所得税ぶっちゃけいくら払ってる?パートの年収で計算してみた
生活
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お給料から差し引かれる税金の一つ「所得税」
「私、所得税って、いくらぐらい払ってるの?」
「確定申告したことないけど、大丈夫かな?」
こんな疑問を持っている主婦は多いでしょう。
そこで今回は所得税について
・所得税についてのQ&A
・所得税計算で知っておきたい控除とは?
・所得税を計算してみた
の3点から解説します。
所得税についてのQ&A
まず初めに所得税の基本を、Q&A方式でご紹介します。
Q1:誰でも絶対に引かれるの?
A1:年間所得が103万円以下の場合、所得税はかかりません。
Q2:どうやって計算するの?
A2:所得税は累進課税となっています。
課税所得が高いほど税率が上がり、高い税金がかかるしくみです。
Q3:自分で支払ったことないけど大丈夫?
A3:毎月給与から天引きされています。
忙しかった月に給料から差し引かれた所得税は
年末調整で精算され戻ってきます。
Q4:確定申告が必要な人って?
A4:年末調整を行ってない人や複数就業を行ってる人です。
Q5:どこに支払うの?
A5:納付書により、所轄の税務署に納めます。
コンビニ支払い、銀行引落しなどが可能です。
所得税計算で知っておきたい控除とは?
ここでは所得税を計算する前に押さえておきたい
「控除」についてご紹介します。
まず、「控除」とは「差し引く」という意味です。
所得税は、年収に決まった税率をかけて算出されますが、
さまざまな条件によって所得税を差し引くことを「控除」と言います。
控除にはおよそ19もの項目があり、
代表的なものは以下の通りとなります。
【代表的な控除一覧】
◆基礎控除
すべての人が一律38万円控除されます
◆給与所得控除
給与収入の場合、適用されます
◆生命保険控除
生命保険料を支払った場合に適用されます
◆社会保険料控除
国保や社保を支払った場合で、
原則、保険料の全額が控除対象となります
◆地震保険控除
地震保険を支払った場合に適用されます
◆医療費控除
病院や薬局の支払いなどが年間10万円を越えた場合に適用されます
◆寄付金控除
ふるさと納税など寄付をした場合、対象となります
◆配偶者控除
配偶者の年間合計所得金額が38万円以内である
(給与のみの収入が103万円以下)の場合、
ご主人の税金が一部控除されます。
上記のような控除を差し引いた年収を
「課税所得」といいます。
控除が多いほど課税所得額は低くなり、
課税所得が低くなればなるほど所得税も低くなります。
個人の控除について税務署は知りようがありませんから、
確定申告をして、自分で課税所得を調整するわけです。
確定申告をしないと所得税が高くなり損をしてしまう場合もあります。
実際に所得税を計算してみた
それでは実際に所得税を計算するとどうなるのでしょうか?
以下のケースモデルで計算してみましょう。
・年収:約114万円
※平成27年度のパートの平均年収
(参照:厚生労働省「毎月勤労統計調査 平成27年度分結果確報」)
・扶養配偶者 なし(旦那は働いており、子どもは旦那の扶養に入っている)
・生命保険料 年間22,000円
【所得税を計算する3ステップ】
1、控除額を算出する
基礎控除+給与所得控除+生命保険料控除=控除額合計
・基礎控除・・・380,000円(一律)
・給与所得控除・・・650,000円
(参照:国税庁「給与所得控除」)
・生命保険料控除・・・22,000円
(参考:国税庁「生命保険料控除」)
控除額合計:1,052,000円
2、課税所得を算出する
年収ー控除額合計=課税所得
・年収・・・1,140,000円
・控除額合計・・・1,052,000円
課税所得:88,000円
3、所得税を算出する
課税所得×税率=所得税
・課税所得・・・88,000円
・195万円以下の所得税の税率・・・5%
(参考:国税庁「所得税の税率」)
所得税:4,400円
主婦パートの場合は控除が少ないので、概ねこのような額になります。
目安としてイメージしておくと良いでしょう。
まとめ
パートの平均年収で計算すると
「所得税は大したことない、住民税のほうが高い!」
と思うかもしれませんが、
知っていると知らないとでは今後の年収アップ計画に差が出ます。
仕組みをしっかり押さえておきましょう。
また、副業をしている人、家賃収入など不労所得がある人、
医療費控除がある人などは必ず確定申告しましょう。
今後はマイナンバー制度によって
税務署が各個人の控除を把握できるようになります。
申告をしないで放っておくと追徴課税が来た、
なんてことになりかねませんので、気をつけましょう。