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【サッカー】

憲剛、15年連続弾 川崎、鹿島譲らず

2019年3月2日 紙面から

川崎-鹿島 先制のFKを決め、ポーズを決める川崎・中村(左)=等々力で

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◇J1第2節 川崎1-1鹿島

 3連覇を狙う川崎は昨季アジア王者の鹿島と1-1で、2試合連続で引き分けた。川崎は中村の直接FKで先制したが、開幕節に敗れた鹿島は伊藤のゴールで追い付き、後半は互いに好機を生かせなかった。広島と磐田は0-0で引き分け、両チームとも前節に続く勝ち点1となった。

 狙って仕留め、“金字塔”を積み上げた。前半9分、ゴール前やや左20メートルのFK。「ボールを置いた瞬間、しっかり蹴れば入る確信があった」。短い助走から、中村が右足を振った。鹿島の5人の壁が跳んだが届かない。GK権純泰(クォン・スンテ)は一歩も動けない。急降下しながらカーブした球は左ポストをかすめ、ネットを揺らした。昨年5月清水戦以来のFK弾は、歴代2位に並ぶJ115年連続ゴールだった。

 「力まずにやれるような気がしていた。全てのフィーリングがピッタリ合った」。思い描いた通り、完璧の一撃だった。

 先制して、勢いはあった。流れもつかみかけた。連動したパスワークで押し込み、攻め続けた。なのに…。

 12分後。たった1本のロングパスで鹿島に同点に追い付かれた。前掛かりになった隙をあっけなく突かれた。そこからは攻める川崎、守る鹿島の構図。前半42分は車屋の左足シュートがバーをたたき、後半15分には中村のヘッドがわずかに枠を外れた。好機、絶好機の山を築きながら、ゴールだけが遠かった。

 自慢のパスワークに固執する余り、ゴール前で大胆なアイデアやプレーが欠けていた。鬼木監督は「もうワンランク、上に行かないといけない」と指摘すれば、中村は「最後の崩しでもっと複数の人間が同じ絵を共有できないといけない。まだまだ」と消化不良だった。

 ホームで開幕2戦2分け。3連覇を狙う絶対王者が、もがいている。 (松岡祐司)

 

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