徳島藩御召鯨船 千山丸
最終更新日:2018年9月28日
安政4年(1857) 全長1044.0 肩幅277.0
国指定重要文化財
参勤交代の際、藩主が御座船に乗り移るために用いたとされる船。参勤時には藩主は城を出発し東に進み、福島橋東詰の南側から千山丸に乗船した。新町川を下り沖洲辺りで御座船に乗り移った。
鯨船は本来的には捕鯨を目的としたが、船脚が早いため船団の指揮や連絡等に利用された。藩の船のなかで藩主関係の船は丹塗りであったが、捕鯨タイプの船は側面に絵が描かれている。千山丸は金箔地に青や赤で軍配や団扇等が描かれ格別豪華である。
船尾の戸立に「安政四年巳九月御船」と陰刻され、13代藩主斉裕が時代に造船された。全国で唯一現存する大名の船として、また、出土品を除けば実際に使用された和船として最も古く、建造年が明らかなことから平成8年に国指定重要文化財(歴史資料)となった。日本の船舶史上貴重な資料といえます。