朝鮮日報

日本ともめている間に中国機が「独島挑発」飛行

日本ともめている間に中国機が「独島挑発」飛行

 中国の軍用機が23日、東海(日本名:日本海)上の韓国防空識別圏(KADIZ)に進入した。これは今年に入って初めてのことで、鬱陵島と独島(日本名:竹島)の間を飛行したのも前例のないことだ。

 こうした中、韓日間では自衛隊哨戒機レーダー照射問題に加え、釜山沖で行われる海上共同訓練に海上自衛隊が参加するかどうかで見解の食い違いが出ている。中国による相次ぐ軍事的探索戦や、友好国・日本との確執で、韓国の安保基盤が揺らいでいるのはないかとの懸念が高まっている。

■鬱陵島と独島の間にまで来た中国軍用機

 韓国合同参謀本部によると、中国の軍用機は23日午前8時03分から昼12時51分までの4時間40分の間にKADIZと日本の防空識別圏(JADIZ)を出入りしながら飛行した。中国の軍用機はY-8輸送機を電子偵察機に改造した機種だと推定される。韓国軍は中国の軍用機のKADIZ侵入について、韓国空軍F-15KとKF-16戦闘機を合計十数機出動させ、監視・警告したとのことだ。

 防空識別圏とは、事前に飛行計画が提出されておらず識別できない航空機を早期に把握し、領空侵犯を防止するためのもので、領空とは異なる概念だ。KADIZ進入は領空侵犯を意味するものではないが、通常は相手国の防空識別圏に進入する際に予告することになっている。韓国国防部(省に相当)は同日午後、駐韓中国国防武官の杜農一少将を、韓国外交部は駐韓中国大使館公使参事官をそれぞれ庁舎に呼び出して厳重抗議し、中国側に再発防止を求めた。

 問題は、中国のKADIZ進入が東海・西海(黄海)・南海(東シナ海-対馬海峡西部)の全地域に拡大し、回数も大幅に増えていることだ。韓国国防部が野党・自由韓国党の白承周(ペク・スンジュ)に提出した資料によると、2016年の中国軍用機のKADIZ無断進入回数は約50回だったが、17年には約80回、昨年は約140回と急増しているという。この2年間で無断進入の回数が2.8倍に増えたということだ。韓国軍当局は、中国のこうした動きについて、韓国軍の準備態勢や反応を推し量る目的があると見ている。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者
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