フィギュアスケートの中部日本選手権(中日カップ、中日新聞社ほか主催)は2日、愛知県豊橋市のアクアリーナ豊橋で各種目を実施した。女子ショートプログラム(SP)では、大会3連覇がかかる大庭雅(23)=東海東京FH=が51.76点で首位に立った。2位は47.97点の松岡さら沙(18)=中京大中京高。3日は男女のフリーなどを行う。
果敢な挑戦こそ実らなかったが、力はみせつけた。3連覇を狙う大庭は冒頭のジャンプに、SPでは自身初めてというトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を組み込んだ。大きく転倒したものの、その後はきっちりまとめて首位でのスタートとなった。
「(トリプル)アクセルは全日本選手権の後から再び本格的に練習して、直前の6分間練習も決まったんですけど、本番は踏み切りが抜けちゃって…」。振り返る顔に悲壮感はなく、「この試合は来季に向けたチャレンジをしてみようと思ってるんです」。あえて高い難度のジャンプを組み込んだ意図を明かした。
振り付けはSP、フリーともに、同門である名東FSCの先輩、安藤美姫さんが担当している。この大会に向けて手直ししており、「ジャンプ以外の要素も難易度を上げている」と語る。もちろん目指すはSPの首位を守っての優勝だ。「どれくらいできるか楽しみです。やっぱり大会3連覇したいですね」。すでに眼は先を向いていた。 (川越亮太)