しびれるような手応えで駆け抜けた。2戦2勝のラストドラフトは、いつものように戸田師自らが騎乗。美浦Pに入ると、僚馬アンヴェイルド(8歳1000万)を5Fで8~9馬身ほど先行させて発進。4コーナーを回って外から並びかけると、脚勢の差は歴然だ。引っ張り切れない手応えから、馬なりのままで1馬身先着してフィニッシュした。
5F65秒5-38秒3-12秒1。その時計以上に、ポテンシャルの高さを示すような圧巻のフットワークが目立った。感触を確かめた師も「抜け出す時がむちゃくちゃ速いけど、今日(27日)は馬の後ろでよく我慢して、落ち着いて走っていた」と納得の表情だ。
新馬戦では、上がり3F33秒1の末脚を繰り出しての差し切り勝ち。続く京成杯では、一転した先行策から早め先頭で押し切った。全く違う競馬で連勝を飾り、一躍クラシックの有力候補へ。2011年の桜花賞馬でもある、母マルセリーナから受け継いだ潜在能力は、まだまだ底を見せていない。
デビュー戦を勝ったあとはWとPを併用して調整されてきたが、Wで追い切ると変わり身が大きいため、オーバーワークにならないよう細心の注意を払い仕上げてきた。「いい意味でめりはりがついてきた。まだ経験は浅いけど、ジョッキーの指示に従って上手に競馬をすれば、結果も出るし、次につながるはず」ときっぱり話す。
ホープフルSの覇者サートゥルナーリア、共同通信杯を制したダノンキングリーと無敗馬が待つ皐月賞の舞台。こちらも3連勝を決めて、頂上対決に名乗りを上げる。