元の記事の特徴・個性が残っていれば著作権侵害
――コピペであっても、加筆さえすれば著作権侵害を回避できてしまうのか。
著作権とは、表現面での特徴を保護する権利である。元の記事の特徴(個性)が新たな記事に残っていれば、複製権・翻案権侵害となる。「てにをは」を変えたり機械的に単語を置き換える程度では、責任を免れることはできない。
一方、元の記事から客観的な情報やデータ、あるいは全く定型的な表現、あるいは記事の根底にある着想やアイデアを借りることは、著作権侵害ではない。つまり、コピペせず元の記事を参考にするだけなら問題ない。
その際、新たな記事に参考文献を記載するか否かはあくまでマナーの問題であって、参考文献の記載の有無と著作権侵害とは関係ない。
まずはライターの責任だが、DeNA側も免責は難しい可能性
――著作権侵害の責任を負うのは、DeNA側とライターのどちらか。
まずはライター個人による著作権侵害にあたるのが原則だ。一方でDeNA側も、免責は難しい可能性がある。
今回の事案でDeNA側は「記事が投稿される場を提供しているだけ」というスタンスだったとも言われる。確かに投稿サイトなどには、侵害物がたまたまアップロードされても、権利者からの通知を受けて削除するなど一定の対応を取れば運営会社は免責されるという「プロバイダー責任制限法」(プロ責法)の規定がある。
ただ、こうした免責は、当然ながら運営会社が自らがコンテンツの発信者である場合や、運営会社が侵害を推奨していた場合は、プロ責法3条1項に基づき免責とはならない。DeNA側がライターを募って原稿料を支払い、詳細なマニュアルを作って作成法を指示していたのであれば、免責は難しい可能性がある。