TOP > レポート&コラム > ISASコラム > きぼうの科学 > 第6回:PADLES宇宙放射線計測実験がスタート!
(ISASニュース 2009年1月 No.334掲載) | |||||
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Area PADLESは、「きぼう」運用期間中の継続的な定点環境モニタリングを行う実験です。2008年6月、STS-124/1Jミッションで「きぼう」船内にArea PADLES線量計が搭載され、環境モニタリングが開始されました。今後は、約6~8ヶ月ごと(年1~2回)に線量計が回収・交換される予定です。 Bio PADLESは、国際公募テーマや1次選定テーマ公募で採択されたライフサイエンス実験の研究者からの依頼を受けて線量計を搭載し、生物試料の被ばく線量計測を行う実験です。生物試料のごく近傍で測定するために、生物試料とともに幅広い温度環境(冷凍庫の-80℃から細胞培養装置の37℃まで)での運用が要求されます。 Crew PADLESは、ISS搭乗宇宙飛行士の被ばく管理を行うための個人被ばく線量計測実験です。Crew PADLES線量計は、ポリカーボネート製のケースにストラップが付いた、軌道上で宇宙飛行士が携帯しやすい形状になっています。宇宙飛行士は、船内・船外活動を通してフライト期間中は、この線量計を常時携帯します。「きぼう」の搭載と同時に、土井隆雄・星出彰彦宇宙飛行士の個人被ばく線量計として利用されました。 Area PADLES、Bio PADLESの測定結果は、ISS船内宇宙放射線環境データベース(PADLESデータベース http://idb.exst.jaxa.jp/db_data/padles/NI005.html)で一般に公開されます。「きぼう」船内で行う宇宙実験テーマの提案者に実験計画立案のための放射線環境情報を提供するとともに、宇宙飛行士の長期滞在における宇宙放射線のリスク評価に役立つと期待されています。 |