まんぷく「福ちゃん通信」

2019年03月02日 (土)

福ちゃん通信vol.22

ヒロイン・福子役の安藤サクラさんの第22週の感想は「全部の週の中で一番難しかった」です。

そんなサクラさんに、撮影時のエピソードや印象的だったシーンなどについて振り返ってもらいました。

久しぶりのお風呂のシーン!第22週の香田家がすごく好き!

blog_fukuchan_w22_01.jpg偽まんぷくラーメン騒動のせいで毎晩帰りが遅い神部さんと、赤ちゃんが生まれたばかりのタカちゃんの間に亀裂が。心配した忠彦さんが神部さんをお風呂に誘い、「君がモデルになってくれないから、大介の誕生祝いに描いている僕の絵は完成のめどが立たないんや」と。忠彦さんに説得された神部さんは、タカちゃんにもっと優しくすることを約束します。ところが、やはり仕事が忙しく、早く帰宅することができなかった神部さん。ついに克子姉ちゃんに「優しさがあるんやったら、それをタカに見せてちょうだい」と怒られてしまいます。

blog_fukuchan_w22_02.jpgblog_fukuchan_w22_03.jpg「忠彦さんと神部さんのお風呂のシーンはすごくおもしろかったです。久々にお風呂のシーンを見たなと思って。はんこ作りのころ、萬平さんがお風呂に入っていて、お風呂の外にいる神部さんとやりとりしているシーン、泉大津で塩作りをすることになって、萬平さんがお風呂の中で鼻歌を歌うシーン、塩軍団が順番にお風呂に入っているシーン。

そう考えるとお風呂のシーンは、泉大津ぶりですね。久々のお風呂で、最初で最後の香田家のお風呂。一回のシーンのために建てられたお風呂のセット。大きないいお風呂でした。

blog_fukuchan_w22_04.jpg克子姉ちゃんが怒るシーンって今まで見たことがなかったのですが、とても香田家らしいなと思って。すごく好きです。

別の取材で、『香田家のシーンの中で、どこが一番印象に残っていますか』と聞かれた時もこのシーンをあげたのですが、克子姉ちゃんと忠彦さんもこのシーンをあげていたんです。それだけ印象的なシーンだったんだなと思いました。そんなこともひっくるめて、第22週前半の香田家がすごく好きです」。

萬平さんがかわいくてつい笑ってしまいました。

blog_fukuchan_w22_05.jpg偽物のまんぷくラーメンに偽福子ポスターまで作っていた「テイコー食品」が、「まんぷく食品」の元社員を引き抜いたことをつかんだ萬平さんたちは、先方に乗り込み、「裁判を起こす」と社長の猿渡に詰め寄ります。ようやく偽物の販売中止の約束を取りつけた萬平さんは、喜びのあまり「これでまんぷくラーメンのひとり勝ちだ」と家の庭で叫びます。そんな萬平さんの姿に福ちゃんは不安を感じます。

「萬平さんが『ひとり勝ちだ』って喜んでいる姿がすごくかわいくて、思わず笑ってしまいました。福子は複雑な感情でいるシーンなんですけど、萬平さんの喜びのアクションがアドリブだなって気づいたら、思わず笑ってしまって。

でもこのシーンは、すごく大きな心配事を、みんなよりも大きな気持ちで受け止める福ちゃんでいたいなと思って演じました。海のような大きな福ちゃんのイメージです」。

世良さんへの信頼と今までの感謝の思いを伝えました。

blog_fukuchan_w22_06.jpg体に悪い即席ラーメンの粗悪品を世の中からなくそうと、萬平さんは「まんぷくラーメン」の製造方法を公開し、他社にも特許を使わせることを決めます。ところが、「まんぷく食品」とライセンス契約を結ぶ会社は一社もありません。そこで福ちゃんは、今まで何度も萬平さんのピンチを救ってくれた世良さんに変わってしまった萬平さんを助けてほしいと頭を下げます。「世良さんがいてくださらなかったら、萬平さんはここまではできませんでした。世良さんは今までずっと萬平さんができないことをしてくださいました。萬平さんが純粋でいられたのは世良さんのおかげです。どうかまた萬平さんの力になっていただけませんか。萬平さんを助けてください」と。そのことばを聞いた世良さんは「しゃあないな、そこまで言われたら断るわけにはいかんやないか」と引き受けてくれるのでした。

