【大相撲】平成ラストに超大物が来た! 當真211キロ!山本山に次ぐ歴代2位2019年3月3日 紙面から
大相撲春場所の新弟子検査が2日、大阪市天王寺区の大阪警察病院であり、宮城野部屋から受検した當真嗣斗(とうま・つぐと、18)=沖縄県出身=が、新弟子検査受検時で歴代2位となる211キロを記録した。白鵬に憧れて入門。その白鵬からは150キロになるまで食事制限を命じられたが、「自分の体をコントロールできる体重を探さなくては。将来は横綱になりたいです」と60キロの減量指令にもめげず夢を語った。 とにかく、でかい。1周で200キロまで測定できる体重計の針を、當真は一気に振り切る。担当した錦戸親方(元関脇水戸泉)が「211キロ」と読み上げると、会場はにわかにざわついた。 「だいたい予想はしてました…」と話した當真だったが、実は「(200キロを超えた)自分の体重を知ったのは初めてです」。沖縄から相撲留学した鳥取城北高校には200キロを超えて量れる体重計がなく、2つの体重計に片足ずつ乗せて量っていた。 そのため、正確ではなく「だいたい206キロくらいかと。最後に(正式に)量ったのは去年のゴールデンウイーク。そのときは195キロ」。最近口にしていた体重はあくまで「推定」だった。 その巨体は幼少期から有名。小1で80キロ。小4で120キロ。「中1で150キロにはなってたと思う」と増え続けた。その規格外の巨体で小4から小6まで3年連続でわんぱく横綱に輝き、小6で出場した白鵬杯で白鵬の目にとまりスカウトされた。 父が那覇市で「イカリ亭」という居酒屋を営んでいる。「学校からの帰りに食べて。お客さんもくれるし、食べたいもの食べてたら、こんなになっちゃいました。ゴーヤーチャンプルー大好き。お米がすすんじゃう」と聞いているとおなかがすくくらいおいしそうに語る。 しかし、白鵬から命じられたのは食事制限。150キロまで「ご飯は1杯でちゃんこも2杯か3杯だと。そこから太れと言われました。そしたら変わるぞと。最低でも160、170キロに」と減量を敢行中だ。 當真の体重を聞いた白鵬は「205キロと聞いていたけど。また増えたのかな。陰で食べてるのか分かりませんが」と苦笑いした。だが、高校時代に結果を残せなかった當真の素質を「筋肉の柔らかさ、フットワークは体重がそんなにない感じで楽しみ」と見抜き、「沖縄の怪童」が「平成入門最後の怪物」へと生まれ変わるのを待つ。 (岸本隆)
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