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【ドラニュース】

笠原、岩瀬魂引き継ぐ 無失点!!開幕投手へ前進

2019年3月3日 紙面から

2番手で登板し、3イニング2/3を2安打無失点と好投した笠原(中嶋大撮影)

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 中日の笠原祥太郎投手(23)が2日、ことし最初の本拠地オープン戦となったロッテ戦(ナゴヤドーム)で初の開幕投手を引き寄せる好投を見せた。引退試合で先発した岩瀬仁紀投手(44)の後を受け、3イニング2/3を被安打2、無四球で無失点。岩瀬から昨年授けられた助言をアレンジして前回登板の雪辱を果たした笠原は、レジェンド左腕の魂も引き継ぎながら初の大役へ突き進む。

 3イニング4失点と崩れた2月23日のDeNA戦から中6日。笠原が出した答えは「チェンジアップを取っておくことにこだわりすぎない」。昨季後半に岩瀬から授かった「できるだけ取っておけ」との金言に縛られすぎず、アレンジした。

 「内角の真っすぐを使って緩急を付けようと思った。ああやってチェンジアップを(打者の)頭に入れさせつつ、投げすぎずにいければいい。ストライクゾーンで勝負して抑えられて良かった」

 1回1死。笑顔の岩瀬からバトンを受け、いきなり伝家の宝刀を解禁した。バルガスをチェンジアップで空振り三振。鈴木は内角直球で一飛に打ち取った。

 3回は本来、中軸の中村奨に110キロ台のチェンジアップとカーブを見せ、外角低めへの136キロで見逃し三振。4回2死二塁でも平沢をチェンジアップで追い込み、最後はこの日最速となる141キロ。内角にズバッと決め、再び見逃し三振を奪った。

 硬くなったナゴヤドームのマウンドも昨年11月の日米野球で経験済み。適応に苦労する投手も多い中、笠原は全く意に介さない。「プロの球場は本当にいい球場ばかり。嫌だと思ったことがない」と言い切る。

 新潟医療福祉大時代は4年間、1つのグラブを使い続けた。「高いですから」。当時は用具は自腹。打撃用手袋を消耗する野手を見て「投手で良かった」と思ったほどだった。だからこそ、プロ3年目を迎えても環境に感謝を忘れない。

 そんな適応力と修正力を見せた左腕を首脳陣も評価した。与田監督は「球が高くて修正できなかった前回の課題を生かしてくれた」と指摘。阿波野投手コーチも「投げているサマや左打者への投球でもいい形が出た」とうなずいた。

 

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