面だけでなく、手元のアクションボードも美しく、コンポーネントがしっかりしている


1プレイヤーのアクションが短いのも良いです。
方針さえ決まっていたら1分程度で終わるのも、たぶんしっかり計算されています。
冗長なコンボが起きないようにしてるし、選択肢もちゃんと絞られている。


今回はほぼ触れていませんが、戦闘のメカニクスも面白いです。
「敗北者の軍事力も減る」というのがミソで、経験者同士でやる場合は、すごく考えることが多く、ジレンマのあるプレイ感が得られるでしょう。
tak*****さんのブログをお気に入りに登録

tak*****さんのブログ更新をマイページでチェックしよう

  • facebookでシェア
  • twitterでつぶやく
  • はてなブックマーク
  • LINEで送る

こちらの記事もチェック!