ジョー、得点王へ爆走！！　悪路に負けず走り続ける

　昨季得点王に輝いた名古屋グランパスのＦＷジョー（３１）に２７日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターでトヨタ・ランドクルーザーが贈られた。昨季のチームＭＶＰにあたるランクル賞（中日スポーツ主催、愛知トヨタ協賛）を受賞したため。新たな愛車を手にしたストライカーが、燃費度外視の“ランクル走行”でピッチを駆けずり回る。この日は、同センターで練習した。

　長いシーズンは、必ずしも平たんな道のりばかりではない。砂漠を走るランクルのように、選手には連敗という悪路であっても一気に乗り切るパワーが必要。「陸の巡洋艦」の名を冠する同車同様、力強さを持ったジョーが語り始めた。

　「車を見てすごくうれしいです。僕のことを信じて選んでくれて、感謝したいです。風間さんの下でサッカーをやり初めていろんな動きやボールの置き方をしっかり覚えました」

　元ブラジル代表を変えたのは、風間サッカーだ。「戦車」の異名をとったブラジル時代は、ストロングスタイル。来日をきっかけに細かなディフェンダーとの駆け引きを覚え、プレーの幅が広がった。さらに、全員で攻めて全員で守る攻守一体というスタイルの下、チームへの献身を学んだ。

　３月２０日に３２歳を迎え、いよいよ円熟期を迎えるジョー。攻守一体のスタイルを受け入れた以上、今季も走行距離は落とせない。走る場面、走らなくていい場面などない。つまり、燃費を追い求めることなく走り続けるのだ。

　３月２日のホーム開幕・Ｃ大阪戦（パロマ瑞穂）への準備も怠らない。全体練習のあった２６日は、チーム本隊と別行動。自らの体調を優先し、２７日の練習から合流した。１９２センチ、９２キロの体で９０分間走り続けるコンディションづくりに余念はない。