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【茨城】

東海第二再稼働方針「信頼関係ない」 原電説明に6市村首長

「自治体との信頼関係ができていない」とあいさつする山田修東海村長(中)=水戸市役所で

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 東海村の東海第二原発を運営する日本原子力発電(原電)の村松衛社長が二十八日、再稼働の際に協定で事前同意を必要とする六市村に再稼働方針を説明した。会合は非公開で、出席した山田修村長によると、首長からは原電が自治体に事前説明もなく再稼働を表明したことに不信感を募らせたという。山田村長は「自治体と原電の間で信頼関係はできていない」と指摘した。 (山下葉月)

 会合後、取材に応じた山田村長は「再稼働表明は唐突感がある。不意打ちを食らった感じがする。原電が一方的に進んでいるイメージが強い」と述べた。

 方針伝達のほか、会合では事故対策工事に関する話題も出た。「大規模な工事を住民の理解が得られないまま進めるのはどうなのか」という声もあったという。しかし、原電側は工事の内容などは明らかにしなかった。

 こうした現状も踏まえ、首長側は、六市村と原電の七者の事務レベルでの連絡会を設置し、工事の進捗(しんちょく)などを確認していくことを決めた。

 村松社長は、自治体との信頼関係について、対応が不十分だったことを認め、「些細(ささい)なことでもわれわれから情報開示、公開するよう努める。ひとつひとつの積み重ねがつながると思っている」と話した。

 原電は四月以降、再稼働方針に関して三十キロ圏の十四市町村と小美玉市で住民向けに説明会を開催するとしている。村松社長は「自治体や住民の理解を得ながら進めていきたい」と話した。

 

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