| 【競馬・ボート・競輪】[競馬]女性騎手、新減量ルール3キロ減 菜七子、勝ち星アップだ2019年3月1日 紙面から 女性騎手の新減量ルールが今月からスタートする。それにともない、藤田菜七子騎手(21)=美浦・根本=は、2日の開催から、平場のレースはこれまでの1キロ減(☆印)から3キロ減(▲印)で騎乗することになる。土、日曜の小倉では計17鞍(減量が適用される平場は13鞍)と、多くの馬が集まった。3キロ減効果で勝ち星をさらに伸ばせるか注目だ。 1キロ減から3キロ減へ。女性騎手の新減量ルールで、藤田菜七子の斤量は平場レースでこれまでから2キロ減る。今週は2日間とも小倉で騎乗するが、2日は8鞍、3日は9鞍集まった。うち3キロ減で乗る平場は2日は6鞍、3日は7鞍の計13鞍。1キロ減だった先週の平場は計10鞍で騎乗馬は増えた。大幅増というほどではないが、今週まで使うのを待った陣営もあるという。 3キロ減での騎乗を前に、藤田菜七子本人も日増しに意気が上がっている。26日に減量制度について話し、「JRA所属騎手として、施行ルールに従うというだけです」としつつ、「ただ、騎手として減量を与えられるのはありがたいこと。以前3キロ減で騎乗した時から、たくさんの馬に乗せてもらい、キャリアを積ませていただきました。当時とはまた違ったレースを、ファンに見せられるように頑張ります」と飛躍を誓っていた。 全騎手の6分の1が女性である“先進国”フランスでは、2017年3月に2キロの減量特典を導入。すると騎乗数が倍以上に達し、勝利数に至っては約3倍にまで急上昇した。18年の年頭にはミカエル・ミシェルが、女性ジョッキーとして史上初の開催リーディングを獲得。同年3月に減量特典は1・5キロに引き下げられたものの、変わらず騎乗依頼は増え続けており、勝ち鞍をさらに伸ばしている。 もともと騎乗依頼は多い菜七子だが、斤量減に加えて、結果を出していけば、さらに依頼したい陣営の人気は高まる。ファンにとっても楽しみの多い週末になる。 現在、地方競馬の平地競走で女性騎手のみの減量特典があるのは全国14競馬場のうち4地区6場。なお、重賞等の一部競走は適用しない。東海地区でも導入されており、恒久的に1キロ減で騎乗できる。 ▽宮下瞳「地方競馬の女性騎手の1キロ減も恩恵を感じますが、それが2キロ、3キロと大きくなればさらにメリットですよね。中でもスタート時が一番大きい。軽いとダッシュがつきやすいから、思うような、いい位置からのレースがしやすい。それに道中も楽に乗れると思います。(菜七子騎手は)デビュー時より数段、落ち着いて乗れていると思いますよ。GI初騎乗の時もそうでしたよね。私も負けないように、いい刺激、パワーをもらっています」 ▽木之前葵「斤量が軽いとスタートの切れがまず違いますね。パドックやレース中も軽い分、馬への負担も軽くなって、効果があると思います。(菜七子騎手は)最近、直線の騎乗フォームが低くなってて、きれいですね。手が長いから格好いいです。すごくうまくなっていると思うし、(斤量が軽くなる)3月以降、今以上にもっと勝ち星が増えて活躍すると思います」 <新たな負担重量減量制度>女性騎手の騎乗機会拡大を目的に実施されるもので、女性騎手に限り、騎手免許取得後5年以上または101勝以上の騎手でも、永久的に2キロ減の恩恵が与えられる(一般競走限定で、重賞や特別競走には適用されない)。なお、短期免許で来日する外国人女性騎手は適用外となっている。 
 
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