チーターさんからのご紹介論文 について書いてみました。 ご紹介ありがとうございます。著者は、Xu-qing qing et al Acid stimulation-induced semi-pluripotent characteristics in human somatic cellsチーターさんの紹介 5ちゃんねるにSTAPに関連すると思われる論文の話題がありました。 結論:低pH処理を受けているヒト体細胞はiPS細胞と同様の特徴を示したが、これらの変化したヒト体細胞の機能と治療効果はさらに研究する必要がある。 abstract ttps://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/00016489.2018.1484565?journalCode=ioto20 Acta Oto-Laryngologica のホームページは Editor-in-Chief チーフエディターは、スエーデンの教授のようです。 Professor Matti Anniko, MD, PhD – Uppsala, Sweden 今回、酸浴細胞が発表されたのは、耳鼻科の臨床医学の論文です。 インパクトファクター(IF)は、1.16です。 参考までに、他の雑誌のインパクトファクター一覧表を紹介しているサイトもあります。 これによると、ネーチャー、サイエンスは40前後、順位表で2位(79)につけている New England Journal of Medecine は臨床系の最高峰の医学雑誌で、新薬の治験などの成績は、この雑誌で評価が決まると言われる。しかし、がんの治療薬においては、NEJM以上の評価のある雑誌があるようだ。 Acta Oto-Laryngologica のホームページを見てみると、この雑誌でもっとも読まれた論文は、日本のものでした。 音響障害、あるいは騒音障害によって引き起こされた聴覚低下が、治療と予後の点において、どのような違いがあるかを論じた論文のようです。 Article Volume 137, 2017 - Issue sup565 Published online: 10 Apr 2017 さて、雑誌の紹介はこの位にして、実際の酸浴細胞実験の論文に戻ります。 聴力障害を起こした人、及び、人工的作成の聴力障害マウスを対象に、それぞれの中耳に初期化マーカーを発現する体細胞を移植したようです。 初期化マーカーを発現させる手段として、酸浴を用いました。 人の場合、マウスの場合、それぞれ酸浴後細胞を聴覚局所入れて効果をみました。 その効果については、アブストラクトだけでは具体的には書いていないです。 治療効果は不明ですが、酸で細胞に多能性をもたらす事ができるとして、iPS細胞並みに十分に評価できると結んであります。多能性はセミの接頭語のついたセミ多能性とのことのようですが---。 酸浴細胞はよく増殖したようで、ここは中国の酸浴実験者に先を越されたのでしょうか? 直接、このサイトの日本語ボタンを押すとずらっと訳になりますが、解りにくい部分を若干変えると以下のようになります。青字 背景:人工多能性幹細胞を使用した臨床治療試験(のiPS)細胞は、すでにいくつかの神経疾患で開始されています。 目的:本研究の目的は、難聴を治療するための新しい治療戦略としての低pHの処理細胞の治療的効果です。 方法:体細胞の特性を変更するために、体細胞を低pH溶液で処理しました。また、蝸牛病変のマウスモデルは、ビリルビンを用いて人工的に作製しました。続いて、低pH処理後の体細胞の変化は、形態、アルカリホスファターゼ(AKP)活性、免疫蛍光アッセイおよびQ-PCRによって調べました。 結果:実験群の細胞は、対照群に比べて生育しました。実験群のAKP活性は、対照群よりも高かったです。NanogおよびOct4の発現は両群で陽性でした。細胞を培地NEUROBASALに変更すると、ネスチンのマーカーが陽性でした。 結論:これらの改変されたヒト体細胞の機能と治療効果についてはさらに研究する必要がありますが、低pH処理を受けたヒト体細胞は、iPS細胞のものと同様の特性を示しました。 Abstract Background: Clinical trials of cell-based therapies using induced pluripotent stem (iPS) cells have already been started for several neurological diseases. Objective: The purpose of the present study was to explore the characteristics and differentiation of somatic cells in vitro undergoing a low pH treatment, so as to provide new therapeutic strategies for treating sensorineural hearing loss. Methods: Somatic cells were treated with low pH solution to alter their characteristics. In addition, a mouse model of the cochlear lesion was constructed using bilirubin. Subsequently, the characteristics and therapeutic effect of somatic cells undergoing low pH treatment were examined by morphology, alkaline phosphatase (AKP) activity, immunofluorescence assay and q-PCR. Results: The cells in the experimental group grew better than those in the control group. The AKP activity in the experimental group was higher than that in the control group. The expression of Nanog and Oct4 was both positive in the two groups. When the cells were changed to neurobasal medium, the marker of nestin was positive. Conclusion: The human somatic cells undergoing a low pH treatment showed the similar characteristics as those of iPS cells, although the functions and therapeutic effect of these altered human somatic cells need to be further studied. |
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