NGT48暴行事件、暗躍するアイドルハンターたちの全手口
1月18日、東京・文京区で開かれたAKB48グループのコンサート「リクエストアワー」でどよめめきが起こった。10日の3周年記念公演以来、地元・新潟でのライブを休んでいるNGT48が登場。荻野由佳(19)、中井りか(21)をはじめメンバーが、元気な歌声を聴かせたのだ。
またこのライブでは、山口真帆(23)の事件で逮捕された2人と、事情聴取された仲間のファン1人が、「出入り禁止」になった。事件の余波が収まらないなか、こうした「アイドルハンター」といわれる一部の過激ファンたちの存在が報じられている。
「アイドルと私的な交流を持つことを、オタク用語で『繫がる』といいます。通常、御法度とされていますが、『繫がる』ことを目的にしているファンはいる。なかには、自宅をつきとめようといった、過激な手段に出る者もいる」(音楽関係者)
本誌は、あるアイドルグループの「ハンター」の1人だった、20代の男性・Aさんに話を聞くことができた。
「ハンターたちはまず、大量の資金を投入してCDを買うなどし、握手会に長時間参加。メンバーとの距離を縮めます」(Aさん、以下同)
それだけならかわいいものだが、アイドルハンターたちはさらに踏み込んでいく。
「最近は、アイドルの追っかけだった女のコが、自分もアイドルになるケースがしばしばある。すると、彼女がアイドルになった時点で、かつての追っかけ仲間はアイドルと内通できる」
NGT48のように、事務所がマンションの部屋を複数借りて「寮」にするケースは多い。
「もともと知り合いだから、『寮』に出入りするのに躊躇はない。あと、給料が安いアイドルの場合は、食事を差し入れするとやっぱり喜ぶんです。
そんなことを繰り返すうち、私も、ハンター数人でアイドルの寮に行って、メンバーと車座になって食事をするようになっていました。でも未成年のコもいますし、お酒はほとんど飲んでいません。やはり、運営に言いつけられるのは怖いですからね。
あと僕のいたグループは、メンバーと1対1で会うのは禁止でした。だから、皆さんが想像するような性行為はなかったと思いますよ」
だが、NGTの寮で山口の顔をつかんで逮捕されたハンター2人は、不起訴にこそなったが、山口の心に深い傷を残した。
「逮捕された2人は、友人宅などを泊まり歩く生活を送っている。収入源は、洋服の転売やパチスロ。それで月に40万円から50万円稼いでは、アイドルにつぎ込んでいた」(NGTに詳しい関係者)
NGT48は拠点が新潟市で、自治体としての規模が小さい。その影響もあってか、周囲では、アイドルハンターが暗躍していた。
「小さい街だし、移動の車を追っかければ寮はすぐにわかる。私がオタクを始めたときには、場所を知っているファンがすでにたくさんいた。普通のオタクは行かないけど、なかには、寮に行っちゃう人がいる」(地元ファン)
中井りかは以前、自宅で動画配信中に、窓の外から男性の奇声が聞こえる騒ぎがあった。
「声は、よくオタクがライブで出す掛け声だった。動画配信から声が聞こえるかどうかで、ハンターがマンションの場所を確かめようとしたとみられている」(別の地元ファン)
ハンターの仕業かは不明だが、荻野由佳がレッスン終わりに、男に車に連れ込まれそうになる物騒な出来事も。
山口の住んでいた寮は、新潟市内にある、普通の単身者向けマンション。事件を受け、ここに住むメンバーは一斉に引っ越すというが、メンバーの日常生活をどう守るかは、解決策が見えない。
「厄介なファンに厳しい」と評判の、新しいNGT劇場支配人・早川麻依子氏の課題は大きい。
(週刊FLASH 2019年2月5日号)