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【格闘技】

谷口、王座奪取ならず 世界初挑戦0-3大差判定負け

2019年2月27日 紙面から

9回、ビック・サルダール(右)に攻められる谷口将隆=後楽園ホールで

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◇WBOミニマム級世界戦

 ボクシングのWBOミニマム級タイトル戦が26日、東京・後楽園ホールで行われ、同級2位・谷口将隆(25)=ワタナベ=が王者のビック・サルダール(28)=フィリピン=に判定で敗れ、王座奪取はならなかった。

 試合終了のゴングが鳴った瞬間、谷口が天を仰いだ。結果は、自らが予感したとおりの大差判定0-3。世界初挑戦は、完敗に終わった。

 「判定は期待できないと思った。引き出しの数に差があったし、思っていたより体力も落ちなかった。世界はまだ早かったです」

 すべてが計算通りにいかなかった。序盤は優位を予想していたジャブ合戦で劣勢に。展開を変えようと6回から接近戦を仕掛けたものの、9回以降は落ち着きを取り戻した王者にさばかれ、入り際に右を打ち込まれてさらに差が開いた。

 「はぐらかされた。接近戦もあと一歩が踏み込めなかったし、予想以上に体力が落ちなかった」

 アマでは全国大会優勝経験なし。プロでは同期で友人の現WBAライトフライ級スーパー王者・京口が全勝で世界2階級制覇を果たす一方、日本、東洋太平洋タイトル戦でいずれも判定負けし、昨年4月には左手の骨折まで経験した。それをバネに同11月、WBOアジアパシフィック王座を獲得し世界戦につなげたが、また判定でチャンスを逃してしまった。

 だが、谷口は前を向いていた。「自分で完敗を認めたくはない。少し休んで、土台を作って、もう一回やり直したいです」。25歳は、3度目のタイトル獲得失敗も糧にしてまたリングへ戻ってくる。谷口は11勝(7KO)3敗、サルダールは19勝(10KO)3敗となった。 (藤本敏和)

 

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