日本でも始まる信用スコア
「信用スコア」普及の流れが加速している。信用スコアとは客観的に自らの“信用度”を数値化したもので、アメリカや中国などFintech先進国では、金融機関などでの融資審査や資産運用にも活用されるなど、すでに日常生活においても広く普及しつつあるのだ。
そして、その信用スコアが日本でも広がり始めている。中でも市場のけん引役として、すでに信用スコアサービスを展開している「J.Score(ジェイスコア)」が注目を集めている。
J.Scoreは2017年9月にみずほ銀行とソフトバンクが立ち上げたフィンテックベンチャー。同社が提供する信用スコアサービス「AIスコア」はユーザーが入力したさまざまなデータを分析した上で、信用スコアを提示してくれるのだが、その分析になんとAI技術とビッグデータが活用されているというのだ。
個人を特定する情報なしで、自分のスコアを確認
実際には、いくつかの質問に答えるとAIによって自分の可能性が“スコア”として算出される。「AIスコア」の診断は無料かつ個人が特定される情報は不要。名前はニックネームでよく、個人信用情報機関に記録が残ることもない。
スコアは1000点を上限として、年収や職業などの基本情報から、性格や趣味まで幅広い項目を分析して算出。スコアの算出は、スマホ上で簡単かつ迅速に行うことができる。最初にスコアを算出するためには、年齢、職業などの簡単な18問程度の質問に応えるだけでOKだ。
30代の筆者が、生年月、性別、最終学歴、業種職種、企業規模、現勤め先の入社時期といった基本的な情報を入力したところ、スコアは756だった。
しかし、この時点でJ.Scoreのマイページに表示される情報の入力状況は5%。ここからがAIスコアの注目すべき点でもあるのだが、さらに追加情報を入力することで、「AIスコア」を変化させていくことができる。そして、その追加で入力する内容は、収入や毎月の支出、資産などから、今後やってみたい趣味や習い事、洋服やアクセサリーを買うときに重視するポイントといった、生活習慣、趣味嗜好、語学力など、非常に幅広いものとなっている。実際に、筆者が追加情報を入力していったところ、スコアは822まで上昇した。
スコアによって変化する優待「リワード」も提供
J.Scoreでは、このスコアをもとに「リワード」と呼ばれる様々な特典を受けることもできる。特典には旅行代理店の割引や百貨店の特別優待、英会話やジムなどの優待など様々なものがあるが、日常生活を豊かにしてくれるようなものが多い。リワードは随時追加されており、今後の展開も気になるところだ。
日本でも浸透し始めている「信用スコア」。今後、さらに多くの企業の参入や「信用スコア」を活用したサービスが始まることだろう。「信用スコア」が一般化し、我々の日常生活においても多くのサービスでスコアが影響するようになることは容易に想像できる。来たるべき未来のために、まずは先行するJ.Scoreで「AIスコア」を算出し、自分のスコアを確認してみてはどうだろうか。
・ まずはJ.Scoreで信用スコアをチェック!(外部リンク)