blog_fukuchan_w22_07.jpgblog_fukuchan_w22_08.jpg「今までの世良さんとのシーンは、世良さんにおもしろおかしくつっこまれたり、福ちゃんがたまに大どんでん返しをしたり、そういうシーンが多かったんです。でも、『世良さんのことは憎めないんだよ』って昔から夫婦の会話の中で出てくるように、そんな関係の中でも世良さんと長くお付き合いしている理由を、福ちゃんが世良さんのことを本当はどう思っているのかを、そして何より今までの感謝の気持ちを伝えるシーンにしたいなと思いました。その思いが強かったせいかとても緊張しました。世良さんにとっても、福ちゃんにとっても、いいシーンになっていたらいいなと思います」。

blog_fukuchan_w22_09.jpg「萬平さんを助けて欲しい」と福ちゃんに頼まれた世良さんは、人脈を使って元食糧庁長官の衆議院議員・土井垣先生と面会の約束を取りつけます。早速、世良さんと一緒に東京に向かった萬平さんは、料亭で土井垣先生と対面。萬平さんの考えを聞いた土井垣先生は、即席ラーメン製造販売の許可が得られる協会を作ることを提案。ただし、協会に入った者には「まんぷくラーメン」の製造方法を無償で使わせること、と。受け入れるなら、力を貸すと約束してくれました。その土井垣先生役を安藤さんの父・奥田瑛二さんが演じられました。

「土井垣先生を父が演じることになったのは、もともと、脚本の福田さんが当て書き(その役を演じる俳優をあらかじめ決めて脚本を書くこと)されていたそうで。親子で出ることについてどうですか、と事前にプロデューサーさんから相談していただいたのですが、福田さんは、父を一俳優として見て、適役だと思って書いてくださったと思いますし、『まんぷく』を作っている方々が『奥田瑛二で』とおっしゃるのなら、私が意見を言うことではないと思いました。

ただ、親子で出るということは、私にとっても作品にとってもリスクはあると感じていました。というのは、私たちがそれぞれしっかり演じないと『親子』に見えてしまって、見ている方も物語に集中できなくなるのではないかと。

父の「まんぷく」出演を、家族はとても喜んでいました。お正月明けてすぐの撮影だったのですが、父はお正月の間、たぶん、『まんぷく』のことで頭がいっぱいだったと思います。『オレはちょっと散歩に出て、まんぷくのせりふを・・・』と言っていましたから。

それから、長谷川さんと父は共演回数がとても多くて、2人の特別な縁を私も感じていましたし、今回、私が長谷川さんとご一緒すると決まった時も、父との縁を感じました。

父は『とても楽しかった。本当にいい時間を過ごせた』と言っていました。

撮影に入る直前は父も私も緊張していたので、私はあえて見ないようにしました。父は孫をめでてから撮影に入っていました。できあがった映像を見ると、とってもかっこいいシーンだなって思いました。セットもダイナミックで」。

blog_fukuchan_w22_10.jpg「第22週全体を通して、福ちゃんはいろいろな不安を層のように抱いていくけれど、そのいろいろを全部受け入れながら、繊細に、福ちゃんなりに考えて行動する、という部分を表現するのが、とても難しかったです。振り返ってみても、全部の週の中で一番難しい週だったなと思います」。

土井垣先生登場シーンの撮影は、萬平さんの長いせりふもあり、とても緊張感のある空気の中行われました。それだけに、OKが出た時はキャストのみなさんもほっとした笑顔で、スタッフからは大きな拍手が起きました。

それでは、次回の「福ちゃん通信」は3月9日(土)公開予定です。

お楽しみに!

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